ネットワークスペシャリスト 午後1午後2 解くべき過去問 2023年度 ~3月にやるべきこと


2023-03-09 公開

いよいよ試験まで 1 か月となりました。 いかがでしょう、学習は進んでいますか?

この時期、本気で試験の合格を目指している方にとって、自分のこれまでの対策が順調かどうかはとても気になるところですよね。 今回は 1 か月前ということもあり、午後Ⅰと午後Ⅱは推奨問題を紹介しています。

3 月の方針

今回も、まずは今月の方針を確認しておきましょう。

全体スケジュールと照らし合わせて、これまでの進捗状況を確認します。 そして「今月は何をすべきか?」を考えましょう。

info ネットワークスペシャリストの学習計画に関する記事

ネットワークスペシャリスト 学習計画と対策

午前Ⅱ
引き続き継続
日経 NETWORK (日経 XTECH) を使った学習
引き続き継続
午後Ⅰ
引き続き継続
午後Ⅱ
引き続き継続

午前Ⅱ

残り 1 か月間の午前Ⅱ対策は、次の二つの観点から進めていきます。

  1. 午前Ⅱを突破するための学習
  2. 午後の問題に対応できるように、基礎知識を体系的に整理して記憶する

残り 1 か月間、(過去問題を使って進めてきた)午前Ⅱ対策を通じて得た断片的な知識を、体系化して線でつなげましょう。

午後Ⅰ・午後Ⅱ

ネットワークスペシャリストの午後Ⅰ・午後Ⅱ試験は、 VPN や冗長化など、何かしら特定のカテゴリに分けて出題されるケースが多いです。午後Ⅱ試験は、 1 つの問題の分量も多いため複数のカテゴリが対象になりますが、それでも二つか三つのカテゴリに分けられます。

そのため、残り 1 か月はカテゴリごとに知識を整理しながら進めていくのが王道だと思います。 “苦手なカテゴリ” を作らないことと、知識を体系化して整理していくために、次のように進めていきましょう。

  • 参考書で必要最低限の知識を暗記する
  • 過去問題を使って知識をつなげていく
  • 日経 NETWORK 等の専門誌を活用して知識を体系的に整理しながら、深い知識も会得する

1 午後Ⅰ・午後Ⅱの過去問題

残り 1 か月、これまで時間を計測して解いたり、目を通した午後Ⅰ及び午後Ⅱの過去問題に、改めて目を通す時期になりました。覚えているかどうかを確認しながら、知識を整理する時期です。

対象は「これまで目を通してきた全ての問題」になりますが、その中に、次の表に記載した問題は含まれているでしょうか? できれば、他の問題よりも少し手厚く押さえることをお勧めします。

swipe表は横スクロールできます

領域 過去問題 年度-問題番号 参考になる記述
無線 LAN 平成 29 年 秋 午後Ⅱ 問 2 無線 LAN に関して、基礎知識がきれいに整理されている問題。
暗号化、認証方式、アクセスポイントの配置設計など。
SDN / OpenFlow 平成 30 年 秋 午後Ⅱ 問 2 SDN を活用したネットワークの仮想化の問題。
SDN では OpenFlow を取り上げている。
OSPF / BGP 令和 3 年春 午後Ⅰ 問 2 OSPF プロトコルによるルーティング設計をテーマにした問題。
この問題でもルーティングプロトコルを正しく理解することが重要だとしている。
令和 3 年春 午後Ⅱ 問 2 すべてではないが、 BGP や OSPF を用いたネットワーク設計と、
プロトコルの特徴を踏まえた導入手順が問われている問題。
電子メール 平成 28 年 秋 午後Ⅰ 問 3 古くから利用されている電子メールサービスを支える各種技術に対する
基礎的な理解を問うている問題。整理しておきたいテーマの一つになる。

これらは、過去問題の中でも特に重要だと考えている問題になります。

無線 LAN

無線 LAN に関しては令和 4 年度も上位に予想したのですが出題されませんでした。 最後に出題されたのが平成 29 年です。 もうそろそろ出題されてもおかしくはないでしょう。 但し、平成 29 年の問題は当時の最新 IEEE802.11ac ( Wi-Fi 5 ) をテーマにしたものです。 ご存じの通り、現在の最新規格は 2021 年 2 月に策定された IEEE802.11ax ( Wi-Fi 6 ) ですから、これをベースにした問題にバージョンアップする必要があります。 合わせて、 IoT 関連の LPWA 、 IEEE802.11ah も押さえておきましょう。

SDN / OpenFlow

令和 4 年の午後Ⅱ試験では、予想通り VPN 関連の問題と仮想化技術に関する問題が出題されました。 問 1 では仮想デスクトップ基盤と SSL-VPN 、問 2 ではサーバ仮想化技術、コンテナ仮想化技術などです。 しかし、平成 30 年に出題された SDN を活用したネットワークの仮想化に関する問題は出題されていません。 これも午後Ⅰの 1 問として出題されそうなタイミングです。

OSPF / BGP

ネットワークスペシャリスト試験において、ルーティングプロトコルをテーマにした問題は定番中の定番です。 令和 4 年こそ出題されませんでしたが、それまでは 4 期連続で出題されていました。 今回の令和 5 年も出題されない可能性はありますが、ルーティングプロトコルは情報処理安全確保支援士では問われない “ネットワークスペシャリスト試験ならではの問題” の一つなので、しっかりと押さえましょう。

電子メール

そして古くから利用されている「電子メール」をテーマにした問題を上げました。 さすがに単独で問題にはならないと思いますが、 DNS や標的型攻撃と絡めた複合問題としての出題を想定しています。

2 日経 NETWORK の最近の特集記事

そして最後に、日経 NETWORK や日経 XTECH の購読者限定になりますが、改めて次の記事に目を通すといいと思います。 特集記事に取り上げられるということは、今現在必要とされる知識ともいえるからです。 基礎知識を押さえ、最新動向もチェックできます。

2021.12 特集記事
「ネスぺ試験にも頻出 必修!ネットワーク技術」
2022.01 特集記事
「安くて遠くまで飛ぶ IoT 無線 LPWA 最新動向」
2022.02 特集記事
「クラウド時代の無線 LAN 構築術」
2022.06 特集記事
「ネットワーク高速化の秘密」
2022.07 特集記事
「基礎から学ぶ ネットワーク冗長化」
2022.10 特集記事
「徹底解説 ネットワークスイッチ」
2023.01 特集記事
「DNS の教科書」
2023.01 特集記事
「最新 LAN スイッチの便利機能」

参考書だけではなかなかイメージできない人、なかなか覚えられない人は、日経 NETWORK のようなわかりやすく丁寧に書かれた特集記事を頼るのも有効だと思います。 金銭的に問題なければ検討することも一つの手ではないでしょうか。

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