ITサービスマネージャ 対策 2023年度(令和5年度)~ 1月から午後Ⅰ[午後1]対策を始めよう


2023-01-05 公開

年が変わって 1 月です。 試験まで残り 3.5 か月になりました。

いよいよ企業で開催される “本格的な試験対策講座” が始まります。 受験の申し込みも始まるので(インターネット受付 1 月中旬から下旬を予定)、合格を強く願っている人は … 一段ギアを上げましょう! いまいちモチベーションが上がらないという人は、早めに申し込むのも一つの手。 そこそこ高額な受験料を支払うと、やる気になるかもしれません。

1 月の方針

ということで、まずは今月の方針です。

全体スケジュールと照らし合わせて、これまでの進捗状況を確認します。 そして「今月は何をすべきか?」を考えましょう。

info IT サービスマネージャ の学習計画に関する記事

IT サービスマネージャ 学習計画と対策

(順調であれば)これまでの自主トレ期間で基礎知識を整理できていると思うので、ここからは「得点力アップ」を目指す “実戦モード” に入りましょう。 企業で開催する試験対策講座は、初回からそうしていますからね。 せっかくのリードを無駄にしないように。

具体的には、次のように進めます。

午前Ⅱ
まだ必要ありません。
午後Ⅰ
今月から開始しましょう。
午後Ⅱ
引き続き継続。
必要知識の補充
ITIL ® に関する知識の補充を引き続き継続。

(順調ではなく)遅れ気味なら「 12 月にやるべきこと」をチェックして、再スケジュールをしましょう。

info IT サービスマネージャ対策で 12 月にやること

IT サービスマネージャ の対策準備 2023 年度(令和 5 年度)~ 12 月は ITIL® と午後Ⅱ(午後2)論文対策を

午後Ⅰ対策を開始

12 月に午後Ⅱ対策から始めるのは、午後Ⅱ論述式で「何が問われているのか?」、「どういう問題が出題されているのか?」を把握するためです。 いわば問題意識を明確にすることが狙いです。 したがって、ある程度、午後Ⅱでどんな問題が出るのかが確認できたら、いよいよ午後Ⅰ対策に着手します。

その目的は二つ。 ひとつは午後Ⅱの論文ネタとしてイメージを付けること。 そしてもうひとつは、そのまま午後Ⅰをクリアできるように午後Ⅰ対策として。 具体的には次のように進めればいいでしょう。

特に、 IT サービスをどのように表現しているのか、どのような指標や数値が、どれくらいの頻度で出ているのかをチェックして、論文に活かしましょう。

1 IT サービスマネージャの午後Ⅰの特徴を知る

情報処理技術者試験の高度系の記述式問題(午後Ⅰ、論述系以外の午後Ⅱ)は、試験区分によって、速く解くための “解答手順” が異なります。 そのため、他の高度試験に合格したからと言って、その時の成功体験( = 解答手順)が他の試験区分にも通用するとは限らないのです。

IT サービスマネージャ試験の午後Ⅰは、原則、「前から順番に読み進め、設問が出たら順番に解く」という最もオーソドックスな方法で解くことが可能です。 プロジェクトマネージャ試験と同じような手順です。 というのも、個々の設問は段落ごとに対応していて、問題文の展開の順番通りに設問が組み立てられているからです。 もちろん、問題によっては異なるパターンもありますが、そういう問題が多いのは間違いありません。

そうした内容を含め、具体的には、こちらをチェックしてみてください。

info IT サービスマネージャ 午後Ⅰ 王道の対策

IT サービスマネージャ 午後Ⅰ(午後1)記述式 王道の解き方

2 IT サービスマネージャの過去問題を、時間を計測しながら解いてみる

IT サービスマネージャ試験の午後Ⅰ試験の特徴を把握し、王道の解き方をチェックできたら、いよいよ過去問題を活用した “午後Ⅰ対策” に着手します。

平成 21 年以後の午後Ⅰ 記述式の問題は 90 分で 2 問選択し解きます。 1 問にかけられる時間は 45 分です。 時間内に解けるかどうか、基準となる 60 % 以上の得点を取れているかを確認します。

