2週間でゼロから仕上げる ネットワークスペシャリスト 午後Ⅰ午後Ⅱ 対策 ~頻出テーマと過去問の使い方~【令和元年更新】
もくじ
Check-1.合格に必要なのは知識量
ネットワークスペシャリスト試験の場合、情報処理技術者試験の中では “一番” と言ってもいいくらい “知識の量” と “合格” に正の相関関係があります。
したがって、直前対策も、超直前対策も知識の量を増やすことが、合格に近づく対策になります。
そういう意味で、直前対策としては午後Ⅰと午後Ⅱの対策を分ける必要ありません。両方とも同じ対策で構いません。
“テーマを絞り込んで知識の量を増やす” 。その方針で仕上げにかかりましょう。
知識の確認は、レイヤ別に整理していくと体系化できると思います。
(1)レイヤ 3 のルーティング技術
TCP/IP の基礎知識から、ルータ と L3-SW に関する知識の習熟度はいかがでしょうか?
後述する SDN が今後の出題の主流になるであろうという予測はできますが、とは言うものの従来の OSPF や BGP も、まだ出題されるはず。
したがって、まずは基礎知識を押えていきましょう。
(2)レイヤ 3 のスイッチング技術と無線 LAN
次に、レイヤ3 の部分を整理します。
平成29年度 午後Ⅱ 問 2 で 無線 LAN ががっつり出題されたので、午後Ⅱでの出題は無いでしょうが、午後Ⅰでは少し注意が必要です。
ただ、それ以上に Ethernet と VLAN に関しては整理しておいた方がいいと思います。これも後述する SDN につなげていくためです。
(3)レイヤ 4 以上
Web サーバ( HTTP )、電子メール( SMTP 他)、DNS サーバ、DHCP サーバなどの仕組みも整理が必要です。
これらのテーマはセキュリティと絡めて出題される場合が多いので、合わせてセキュリティに関する知識も整理しておくことをお勧めします。
(4)VPN
各レイヤでの VPN に関しても出題されます。
特に、SSL-VPN では SSL/TLS がベースになるので出題の可能性が高いかもしれません。
というのも、Poodle のおかげで SSL に事実上の終了フラグが立ち TLS1.2 以後への移行が推奨されている今、試験作成時期に対して “旬” だからです。
SSL の通信シーケンスや脆弱性についての知識を入れておいた方がいいかもしれません。あとは、複雑な IPsec あたりをおさえておきましょう。
(5)ネットワーク仮想化技術( SDN、NFV )
サーバの仮想化、クライアントの仮想化に続き、ネットワークの仮想化も “旬” の出題テーマです。
話題になりだしたのはずっと昔ですが、午後の試験問題になるには “熟成” が必要で、そろそろ今が “出題時” です。
平成29年度 午後Ⅱ 問1 でも出題されているので、午後Ⅰでも注意が必要です。
Check-2.過去問を参考書にして知識を整理する
ひとまず、最重要テーマとしては上記のような感じですが、それ以外のテーマも含めて取りこぼしの無いようにするという観点や、個々のテーマがどのレベルで出題されるのかという観点からすると、学習ツールの優先順位は次のようになります。
優先順位1:午後Ⅰの過去問題
午後Ⅰの過去問題は、原則、時間内に解けるかどうかをチェックするために利用されるものですが、ネットワークスペシャリスト試験の場合、知識の量によって解答速度が大きく変わるため、時間を計測して解く練習よりも 「知らないことが無いかどうか?」のチェックに使う のがベストです。
特に直前対策では有効です。
優先順位2:午後Ⅱの過去問題
午後Ⅱ過去問題は、参考書代わりに使えます。したがって解く必要も考える必要もないので、 知識の補充目的で参考書代わり に使ってみてください。
優先順位3:午前Ⅱの過去問題
午前Ⅱ問題は断片的な知識が問われるので、午後Ⅰや午後Ⅱでテーマごとの全体像を把握したあとに整理すると、午後の問題では出題されなかった切り口もカバーできるでしょう。
もちろん午前Ⅱをクリアしないと午後試験は採点されないので、場合によっては午前Ⅱが最優先になるかもしれませんが、そのあたりは全体最適化を考えて優先順位を調整してください。
優先順位4:応用情報の過去問題
応用情報技術者試験の過去問題も,かなり有益な “参考書” になります。
応用情報技術者試験の試験問題を目にしたことが無い人や,合格から時間がたって忘れている人,最近の問題を知らない人はサッとでいいので,知らないことや新しいキーワードがあるのかどうかをチェックしましょう。

ネットワーク編 「過去問を使って知識を増やす」
優先順位5:ネット上の情報、日経 NETWORK 等の実務書(雑誌や書籍)
ある程度仕上がっている場合、あるいは、たっぷりと時間がある場合には、より深い知識を得るために、日経×TECH の活用をお勧めしています。
ここに、雑誌「日経 NETWORK 」の記事(バックナンバー)が掲載されています(日経 NETWORK は休刊が決定済み)。
有料にはなりますが、筆者の印象では、新規の問題含めて、ほぼこの日経 NETWORK から出題されています。
したがって、古い特集記事は深い知識を得たり、知識を整理したり、理解を深めたりするために有効ですし、試験問題が作成される 1 年前前後の記事を読めば、トレンドを加味した新規問題にも対応できます。
有料なので、そこは自分の眼で判断して決めてください。
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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