応用情報技術者試験の過去問から見た特徴と対策


2019-06-20 公開

午前 ~過去問の分析と対策

午前試験は基本情報技術者試験や、他の区分と同様に選択式(4択)で出題されます。

過去に出題された問題が繰り返し出題されるケースが非常に多いという点も同じです。試験対策も、原則、基本情報技術者試験と同じで、次のようになります。

 

使用する学習ツールは、次の2つです。

  1. IPAのWebサイト から過去問題(平成16年以後の16年分の過去問題と解答例)をダウンロードする
  2. 市販されている参考書、過去問題集、ネット上の過去問題の解説サイト、スマホアプリなどを使用する

IPAのWebサイト(上記の 1. )からは無償でダウンロードできるようになっていて、問題数としては十分ですが、IPAのWebサイトからダウンロードできる過去問題には、 「なぜその解答になるのか?」という “解説” が付いていません。

解説が必要な場合は、市販されている過去問題集等(上記の 2. )を使用するのですが、書籍だと絶対的に問題数が足りません。そのため、午前対策は上記の 1. と 2. を併用します。

 

そのポイント、及び手順は次のようになります。

応用情報技術者試験 過去問と参考書の学習手順

STEP looks_one
IPAのWebサイトからダウンロードした過去問題を順次解いてみる。直近 (平成31年春期試験) から遡っていきましょう。
STEP looks_two
ただ覚えるだけの問題(解説が不要なもの)を、選択肢含めてすべて覚えているかどうかをチェック。覚えていなければ覚える。
STEP looks_3
解説が必要なものは、市販の参考書などを使って理解する。

今は、まだまだ時間があるので、上記の “STEP looks_3” に十分時間をかけたいところですが、応用情報技術者試験は範囲が広いので、市販の参考書には掲載されていない時があります。そういう場合は、ネットで調べるようにしましょう。できればその時に、後で見直すために解けなかった問題や、わからなかった問題をチェックしておくといいでしょう。

午後 ~対策の優先順位

応用情報技術者試験の午後問題は、選択式だけではなく、 「35字以内で述べよ」というような記述式の設問が加わります。

高度系は、ほぼ全ての設問が記述式なので、ちょうど過渡期というか、練習段階というか、そういう位置付けのものだと考えられます。

問題数は全部で11問(下表参照)。

このうち 問1 の 情報セキュリティ だけが 必須問題 で、その他、10 の出題分野から 4つ を選択します。

問題番号 出題分野 配点 時間配分
問1 必須 情報セキュリティ 各20点 各30分
問2 選択

10問中4問

経営戦略
問4 プログラミング
問4 システムアーキテクチャ
問5 ネットワーク
問6 データベース
問7 組込みシステム開発
問8 情報システム開発
問9 プロジェクトマネジメント
問10 サービスマネジメント
問11 システム監査

この時期には、選択問題の優先順位を付けておきたいところです。

できれば 4つ の選択分野のうち、2つ は得意分野が欲しいところです。

応用情報技術者試験に合格したあとに挑戦する高度系を2区分ほど決めて、その区分を今から勉強しておくと次も楽になりますからね。

 

応用情報技術者試験の午後対策は、たくさんの過去問題に目を通すところから開始するのが王道 になります。

したがって、学習のベースには、午前問題同様、 IPAの公開している過去問題を活用することをおススメ しています。

 

というのも、以前にも紹介しましたが、応用情報技術者試験のテキストを1冊にするのは困難だからです。

IPAのサイトには平成16年以降、30回分の過去問題があるので、そこから、まずは4区分(情報セキュリティと、2つの得意分野にしたい分野)の問題を用意して(ダウンロード&プリントアウトして)、それを時間を計測して解いてみて、1問あたり 30分 で解けるかどうかを確認します。

今の時期だと、まだ時間はたっぷりあるので、 “時間を計測して解いてみて、答え合わせをする” というオーソドックスな方法が可能です。

2時間30分 集中するのは難しいですが、1問を 30分 で解いてみることは可能だと思いますので、例えば 1日 1問 と決めて解いてみましょう。

解いたあとは、解答例を見ながら解答をチェックして、覚えないといけないことは、これから暗記していくので、何度も見直せるようにチェックしておきます。

また、なぜその解答になるのかがわからない設問に関しては、この後に購入する参考書に頼るとして、一時そのまま置いておき、次の問題へとサクサクと進めていきます。

参考書選び

情報セキュリティと、得意分野にしたい2区分の過去問題に、ある程度目を通して「どんな問題で、何が問われているのか?」、「自分は何を知りたいのか?」がわかれば、いよいよ参考書選びです。

基本情報技術者試験のところでも説明していますが、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の参考書を購入するときには、ちゃんと考えて“自分の知りたいこと”が載っているものを選ばなければなりません。

そのためには、参考書を購入する前に「何を知りたいのか?」を明確にするために、 過去問題を一度解いてから書店に行って選ぶのが鉄則 です。

ネット通販で適当に「売れているから」という理由だけで購入したりするのは言語道断ですし、書店で中身をチェックして選択するにしても過去問題を解かずに(つまり、知りたいことが無いまま)行ったりすると、不適切な参考書を使うリスクが大きくなるので、それだけは避けなければなりません。

そういうわけで、この時期、まずはIPAのサイトから過去問題をダウンロードして解いてみて、ある程度、どんな問題が出ていて、自分は何を知りたいのかが明確にしてから、書店に行って書籍を選びましょう。

label関連リンク (著者の三好康之さんのブログで詳細をまとめられています)

案外,間違っている参考書の選び方 | 三好康之オフィシャルブログ 「自分らしい働き方」Powered by Ameba

過去問題へのリンク 10年20期分

年度 午前 午後 講評
平成31年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成30年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成30年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成29年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成29年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成28年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成28年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成27年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成27年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成26年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成26年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成25年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成25年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成24年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成24年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成23年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成23年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
平成22年度 秋期 問題
解答
問題
解答
講評
平成22年度 春期 問題
解答
問題
解答
講評
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