残り3週間で仕上げる 応用情報技術者試験 午後対策 ~過去問を参考書にする~
応用情報技術者試験の午後対策には、のこり 3 週間でも十分間に合う場合(方法)があります。
この試験の最大の特徴は、市販されている試験対策本に「それだけをやっておけば万全」というものが存在しないということです。
各分野 1 冊(約 500 ページ)で合計 10 分冊ぐらいになっていて…
平成 31 年度版で…
IT パスポートや基本情報、高度系の試験対策本ではない…
そんな応用情報技術者試験の試験対策本があれば、その 10 冊をやると万全になると思います。
しかし、そういう試験対策本シリーズを筆者は知りません。
筆者の知らないところには存在しているのかもしれませんが、筆者が知らないので、少なくとも…応用情報技術者試験を受験する約5万人のうち、ほとんどの人が使ってないと思います。
このため、午後対策をこれまで頑張ってきた人でも、その対策そのものが不十分だという可能性があるのです。
そう考えれば、
これから準備を始める人は、ここに書いている方法で、
これまでしっかり準備をしてきた人は、一度、これまでの効果を確認する意味でも、この方法で方向性を少し変えて仕上げにかかることをお勧めします。
なお、ここで紹介する午後対策も過去問題を使って仕上げていきます。
したがって、まずは過去問題を用意しましょう。午後の問題は IPA の公表している過去問題を使うのがベストです。
もくじ
Check-1. 過去問題は十分な “量” を準備していますか?
午前問題同様、過去問題を使って午前対策をする時に注意しなければならないのは、問題数が十分かどうかです。
今、何かしらの過去問題集をお使いの場合は、その過去問題集の “開催年度” と “問題数” を確認してみてください。
その過去問題の “開催年度” は、直近の平成 30 年度の春期や秋期になっていませんか?
午後の問題はどの分野でも 10 前後のテーマがあり、それがローテーションが組まれているため、直近のテーマが連続して出題されるというケースはほとんどありません。
したがって、平成 31 年度 春期試験の午後の問題に、平成 30 年度の春期や秋期に取り上げられたテーマは、出題されない確率が高いのです。
ということは、平成 30 年度 春期や秋期に出題された午後問題や、そこからもう 1 年前の平成 29 年度の春期や秋期の午後問題の 4 期分しか目を通していないのであれば、それだけでは不十分なんですね。
加えて、どのテーマが出題されるのかを予想することも困難です。
そのため、応用情報技術者試験の午後対策は、まずはたくさんの過去問題に目を通すところから開始するのが王道になります。
午前対策同様、これからの 3 週間、問題数が十分でなければ…結局、対策をせずに受験するのと変わらなくなりますからね。せっかく最後の追い込みをするのですから、そんなもったいない “努力” は避けなければなりません。
その十分な問題数は…まずは 20 問。この試験は年 2 回開催なので最低でも 10 年分ですね。
今、何かしらの過去問題集をお使いの場合は、その過去問題集の問題数を確認してみてください。
同一区分(例えば情報セキュリティだけで) 20 問以上掲載されていますか?
無い場合は、午前対策同様、以前「年末年始編」で紹介した IPA の公開している過去問題の活用をお勧めします。そこには平成 16 年以後の過去問題があります。

このうち、平成 21 年から平成 30 年秋までの 20 期分の問題をダウンロードして使いましょう。もちろん余裕があれば平成 16 年~平成 20 年までの問題まで手を広げても構いません。それが一応、 MAX になります。そこから使える時間と相談しながら何年分をチェックするのか決めます。
Check-2. IPAの過去問題を教科書代わりに使っていますか?
十分な過去問題を準備したら、まずはそれを読み進めていきましょう。
残りの時間を考えれば、おそらく、
“時間を計測して解いてみて、答え合わせをする” というオーソドックスな方法で、
1 分野 20 問、(絞り込んだ選択問題の) 5 分野で 100 問をチェックすることは不可能
だと思います。
そのため、問題文に解答例の解答を書き込んでから、ざっと目を通してみて、問題文や解答例の中に “知らないこと” が書いていないかどうかを確認する。そして “知らないこと” があれば覚える。
そんな感じで、 1 問に時間をかけずに…その代りたくさんの問題に目を通すのです。
応用情報技術者試験の午後の問題は、筆者の書籍でもよく引用させてもらっているぐらい、すごくわかりやすいいい教科書なので、案外、問題文と解答例を見るだけで “解説” が必要ないものが多いことも実感できると思います。
中には、なぜその解答例になるのかがわからないものもあるでしょう。アルゴリズムやデータベース設計、システム設計などはその傾向が強いと思います。
しかし、そういう問題に時間を取られるわけにはいきません。そういう問題にじっくりと時間をかけて向き合うことができるのは、試験対策の初期の頃…時間がたっぷりある時の話です。残り3週間、そんなことをしている時間はありません。
そういう “時間が必要なもの” はいったん保留にしておき、覚えるだけでいいことから優先的に覚えていきます。
Check-3. “午前問題” を使った “午後対策” をしませんか?
応用情報技術者試験の午後対策は、応用情報技術者試験の午後の過去問題を使う方法以外に、 “午前問題” を活用する方法もあります。
というのも、応用情報技術者試験の午後問題は、午前問題で問われているものも少なくないからです。
それに、一度午後問題で取り上げられたテーマは、その後しばらくは午後の問題として取り上げられることはありません。
毎回、別のテーマが取り上げられます。
ということは、 “午前問題” の中で「まだ午後で取り上げられていない問題」や「最近取り上げられていない問題」が、今度の試験で取り上げられる可能性が高いわけです。
つまり、こういうことです。
- 今回出題される午後問題のテーマ =
- 同分野のテーマ別の午前問題 - 最近出題された午後問題のテーマ
そういうわけで、Check-2. を終えてもまだ時間的に余裕があれば、午後問題と午前問題を対応付けながら、特に、上記の数式を意識しながら、まだ午後問題として出題されていない “午前問題” を中心に理解を深めていきましょう。
午前問題を使っていますが、これも立派な午後対策になります。
Check-4. 高度系の参考書を使いませんか?
最後になりますが、応用情報技術者試験のベストな対策について説明します。
但し、時間とコストがかかるので、その両方に余裕のある人以外は無視していただいて構いません
先にも説明している通り、応用情報技術者試験対策の最大の課題は、試験対策本が存在しないという点です。
そこで、選択分野の高度系の試験体対策本を “参考書” や “辞書” 代わりに使います。
全分野でなくても、応用情報技術者試験合格後に受験する1分野だけでも構いません。そうすると、次の試験対策の先取りにもなるので、モチベーションも高まるでしょう。
筆者は、自分で書いている PM 、 DB 、 SC の 3 区分は、基本情報技術者試験と応用情報技術者試験の受験生が使用することも想定して作成しています。もちろん、基本情報技術者試験と応用情報技術者試験対策としても十分有益になるように考えています。各分野で 1 冊 400 ~ 600 ページぐらいになるわけですから、情報量も網羅性も… “解説” があるという観点からの十分だと思います。
応用情報技術者試験の過去問題がある程度頭に入っていれば、応用情報技術者試験に必要となる部分だけに特化して読むこともできます。そうすればさらに時間の短縮も可能です。
時間と予算に余裕のある方は検討してみてください。
これから開始する人、これまでに準備ができている人
これから試験対策を開始する人も、これまで順調に準備が進んでいる人も、上記の Check-1. ~4. を順番に進めていきましょう。
現段階の仕上がり具合で、どこまでできるかが変わってくるだけです。
可能な限り、残り3週間ベストを尽くしましょう!
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
-
- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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