情報処理技術者試験 2020年度で4連続合格を狙う戦略


2020-06-17 公開
本特集について

IPA は情報処理技術者試験を 2020 年 10 月 18 日に春期の代替、 2020 年 11 月以降に秋期、それぞれ試験実施を検討中です。また 2021 年 4 月には通常通り春期試験が予定されているため、 2020 年 4 月までの短期間に合計 3 回の試験が実施されることになります。

この異例のスケジュールで、どのようにすると連続合格が狙えるのか、特集しています。

fast_forward前回の記事はこちら 特集「情報処理技術者試験 2020年度 春期(代替試験)・秋期連続合格を狙う戦略」

実は、IPAの 5 月 26 日の発表では、もう一つ気になる書き方をしていましたが、お気づきでしたでしょうか?

  • 中止になった以下の春期の試験区分については、10月18日(日)に実施する方向で検討しています。
    なお、新型コロナウイルス感染症の感染予防確保等の状況から、10月18日(日)に実施する試験区分は、以下の試験区分のうちの一部となる可能性があります。その場合、SG、FE、APを実施し、PM、DB、ES、AU、SCについては、本年11月以降の実施を目指します。
情報セキュリティマネジメント試験(SG)
基本情報技術者試験(FE)
応用情報技術者試験(AP)
プロジェクトマネージャ試験(PM)
データベーススペシャリスト試験(DB)
エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
システム監査技術者試験(AU)
情報処理安全確保支援士試験(SC)

引用元: 令和2年度春期試験の代替試験、秋期試験の実施に関する検討状況について(2020年5月26日追加)
なお、赤の下線は筆者追記

これは “密” を避けるためだと思うのですが、春の代替試験を 2 回に分けて開催するというものです。実現すれば、 2011 年(平成 23 年)の特別試験以来のことですね。春の試験区分を 2 区分受験することが可能になります。

とは言うものの、今の日本の状況からの推測とコスト面を考えれば、可能性は高いとは言えません。このままある程度収束していれば 1 回でできるでしょうし、感染が拡大していれば中止になると思うので。あるいは、タイミングによっては「 11 月以降」とされている春と秋の高度系を、 1 回にまとめる可能性もあるかもしれません(その場合は、後述)

ただし…仮に、春の代替試験を 2 回に分けて行うと、次のように 2021 年 4 月 18 日までの間に 4 回の試験が行われることに。

looks_one2020 年 10 月 18日(日)
2020年度 春期試験(代替試験)(基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティマネジメント)
looks_two2020 年 11 月以降
2020年度 春期試験(代替試験)(プロジェクトマネージャ、データベーススペシャリスト、エンベデッドシステムスペシャリスト、システム監査技術者、情報処理安全確保支援士)
looks_32020 年 11 月以降
2020年度 秋期試験( ITストラテジスト、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリスト、ITサービスマネージャ)
looks_42021 年 4 月 18日(日)
2021年度 春期試験(通常の春開催)

今回は、この場合の対策を考えてみましょう。

基本的な考え方

基本的な考え方は、まず 10 月 18 日にどの試験を受験するのかを決めます。

その上で、前回の記事( 3 回開催される場合)で書いたように、対策を取る期間が短い「 11 月以降に開催される」2つの試験区分と 2021 年度 春期の試験区分とを “学習効率” の観点から決めていきます。 4 回開催で考えた 2 回目の 2020 年度 春期の代替試験(高度系)から 4 回目の 2021 年度 春期試験ですね。

このとき、「 11 月以降」としか発表されていない 2020年度 春期の代替試験(高度区分)と、2020年度 秋期試験(高度区分)が、(実際にはいつ開催されるのかはわかりませんが)仮に 11 月中旬と 12 月中旬になった場合、試験対策に使える時間は、それぞれ 1 か月ずつしかありません。

したがって、 1 回目~ 3 回目の試験で、それぞれ試験開始前 1 か月間は直近の受験区分だけに専念するのなら、次のようなスケジュールになるでしょう。

6 月中旬~9 月中旬( 3 か月間)
3 区分同時進行
9 月中旬~10 月中旬( 1 か月間)
10 月 18 日に受験する試験区分
10 月中旬~11 月中旬( 1 か月間)
11 月中旬に受験する試験区分
11 月中旬~12 月中旬( 1 か月間)
12 月中旬に受験する試験区分
12 月中旬~翌年4 月中旬( 4 か月間)
翌年4月中旬に受験する試験区分

この図からも明白ですが、最大のポイントは 6 月中旬~ 9 月中旬までの 3 か月間です。ここで 3 区分同時進行するわけですから、相乗効果の見込める受験区分にして学習効率を少しでも高めることを考えて行かなければなりません。

 

そう考えると、やはりカギを握るのは初回の受験区分になります。

もうすでに高度系に挑戦している人や、高度系の取得をメインに考えている人、すでに(第 1 回目に受験する予定の “基本情報技術者試験” などは)取得済みだけれど再度合格を狙っている人などは、初回の受験区分にあまり時間をかける必要もないでしょう。

しかし、初回の受験区分の合格がメインであったり、まだまだ合格水準に達していない場合は、そちらにも全力を尽くさなければなりません。そこに最も時間がかかります。

 

では、その場合、 2 回目と 3 回目の合格は諦めた方がいいのでしょうか?

そんなことはありません。

というよりも、連続合格を狙った方が本命の1回目の試験に合格しやすかったりすることもあります。

 

では、どうすればいいのでしょうか?

そのあたりは、長くなるので次回以降、それぞれ受験区分ごとに考えて行きたいと思います。

基本情報技術者試験から4連続合格を狙う戦略

応用情報技術者試験から4連続合格を狙う戦略

 

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