応用情報技術者試験 〔午後〕システム監査 対策「監査対象が得意分野のときに備える」


2021-06-29 公開

応用情報技術者試験の午後問題において、選択問題になっているシステム監査分野(通常は問 11 で出題)をどうするのかを考えてみましょう。

選択すべきかどうか

応用情報技術者試験の受験者で、この分野を選択される方はとても少ないと聞いています。

経験者自体が少なくこの先のキャリアとしてイメージが沸かなかったり、応用情報技術者試験合格後に、直ちには、高度系(レベル 4 )のシステム監査技術者試験を受験することは想定していなかったりするからでしょう。

しかも、システム監査分野の問題は、システム監査だけの知識では不十分です。

  • セキュリティの監査(情報セキュリティに関する知識が必要)
  • システムそのものの監査(システムアーキテクトに関する知識が必要)
  • システム開発フェーズの監査(プロジェクトマネジメントに関する知識が必要)
  • システム企画フェーズの監査( IT ストラテジストに関する知識が必要)
  • システム運用フェーズの監査( IT サービスに関する知識が必要)

このように、監査対象によって他の分野の知識も必要になります。

したがって、監査対象のすべてに精通していれば高得点を狙えますが、そうでなければ太刀打ちできない場合もあります。

そこで、この分野については、試験問題を見てから優先順位を決めればいいと思います。監査対象が得意な分野であれば優先度を高くする、不得意な分野であれば優先度を下げる。それが最も安全な考え方だと思います。

特徴や課題、対策方法

まずは、システム監査に関する知識を会得しておきましょう。監査対象に得意分野が出た時に備えて、準備しておくという戦略です。

システム監査そのものの知識は、そんなに多くはありません。システム監査の手順、システム監査で使われる用語を覚え、念のため、システム監査基準とシステム管理基準に目を通しておくといいでしょう。いずれも次のリンクに情報があります。

「システム監査基準」及び「システム管理基準」の改訂について(METI/経済産業省)

そして、過去問題をチェックします。下記は、平成 21 年から令和 3 年春期までの過去問題の一覧表です。

◎ は問題として出題されたもの
○ は問題文に含まれているもの
対象システム等 監査フェーズ
監査 計画 予備 調査 監査 手続 本 調査 報告 助言 その他 企画 開発 PJ 運用 セキュリティ
21 12 DB監査ツール
12 内部統制の整備状況
22 12 外部委託管理
12 システムテストの監査
23 12 表計算ソフトの利用
12 購買業務
24 12 情報化投資
12 個人情報保護監査
25 12 障害管理
11 ソフトウェア保守
26 11 プロジェクト管理
11 受注・売上計上
27 11 財務会計システム
11 ウイルス対策
28 11 業績管理システム
11 ID管理
29 11 新会計システム
11 受発注業務
30 11 システム更改PJ
11 ERPパッケージ
31 11 RPA
01 11 購買業務
02 11 中止
11 販売システム
03 11 新会計システム

この表を参考に、自分自身が得意とする監査対象(分野)の問題をチェックして、解けるかどうかを確認しましょう。

また、応用情報技術者試験のシステム監査の問題には、明確にわかる特徴があります。以前は監査結果や改善・指摘事項が中心だったのですが、平成 28 年あたりから、監査の結果ではなく監査手続に関する問題が中心になっています。段落タイトルにも「予備調査」というキーワードが入るようになりました。これらは、高度系のシステム監査技術者試験と同じ視点です。合わせる方向になってきたのでしょう。

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