情報処理技術者試験 高度・情報処理安全確保支援士・情報セキュリティマネジメント試験の出題見直しでどう変わる?


2019-11-06 公開
令和元年 5 月 27 日に予告されていた通り、令和元年 11 月 5 日、IPA から情報処理技術者試験に関する「人材像・出題範囲・シラバス等の改訂」に関する資料が掲載されました。

発表された内容は こちら です(5 月 27 日の予告は こちら です)。詳細をしっかり、じっくり確認したい人は、これらの IPA のサイトを確認して、必要資料をダウンロードしてください。

 

「そんな時間はないぞ」という人向けに、ポイントだけを簡潔に押えてみたので、ひとまず参考になれば。

改訂の目的や狙い

発表されている目的や狙いは次の 3 つのようです。

  1. 第 4 次産業革命関連技術( AI、ビッグデータ、IoT )などの新技術への対応
  2. セキュリティの強化
  3. その他、表記及び用語の整理等

この発表内容と、過去の試験制度の改訂時の経験から、次のような変化が考えられます。

 

まず、「 3. その他、表記及び用語の整理等」に関してですが、この変化はこれまでも頻繁に行われてきたもので、(これまでの経験から)試験対策を行う上ではそんなに意識しなくてもいいものだと思います。

 

次に「 1. 第 4 次産業革命関連技術( AI、ビッグデータ、IoT )などの新技術への対応」に関してですが、この変化はここ数年の問題がそうなっているので、後追いで整合性を取ったものでしょう。数年前からの傾向の変化という認識でいいと思います。

したがって試験対策をする上では、ここ数年の傾向の延長線上に重ね合わせるだけで大丈夫です。

 

ただ、「2. セキュリティの強化 」に関しては注意が必要です。

この変化(後述)は、試験対策を計画する時に考えなければなりません。

高度系の試験区分によっては、午後Ⅰや午後Ⅱの対策において優先順位を考えることも必要でしょう。

そもそも平成 26 年に同じように “全区分でセキュリティ重視” を打ち出したばかりなのに、その 5 年後にさらにシフトアップしてきたわけです。

当時の変化では不十分だったということを意味しているのかもしれないので、今後は 5 年前以上の “変化” を想定しておく必要があると思います。

改訂を実施したドキュメント

今回改訂されたドキュメントは、「試験要綱」(Ver 4.2 → Ver 4.4)、高度系区分の「シラバス」全て、「試験で使用する情報処理用語・プログラム言語など」です。

それぞれ受験区分を決めるとき、もしくは決めた後には詳細を確認しておいてほしいのですが、その前に、ざっとどんな変更があったのかを試験問題への変化の予測も含めて、次のようにまとめてみました。

午前Ⅱ問題で情報セキュリティ分野がレベル 4 に!

今回、最も大きな変化(試験対策に影響のある変化)は、先に説明したとおり午前問題でセキュリティ分野の問題を重視する方向になったことだと思います。具体的には次のような変更です。

「試験要綱」Ver.4.4(変更箇所表示版)picture_as_pdf P. 21 より引用

基本情報技術者試験の午前、応用情報技術者試験の午前、午前Ⅰに関しては、レベルは変わっていませんが、重点分野になりました。

高度系区分に関しては、全ての区分で重点分野になるとともに、プロジェクトマネージャ試験を除き、レベル 3 からレベル 4 に引き上げられました。

レベル 4 は、情報処理安全確保支援士と同じレベルです。

 

重点分野になり、セキュリティ分野の問題が増える可能性も高いことから、情報処理安全確保支援士の午前Ⅱの問題にも目を通しておく必要がでてきました

でも、そうなると、筆者が ITEC から出している情報処理安全確保支援士試験の対策本で用意している過去問題が実に550 問ぐらいあることから、大量の過去問題に目を通さなくてはならなくなります。

データベーススペシャリスト試験や、プロジェクトマネージャ試験の午前Ⅱの過去問題が 200 問程度なので、その数は約 3 倍です。

この点に関して、IPA は次のような注釈をつけています。

「中分類 11:セキュリティ」の知識項目には技術面・管理面の両方が含まれますが、高度試験の各試験区分では、各人材像にとって関連性の強い知識項目をレベル4として出題します。

つまり、セキュリティの全範囲ではなく、当該区分に関連性の深い問題に限定するということでしょう。

確かに、これまでも各高度系試験の午前Ⅱ問題でも、そうなっていました。

 

ということは、全範囲( 550 問)に目を通す必要はなく、過去の午前Ⅱの問題を参考に、その分野の問題に絞り込むことができるということです。

であれば、高度系の午前Ⅱ対策は、ざっくりと次のように考えればいいでしょう。

    試験改訂に対応した午前Ⅱ セキュリティ分野の対策

  1. 平成 21 年~平成 31 年までの午前Ⅱの問題のうち、セキュリティ分野の問題には絶対に目を通しておく
  2. その分野と、当該試験区分との関係(必要性等)を考える
  3. その分野と同じ分野の問題を、情報処理安全確保支援士の午前Ⅱ問題から抽出して目を通しておく

2. や 3. は、かなり時間を使うので年内にやっておく方がいいでしょう。

あるいは、そこまで手を回すのを止めて、まずは 1. だけを確実にするのもいいかもしれません。

また、確約はできませんが、筆者も時間があれば、そのあたりを分析してまとめてみようかなと思っています。そこに期待してもらってもいいかもしれません。

今回の変更における各試験区分への影響

個々の試験区分に、具体的にどうのような影響があるのか、それはこちらをご覧ください。

情報処理技術者試験の出題見直しで令和2年 (2020年) 春期試験 はどう変わる?

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