システム監査技術者 試験の「特徴」と「合格しやすい人」
report_problem この記事は執筆から 3 年以上経過しています。 最新記事は以下のリンクからご覧ください。

試験情報や勉強計画、午前Ⅱ / 午後Ⅰ / 午後Ⅱ それぞれの王道の対策、最新傾向など記事を体系化してまとめたページ 最速攻略 システム監査技術者 もご活用くださいませ。
難易度が高く、秋のITストラテジスト試験、春のシステム監査技術者試験と、情報処理技術者試験の頂点の一角をなすシステム監査技術者試験。
どういう特徴があって、どういう人が合格しやすい(チャンスがある)のでしょうか?
もくじ
システム監査技術者試験の特徴は?
-
システム監査技術者試験の 3 つの特徴
- 未経験者が圧倒的に多い
- 他の論文系試験区分に合格している人が多い
- 監査特有の表現がある
まず、合格を狙う受験生の多くが、システム監査業務は未経験だという点に最大の特徴があると思います。
というのも、システム監査そのものの仕事自体がシステム開発に比べて相対的に少なく、しかも、システム監査技術者や他の監査系の資格を持っていないとシステム監査業務に携わることが難しいからです。
それゆえ受験者自体も少ないのですが、それでも定期的に情報処理技術者試験を受けているモチベーションの高い人で、他の試験区分に合格していて受験する区分が無くなってくると、この区分に挑戦するという構図です。
したがって受験生の特徴としては、他の論文試験に合格している人が多く、しかも複数区分に合格している人や、中には他の 4 区分に合格している人も少なくありません。
但し、他の論文試験 4 区分と、このシステム監査技術者試験の論文試験は、かなり違っている部分があるので、その差を知ることが重要になります。監査特有の表現もありますからね。
それに、設問イと設問ウの文字数も違っていますから、このシステム監査技術者試験だけ。他の 4 区分はすべて「設問イが 800 字~ 1600 字、設問ウが 600 字~ 1200 字」なのに対し、システム監査技術者試験だけ「設問イと設問ウが、いずれも 700 字~ 1400 字」になっているのです。
実際に、合否を決めるのも “設問ウ” の方が重要になってきますからね。
合格しやすい人は?
このような特徴を持った試験なので、次のような条件に合致する人は合格しやすいと思います。
受験区分で迷っている方で、次の条件をクリアしている人には、システム監査技術者試験に挑戦することをお勧めします。
そして受験を決めたら、 “強み” になるのか “弱み” になるのかを確認してみてください。
そして、学習計画を立てる際の参考にしていただければ幸いです。
その 1 :プロジェクトマネージャ試験に合格している人
一般的に(というか、最も多いパターンが)プロジェクトマネージャ試験に合格してからシステム監査技術者試験を受験しようという人たちです。
筆者が長年開催している試験対策講座やオンラインの添削でも、その順番の人がほとんどです。
その理由は、やはり、プロジェクトマネージャ試験が “経験者中心” の試験(受験生)であるのに対し、システム監査技術者試験は真逆の “未経験者中心” の試験(受験生)になっているからでしょう。
とは言うものの、未経験分野を受験しようとする人は、情報処理技術者試験に対するモチベーションも高く、しかも他の高度系試験区分に合格しているような方々なので、受験生のレベルは高いのは間違いありません。
そういう観点からすると、同時期に開催されている同じく論文系のプロジェクトマネージャ試験の合格者たちの争いになっていると考えておいてもいいでしょう。ある意味、プロジェクトマネージャ試験の合格は “must(マスト)” なのかもしれません。
その 2 :他の論文試験にも合格している人
システム監査技術者試験は、第三者的立場で客観性をもって “システム” を見ている人の試験になります。そして、その対象は次のようなものになります。
- 情報システム(当時者=システムアーキテクト)
- 開発プロジェクト(当時者=プロジェクトマネージャ)
- システム企画(当時者= ITストラテジスト)
- 運用(当時者= ITサービスマネージャ)
- セキュリティ(当時者=情報処理安全確保支援士他)
そして、午後Ⅰや午後Ⅱでは、いずれかの問題が出るのです。
具体的には、午後Ⅰでは設問の多くが他の試験区分の問題であり、午後Ⅱでも設問イでは他の試験区分のことを書くことになります。
つまり、システム監査技術者試験では、システム監査の知識に、これら他の試験区分の知識が必要になるというわけです。当然ですよね、監査対象がそれらなのですから。
したがって、プロジェクトマネージャ試験に合格できる “情報処理技術者試験の論文で必要な文章力” だけではなく、知識面では他の試験区分に合格している、もしくは同等レベルの知識が必要になるのです。
その 3 :他の論文系試験に合格しているからと言って慢心しない人
先の “特徴” のところで説明した通り、システム監査技術者試験の午後Ⅱ試験は、他の 4 区分と大きく異なります。まったく別物と言っても過言ではありません。その違いをざっと挙げるだけでもこんなにあります。
- 設問ウ重視
- 監査特有の表現を覚えなければならない
- 第三社的立場で当事者になってはいけない
- 自分の意見や考えを求められる部分が多い
- “一般論” と “今回の経験” のどちらが求められているのかを見極めないといけない
したがって、仮に他の論文系試験区分の 4 区分に合格していようが、他の12区分に合格していようが、慢心せずに初心に戻ってしっかりと勉強して仕上げるというスタンスで挑む必要があるのです。それが可能な人は合格できると思います。
試験対策は?
合格しやすい人の条件はこのような感じですが、具体的に、どんな試験対策が必要なのでしょうか?
それを次回、整理してみたいと思います。試験勉強の計画を立案する際に、参考にしていただければ幸いです。
label 関連タグ『定額制』
高度試験対策研修 KOUDO 初公開!
定額制だから、どの区分でも何名でも 受け放題!!





















- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
-
- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
オフィシャルブログ 「自分らしい働き方」Powered by Ameba