2018年度(平成30年度) 基本情報技術者試験 午前免除(修了試験) の講評 ~7月22日実施


2019-09-13 更新

2018年7月22日(日)に実施された基本情報技術者の午前免除試験の講評をさせていただきます。

内容に関しては、これまでの午前免除試験と同様であり、ほぼ 100% が過去問題の再利用でした。講評するまでもありません。

label前回の講評

2018年度(平成30年度) 基本情報技術者試験
午前免除(修了試験) の講評 ~6月10日実施

 

そこで、私が予想していた問題の的中率を報告し、あと 2 、3 問できるようになるためのアドバイスをして、講評に代えさせていただきます。

 

予想問題の的中率は 22%

私は、基本情報技術者の対策講座で講師をしています。今回の午前免除試験に向けて、直前対策講座を実施しました。

その講座の中で、予想問題として、よく出る問題と用語 Top 100 の上位 10 問 と、ある年度の午前問題 1 回分を演習しました。

 

よく出る問題と用語 Top 100 は、拙著 「情報処理教科書 出るとこだけ! 基本情報技術者 テキスト&問題集 2018 年版」(翔泳社刊) に掲載されているものです。

ある年度の午前問題は、私の経験で選んだものです。

 

試験に落ちる人は、まるきりダメで落ちるのではありません。「あと 2 、3 問できれば合格できたのに...残念!」という人が多いのです。

そうならないように、予想問題を演習したのです。

 

はたして、予想問題は的中したのでしょうか?

以下に結果を示します。今回の午前免除試験の 全 80 問中 20 問 が、予想問題と合っていました。

約 22% の的中率です。

バッチリ当たったとは、言えないかもしれませんが、直前対策講座を実施した効果は、十分にあったと思います。的中した 20 問は、きっと「あと 2 、3 問」になったでしょう。

よく出る問題と用語 Top 100の上位 10 問 10 問中 3 問が的中( 30% )
午前問題 1 回分(テクノロジ系) 50 問中 10 問が的中( 20% )
午前問題 1 回分(マネジメント系) 10 問中 3 問が的中( 30% )
午前問題 1 回分(ストラテジ系) 20 問中 4 問が的中( 20% )

 

あと 2 、3 問ならこれをやれ(その 1 )

試験問題の中には、初めて見た問題であっても常識的な判断で解けるものと、事前に練習しておかないと解けないものがあります。

今回の午前免除試験の中から、事前に練習しておかないと解けない問題の例を、テクノロジ系に絞って、何問か紹介しましょう。

過去問題を練習するときは、「これはできない!」という問題を克服するべき です。

そうすれば、「あと 2 、3 問できれば合格できたのに...残念!」という結果にならずに済みます。それを知ってください。

問 2 32 ビットで表現できるビットパターンの個数は,24 ビットで表現できる個数の何倍か。

ア 8  イ 16  ウ 128  エ 256

「ビット数が増えると、表現できるビットパターンがどれだけ多くなるか」という問題です。

こういう問題を練習するときには、「 n ビットで表せるビットパターンは 2 の n 乗である」という小難しい一般論で考えるべきではありません。

この問題の「 32 ビット」と「 24 ビット」という具体的なビット数で練習するべきです。

なぜなら、午前免除試験では、過去に出題されたものと同じ問題が再利用されるからです。

 

2 進数の 1 ビットは、0 と 1 の 2 通りなので、1 ビット増えると表現できる ビットパターンの数 は、2 倍 になります。

32 ビットは、24 ビットより 8 ビット多いので、

2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍 を計算して、
2 、4 、8 、16 、32 、64 、128 、256 倍です。

答えは、選択肢エです。

繰り返しアドバイスしますが、

「 nビットで表せるビットパターンは 2 の n 乗である」ではなく、
「32 ビットは、24 ビットより 8 ビット多いので、2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍の 2 倍で 256 倍」

で覚えるのですよ。

 

あと 2 、3 問ならこれをやれ(その 2)

これは、「花文字の回転」と呼ばれる問題です。

アスタリスク( * が花に見える)を並べて大きな文字を作っています。図 2 の状態の配列 A を右に 90 度回転させて、図 3 の状態の配列 B にします。

この問題を見た瞬間「わからないのでパス!」と思ってしまう人が多いでしょう。

もしくは、フローチャートをコツコツ読んで断念し、時間を無駄にしてしまう人も多いでしょう。

 