対象とする問題は、基本どの問題からでも構わないのですが、できればカテゴリごとに串刺しでチェックしながら解くのが得策だと思います。 そうすれば、午後Ⅱの問題と対応付けることもできますからね。 カテゴリごとにまとめた表はこのような感じです。

swipe表は横スクロールできます

カテゴリ 年度・問題番号
サービスストラテジ(サービス戦略)
IT サービス財務管理 H 24 問 2
サービスデザイン(サービス設計)
可用性管理 H 29 問 1 H 28 問 1 H 26 問 1 H 25 問 2 H 22 問 2
キャパシティ管理 R 4 問 2 H 28 問 2 H 26 問 2 H 23 問 2 H 21 問 2
IT サービス継続性管理 H 30 問 1 H 28 問 1 H 25 問 2 H 22 問 1
サービスレベル管理 R 4 問 1 H 24 問 1 H 21 問 1
情報セキュリティ管理 R 3 問 2 H 24 問 4 H 23 問 3 H 22 問 4 H 21 問 4
サプライヤー管理 R 3 問 1
サービストランジション(サービス移行)
構成管理 R 1 問 2 H 27 問 1
変更管理 R 1 問 2 H 29 問 2
リリースおよび展開管理 R 4 問 3 H 30 問 2 H 27 問 3 H 25 問 1 H 24 問 3
サービスオペレーション(運用)
インシデント管理 R 1 問 3 H 28 問 3 H 23 問 1
問題管理 H 29 問 2
サービスデスク H 30 問 3 H 29 問 3 H 27 問 2 H 22 問 3
継続的サービス改善
継続的サービス改善 R 1 問 1
その他総合的な問題
データセンタの運用 R 3 問 3 H 26 問 3
サービスの運用 H 25 問 3 H 23 問 4 H 21 問 3

この表は ITIL ® v3 をベースにしたカテゴリです。 情報処理技術者試験が平成 30 年頃から「 DX 関連」をテーマにした問題が主流に変わっているのですが、 IT サービスマネージャ試験では、今のところアジャイル開発への参画や DevOps をテーマにした出題はありません。

次の試験あたりから出題される可能性は高いので無視できないのですが、まずは従来の問題を確実に解けるまで進めましょう。 その上で、 ITIL ® v4 になると、何がどう変わるのかを把握すればよいと思います。

午後Ⅱ対策を継続

IT サービスマネージャ試験は、論文試験初挑戦の人が多いことから、午後Ⅱ対策が合否の鍵を握っていると言えます。 そのため、前回( 12 月)の記事でも「午後Ⅱ対策から着手」して、たっぷり時間をかけることをお勧めしました。

いかがでしょう? どのあたりまで進んでいるでしょうか?

改めて「論文は難しい」と思われた人は順調だと思います。 個々の問題に目を通せし、そこで何がどのレベルで求められているのかが理解できたからです。 それが理解できていないと難しいのか簡単なのかさえわかりませんからね。

ここで王道の解き方の記事でも紹介している動画をチェックしてみてください。

そして、下記のように内容を整理したので、対策の方向性が間違っていないか再確認しましょう。

テーマ 内容
受験生の特徴 (a) 運用経験者で論文試験に初挑戦の人、(b) 開発経験者で他の論文試験に合格している人 がおおよそ半々
準備の方向性 (a) 頭の中にある経験を、 “この試験のルール” にのっとって表現できるようになる
(b) 必要な知識、ネタの収集
必要な知識 ITIL ®
合格論文のポイント 必要字数、題意に沿う、具体的に書く、初対面の第三者に伝わる表現で書く
今、準備しておくこと 設問アの IT サービスの概要、 SLA 等の数字集め
何から開始するのか 過去問題を読んで、個々の問題に自分の経験を当てはめてみて、ネタのある問題とない問題に切り分ける
→(ネタのある問題)アウトプットの練習
→(ネタのない問題)ネタ集め

まとめ

年が明けた 1 月からは、このような感じで “午後Ⅰ対策” を開始しましょう。

いくつかの問題を実際に解いてみて、午後Ⅱ同様、何が課題なのかを見つけることができればベストです。

今月から、企業でも対策のプロによる高度な試験対策も始まります。 そうした講座を受講できる受験生は、そうした講座にリードしてもらいながら進めていけばいいのですが、独学で合格を狙っている受験生は、負けないように頑張っていきましょう。

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