ITサービスマネージャ 学習計画と対策


2021-12-15 公開

ITサービスマネージャ試験の合格を目指して、学習計画を立案しましょう。

合格するために必要な要素の確認

まずは、合格するために必要な要素(現状の知識や経験)のチェックです。次の 5 つのポイントは大丈夫でしょうか?

  1. ITIL ® や JIS Q 20000 の知識は十分か?
  2. ITサービスマネージャとしての経験は十分か?
  3. 午後Ⅱの表現力は十分か?
  4. 午後Ⅰの表現力は十分か?
  5. 午後Ⅰ・午後Ⅱの解答スピードは十分か?

この試験は、 ITIL ® や JIS Q 20000 と同期を取りながら、 ITサービスマネージャのあるべき姿を問うています。午前Ⅱの問題では「 ITIL 2011 edition によれば、 … 」や「 JIS Q 20000-1:2020 によれば、 … 」とストレートに問われますし、午後Ⅰや午後Ⅱでも、それらの知識があれば速く正確に解答することが期待できます。

“ITサービスマネージャの特徴と難易度” の記事でも書いている通り、ざっくり分けると、この試験の受験者には「未経験者(多くは開発従事者)かつ論文試験合格者」の方々と、「経験者かつ論文試験初受験」の方々がいらっしゃいます。

info_outline試験の特徴と難易度に関する記事はこちら

ITサービスマネージャ 試験の特徴と難易度

午後Ⅱ試験

午後Ⅱ試験は論文試験なので、 “ITサービスマネージャとしての経験” が問われます。経験が豊富なら柔軟に対応できるでしょうが、その経験が少なかったり、まったくない場合には、事前に入念に準備をして対応できるものを作り込まなければならないでしょう。

但し、いくら経験が豊富でも、それを採点者(初対面の第三者)に正確かつ適切に伝えなければなりません。そのため、特に論文試験が初挑戦の方は、問題文の趣旨を正確に理解することと、客観的で具体的な表現をすることを意識して、合格に必要な “表現力” を身に着けていきましょう。

午後Ⅰ試験

また、午後Ⅰ試験に関しては、それほど高度な知識、多くの知識は必要ありません。ネットワークスペシャリスト試験や情報処理安全確保支援士試験のように「多くの知識が必要」ではなく、問題文で細かく設定されている状況を短時間で正確に把握できるかが合否を分けるポイントになります。また、問題文中の言葉を使って解答を組み立てる設問も目立ちます。

そのため、経験者、未経験者関係なく、短時間で(制限時間内で)問題文に書かれた状況を正確に把握し、解答を正確に表現できなければなりません。具体的には、過去問題を時間を計測して解いてみて、解答速度の確認と速度を速める工夫を重ねることが対策の基本です。

以上が、合格するために必要な要素です。

学習計画立案のための基本的な考え方

学習期間を最大 6 ヶ月間と考えて、効果的なスケジュール案を作成してみました。


この記事を読んだ時点での残りの期間によって、どこまでできるのかには “差” がでてきますが、着手する順番は次のように考えることをお勧めします。

looks_oneITIL ® に関する知識

ITサービスマネージャの特徴と難易度でも書いている通り、この試験の受験者には「未経験者(多くは開発従事者)かつ論文試験合格者」「経験者かつ論文試験初受験」の方々と、「経験者かつ論文試験初受験」の方々がいらっしゃいます。未経験者の場合は、ある程度、運用のイメージが頭の中にあったとしても、何はさておき ITIL ® の知識から入るべきです。また、経験者であっても、それが我流だと午後Ⅱ試験で足もとを救われるかもしれません。 ITIL ® の知識がないと思う人は、自分の経験と ITIL ® を照らし合わせて知識を整理していきましょう。

looks_two午後Ⅱ問題文の読込み

次に、午後Ⅱの過去問題に目を通しましょう。

これは、論文試験共通の対策です。まずは「敵(どんな問題が出ているのか?)を知る」ところからスタートです。「何が問われているのか?」、「何をアウトプットしないといけないのか?」を把握して、自分の今の知識や経験で「書けるのか?」をチェックします。

論文を添削していると、よくわかるのですが … この「何が問われているのか?」を正確に把握できていないケースは本当に多いです。「あ、そういう勘違いもあるのか」と、驚くことも少なくないのです。すごくいい内容で、具体的ですし、わかりやすいし、客観性のある数値もふんだんに盛り込まれていても、問題文で問われていることに対する論文でない限り、合格論文にはなりえません。そういう理由で、まずはここから着手する必要があるんですね。

具体的には、問題文を熟読し、まずは自分自身で「これを書かなければならない」とシミュレーションします。その後、解説している参考書等で確認して認識のズレがないかを確認し、ズレている場合には軌道修正を(正しい理解を)します。午後Ⅱ問題は、全く同じ問題が出ることは稀ですが、類似問題が出題されることは非常に多いので、一度、軌道修正すれば、類似問題が出題されても … 少なくとも読み違えや勘違いは避けられるでしょう。

looks_3テーマごとの午後対策

ある程度、過去問題が頭に入ったら、いよいよ対策を進めていきましょう。

ITサービスマネージャ試験の場合、インシデント対応や改善、利用者対応等、いくつかのテーマに分かれています。しかも、プロジェクトマネージャ試験同様、午後Ⅰと午後Ⅱで問われているポイントが似ています。そのため、午後Ⅰの問題は論文(午後Ⅱ)を書く時の参考になることもあります。したがって、学習効率を考えれば、午後Ⅰと午後Ⅱを、それぞれテーマごとにまとめて進めていくのが得策だと思います。

午後Ⅱ対策に関しては、論文を実際に作ってみて、書けるかどうか?をチェックするとともに、それを評価して課題を設定し、その課題を一つずつクリアしていきましょう。

そして、並行して “同じテーマの午後Ⅰ” の過去問題をピックアップします。午後Ⅰは時間との闘いなので、過去問題を実際に時間を計りながら解いてみて、その後解説を確認し、不足している知識等を補っていきます。

looks_4午前Ⅱ対策

午前Ⅱ対策は、試験直前に一気にやるのが効率的です。

独立性が高く、午前Ⅱ対策を進めていても午後Ⅰや午後Ⅱに役立つことはほとんどありませんし、問題数も少ないので直前でも十分間に合います。

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