どうやって解けばよいか説明しますので、しっかり練習してください。

 

図 2 と図 3 を見比べると、回転前に「上から i 番目、左から j 番目」だったアスタリスクの位置が、回転後には「右から i 番目、上から j 番目」になることがわかります。

末尾は、7 なので、回転後の「上から j 番目、右から i 番目」は、「上から j 番目、左から 7 - i 番目」です。

つまり、回転前の A ( i, j ) を、回転後の B ( j, 7 - i ) に格納します。

これは、B ( j, 7-i ) ← A ( i, j ) であり、答えは、選択肢エです。

 

どうです。わかってしまえば簡単でしょう。

丸暗記ではなく、どうやって解くか、どう考えるかを練習しておきましょう。

フローチャートをコツコツ読む問題ではないことも知っておきましょう。

label 関連タグ: 花文字

 

あと 2 、3 問ならこれをやれ(その3)

問 14 オンラインリアルタイム処理における一つのトランザクションについて端末側で応答時間,回線伝送時間,端末処理時間が測定できるとき,サーバ処理時間を求める式として適切なものはどれか。ここで,他のオーバヘッドは無視するものとする。

ア サーバ処理時間 = 応答時間 + 回線伝送時間 + 端末処理時間
イ サーバ処理時間 = 応答時間 + 回線伝送時間 – 端末処理時間
ウ サーバ処理時間 = 応答時間 – 回線伝送時間 + 端末処理時間
エ サーバ処理時間 = 応答時間 – 回線伝送時間 – 端末処理時間

この問題を見て、どう思いますか。

「サーバ処理時間の公式なんて知らないからわからない」と思ったなら、それは誤った判断です。

基本情報技術者試験には、事前に公式を覚えておかないと解けないような問題は、出題されたことがありません。

「用語の意味や、仕組みを知っていれば、それを式に表せるよね!」という問題が出題されます。この問題も、そうです。

 

選択肢は、「サーバ処理時間 = 」という式になっていますが、この問題を解くために必要とされる知識は「応答時間(レスポンスタイム)とは何か」 ということです。

応答時間とは、ユーザがコンピュータにデータを入力してから処理結果を得られまでの時間のことです。

応答時間は、

端末処理時間(ユーザが操作する端末の処理時間)、
回線伝送時間(ネットワークをデータが伝わる時間の往路と復路)、
サーバ処理時間(サーバ内でデータを処理する時間)

から構成されます。これらは、どれも選択肢に示されています。

 

したがって、「応答時間 = 端末処理時間 + 回線伝送時間 + サーバ処理時間」です。

このままでは、当たり前なので問題にできないので、「サーバ処理時間 = 」という式に変形したのでしょう。

式を変形すると、「サーバ処理時間 = 応答時間 - 回線伝送時間 - 端末処理時間」であり、答えは選択肢エです。

ちゃんと練習しておけば、あまりにも簡単な問題ですね。

この記事がアップされる頃には、今回の午前免除試験の結果が出ていることでしょう。

合格された方、おめでとうございます。

残念だった方は、あと 2、3 問だったのではないでしょうか。

どちらの方々も、10 月の本試験に向けて、「これはできない!」という問題を練習して、苦手分野を克服してください。

 

それでは、またお会いしましょう!

 

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IT技術を楽しく・分かりやすく教える“自称ソフトウェア芸人”

大手電気メーカーでPCの製造、ソフトハウスでプログラマを経験。独立後、現在はアプリケーションの開発と販売に従事。その傍ら、書籍・雑誌の執筆、またセミナー講師として活躍。軽快な口調で、知識0ベースのITエンジニアや一般書店フェアなどの一般的なPCユーザの講習ではダントツの評価。
お客様の満足を何よりも大切にし、わかりやすい、のせるのが上手い自称ソフトウェア芸人。

主な著作物

  • 「プログラムはなぜ動くのか」(日経BP)
  • 「コンピュータはなぜ動くのか」(日経BP)
  • 「出るとこだけ! 基本情報技術者」 (翔泳社)
  • 「ベテランが丁寧に教えてくれる ハードウェアの知識と実務」(翔泳社)
  • 「ifとelseの思考術」(ソフトバンククリエイティブ) など多数