基本情報技術者試験 ココが出る! 令和2年度春期から変わる午後対策[前編]
午前に続いて、基本情報技術者試験の午後対策についても準備をしていきましょう。
令和 2 年 春試験は、午後の出題や配点が変わっているため、試験対策の考え方も変わります。今回初めて受験される人にとっては “変化” は関係ないですが、そうでない人は、前回までの対策との違いを十分意識した上で挑みましょう。
もくじ
午後問題 変更点の確認
まずは、くどいようですが、変更点の確認です。下記の記事を参照ください。

- 必須問題 3 問は変わらず。配点が大きくなる( 52 点から 70 点へ)
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- 情報セキュリティ分野
- 配点は 12 点が 20 点にアップ
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- データ構造とアルゴリズム
- 配点は 20 点が 25 点にアップ
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- プログラミング言語
- 配点は 20 点から 25 点にアップ
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- 選択問題が 6 問中 4 問選択( 1 問 12 点、合計 48 点)から、 4 問中 2 問選択( 1 問 15 点、合計 30 点)
- プログラミング言語の “COBOL” が廃止され “Python” が加わる
1. 出題範囲の変更

2. 配点の変更

試験対策
このような変更点があるので、対策は次のように考えます。
Step-1プログラミング言語の対策
基本情報技術者試験の “午後試験” で合格点の 60 点を取るために、避けては通れないのがアルゴリズムとプログラミング言語です。アルゴリズムが 25 点満点、プログラミング言語が 25 点満点になったので、この 2 問のウェイトが、益々大きくなりました。合計 50 点です。これを捨てるわけにはいきません。
このうちプログラミング言語に関しては、日常、その言語を使ってプログラミングをしている人は満点( 25 点)を取るチャンスです。
リスクがあるとしたら短時間で解けるかどうか?
そこで、直近の過去問題を使って、 1 問 30 分で解けるかどうかを確認しましょう。
実際の試験本番時には、30分以上かかっても、多少であれば大丈夫です。他の分野の得意・不得意で時間配分を変えても構わないからです。加えて、令和 2 年の春試験本番では、配点が 25 点になるので 40 分ぐらいは使えると思います。 しかし、過去問題は配点が 20 点の分量なので、配点割合で時間配分を考えると「 30 分の量」になります。それで、練習はこの時間でしておきます。
何問か解いてみて、特に問題が無ければ他の対策に時間を使ってもいいでしょう。
逆に、時間が足りなかったり、わからないところが多かったりするなら、当該プログラミング言語の書籍を 1 冊購入して、時間を優先的に使って仕上げていきましょう。
Step-2アルゴリズムとデータ構造の対策
続いて、アルゴリズムとデータ構造(以下、アルゴリズムと言います)の対策を行います。この分野は、日常、プログラミングをしている人でも、その経験が活かされるかどうかはわかりません。特に、エンタープライズ系のシステム(企業で使用されている業務システム)だと、別分野だと考えてもいいかもしれません。時間内(時間配分は、Step-1のプログラミング言語と同じ)に解けるかどうかになると、なおさらです。
したがって、ここも直近の過去問題を使って、 1 問 30 分で解けるかどうかを確認しましょう。
まずは何問か解いてみて手応えを確認してください。問題によって偏り(得意、不得意)があるので、プログラミング言語よりも多めの問題を解いてみることをお勧めします。
そして、この分野も、その結果次第で手応えを判断します。
特に問題が無ければ他の対策に時間を使うことを考えます。逆に、時間が足りなかったり、わからないところが多かったりするなら、基本情報技術者試験対策としての “アルゴリズム対策” の書籍を 1 冊購入して、時間を優先的に使って仕上げていきましょう。
なお、この 2 分野で満点を取るのは難しいかもしれませんが、他の分野で点数を取ることを前提に( 50 点満点のうち半分の)25点を取る戦略で挑むというのも可能です。
Step-3午前問題を徹底的に解くことで午後問題にも有益な出題分野
アルゴリズムとプログラミング言語にめどが立ったら、残りの点数を獲得するために、他の選択問題(必須の情報セキュリティ含む)に着手しましょう。問 1 ~問 7 の 1 問の配点が 12 点の問題です(令和 2 年春は問 1 ~問 5 になる予定)。
これらの分野は、まずは、午後対策ではなく “午前対策” で仕上げていくことをお勧めします。
これらの分野の午後問題は、各分野とも、ある一つのテーマに絞り込んで出題されます。そして、それが毎回同じテーマで出題されるわけではなく、毎回、異なるテーマで出題されます。例えば、情報セキュリティ分野では、暗号化をテーマにした問題の次に、電子署名をテーマにした問題が出題されたり、プロジェクトマネジメント分野では、進捗管理の次に、品質管理が出題されたりします。
また、午後問題で問われることは、設問単位では午前で問われていることと変わらないものが少なくないからです。
以上のような傾向から、午後の過去問題に目を通すよりも、午前の過去問題を徹底的にやる方が学習効率が良いんですね。

Step-4情報セキュリティ分野の午後の過去問題を参考書にする
ここまで説明してきたStep-1~Step-3で、かなり時間を使うと思います。「もう、それ以上できないよ!」という場合は、Step-1~Step-3で合格を狙います。
しかし、時間的に余裕がある人や合格を確実にしたい人は、情報セキュリティ分野の “午後” の過去問題に目を通しておきましょう。解かなくても構いません。解答を問題文に書き込んで、それを教科書として利用します。
その方法で1問でも多く目を通しておくといいでしょう。
Step-5情報セキュリティ分野以外の午後の過去問題
さらに、まだ余裕があれば、情報セキュリティ分野、アルゴリズム、プログラミング言語以外の選択問題の午後の過去問題に目を通しておきましょう。
基本は、自分が選択するであろう分野を優先的に仕上げていけばいいと思いますが、令和 2 年 春試験から出題数自体が減ったため、その分野が出題されない可能性があります。
「ソフトウェア・ハードウェア」、「データベース」、「ネットワーク」、「ソフトウェア設計」の 4 分野からは 3 問、「プロジェクトマネジメント」、「サービスマネジメント」、「システム戦略」、「経営戦略・企業と法務」の 4 分野からは 1 問しか出題されません。
その点に配慮して、Step-3 で説明しているように午前対策をしっかりやることで対応するのが一番なのですが、まだ余裕のある人は、これらの午後の過去問題を使うといいでしょう。なく幅広い分野に目を通すようにするといいでしょう。
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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