システム監査技術者 過去問から見た特徴と対策


2020-01-23 公開

午前Ⅱ[午前2] 「過去問が微妙に使えない」

システム監査技術者試験の午前Ⅱは、自区分(システム監査技術者)の問題が極端に少ないのが最大の特徴になります。25 問中 10 問程度しか出題されません。たった ” 4 割” です。
プロジェクトマネージャが 16 ~ 18 問ぐらい( 7 割前後)なので、他の区分と比較すると、かなり低いことがわかります。全問正解でも 6 割は超えません。

しかも、平成 30 年には、システム監査基準とシステム管理基準が 14 年ぶりに改訂されました。したがって、微妙に過去問題が使えません。
実際、平成 31 年度の試験でも 10 問のシステム監査をテーマにした問題のうち 6 問に「(平成 30 年)」という注釈が付いていました。中には以前と変わっていない視点で解答できるものもありますが、すべてがそうではありません。

(出題例)

問 1 平成 31 年度 春期 午前Ⅱ

システム管理基準 (平成 30 年) において,IT ガバナンスにおける説明として採用されているものはどれか。

ア EDM モデル  
イ OODA ループ
ウ PDCA サイクル  
エ SDCAサイクル

そうした理由からなのでしょうか、平成 31 年の午前Ⅱの突破率(午前Ⅱが 60 点以上の人 ÷ 午前Ⅱの得点ありの人)は 68.5 % でした。平成 29 年が 86.9 %、平成 30 年が 78.5 % だったことを考えれば、これも低い値になっています。

過去 3 回の午前Ⅱ突破率の推移
平成 31 年 68.5 %
平成 30 年 78. 5%
平成 29 年 86.9 %

午前Ⅱ対策をする場合、こうしたことを考慮した上で効果的な対策をすることが望まれます。

午後Ⅰ [午後1] 過去問からみる特徴と解き方

システム監査技術者試験の午後Ⅰ試験には次のような特徴があります。

    システム監査技術者 午後Ⅰ問題の特徴

  1. 設問が、問題 1 問あたり 5 問しかない。
  2. 監査手続を問う設問が多い
  3. 他の試験区分の知識が問われる設問も多い

システム監査技術者試験の午後Ⅰの最大の特徴は、設問数が少ないことです。他の試験区分が少なくとも(一つの問題あたり) 7 問以上あるのに、この試験は 5 問しかありません。もちろんそうでない問題が出題されていることもありますが、平成 31 年は 3 問とも全て設問数は 5 でした。したがって、今度の試験でもそう考えて準備しておくのが妥当でしょう。

設問数が ” 5 ” だとしたら、90 分で 2 問選択解答するので合計 10 問の設問を解答することになります。分量的に差も小さいところから 1 つの設問でおそらく 10 点。ということは 10 問のうち 6 問を確実に正解にしなければクリアできないというわけです。

問われている内容は、午前Ⅱと同じく他区分の知識を使って解答するものも少なくありません。プロジェクトの監査ならプロジェクトマネージャ試験で問われるような知識、運用・保守の監査なら IT サービスマネージャ試験で問われるような知識です。

システム監査の知識としては、後述する午後Ⅱ同様、監査手続が多いですね。と言っても、午後Ⅱではマイナーな出題になる予備調査、本調査、調査結果、報告、改善提案などについても、バランスよく良く問われている点も特徴の一つになります。

午後Ⅱ [午後2] 論文問題 の対策と出題テーマ

システム監査技術者試験の午後Ⅱ試験でA評価をゲットするポイントは、

事前準備をしっかりすること。これに尽きます。

ITストラテジスト試験と同じ考え方ですね。

この試験の受験者は、5 つの論文系区分の中では「本気で取りに行く!」という人が最も少ない区分だと思います。筆者にはそういうイメージがあります。

多くの受験者が、「必要な資格はもう取得済み」であったり、全区分取得に向けた「最後の 1 区分」であったりするからだと思います。監査そのものが、普段の仕事から遠いところにあることから、最後の最後に回す人が多いからでしょう。

最後では無くても、(同じく春開催の)プロジェクトマネージャ試験には合格している人は多いと思います。

そう考えれば、こと論文系区分に関しては “百戦錬磨” の猛者同士の戦いだと言っても過言ではありません。

 

しかしその一方で、ほとんどの受験生は、システム監査の未経験者になります。システム監査という仕事自体が絶対的に少なく、知識も資格も無い人が仕事をすることが難しいからです。

しかも、他の論文系区分は全て当事者として論文を書けばよかったのですが、システム監査技術者試験は客観性が必要だったり、疑似経験で書く場合 ” 2 人の経験” を書かなければならなかったり、抽象的に書く部分が多かったり、他の論文系 4 区分とはスイッチを切り替えないといけないことが少なくありません。

したがって、慢心せずにしっかりと準備をしないと… いくら他の論文系 4 区分に合格している猛者でも、苦戦を強いられることになるわけです。

そう考えて、他の区分で培ったノウハウのどの部分が使えて、どの部分は使えないかを見極め、しっかり準備をしましょう。

なお、過去問題から見た特徴は、過去問題を見ていただくと明らかですが、 “監査手続” を答えさせる問題がデフォルトになります。
したがって、 “監査手続” が問われている問題に対して、 “監査手続” を論述できるように仕上げていくことが、最初に行うべき対策になります。

どこから対策するか?

以上のことを考えれば、この時期、何から着手するのがベストなのでしょうか?

午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱという前に、大前提として
「システム監査とは何か?」
「どういう手順で進めていくのか?」
「専門用語の意味はわかるか?」
など、最低限必要な知識が必要です。それが無いのなら、まずはそこからですね。

そうした最低限の知識が入っている場合は、これも論文系試験の王道ですが、午後Ⅱの問題文を読み込んで「何が問われているのか?」を、できるだけ早い時期に(最初に)把握するのがベストだと思います。

「どう表現すればいいのか?」という点はイメージできないと思いますが、それで構いません。まずはそこまでを午後Ⅱ対策として進めます。

そのあとは、午後Ⅰ対策をしながら「午後Ⅰの得点アップ」と「論文のネタ(どう表現すればいいのか?)」を把握しながら進めていくと良いでしょう。

午後 Ⅱ 問題

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午後 Ⅰ 問題

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午前 Ⅱ 問題

レベル 2 、レベル 3 の知識は大丈夫?

具体的な練習方法は次の機会に。それまで、市販の試験対策本を使って学習を進めておきましょう。

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