基本情報技術者試験ガイド 難易度や合格のしやすさ | 令和元年 秋期試験にむけて


2019-05-28 公開
資格紹介

基本情報技術者試験は、端的に言うと「プログラマ向けの資格」です(下図参照)。ITSS のレベルは “2” 。その下にレベルに”1″ のITパスポートもありますが、そちらは非ITエンジニア向けになるので、ITエンジニアの “入り口” に位置する資格だと言えるでしょう。

産業構造・市場取引の可視化(METI/経済産業省) より一部加工)

受験者層から見た試験の特徴

基本情報技術者試験の累計合格者数は、前回(平成31年春期)の合格者数12,155名を加えると 1,075,599名 です。

昭和44年からの累計なので、引退している人や非ITエンジニア、何度か合格している人などもいると思うのですが、それでも資格保持者が100万人というのは凄い数字だと思います。国内のITエンジニアがおおよそ100万人と言われていますからね。

でも確かに、企業の教育担当者からは「ITエンジニアの8割の取得を目指している」という話をよく聞きます。中には「どうすれば全員(100%)になるのだろう」と考えている企業も。

こうした声を聞くと、 “採用” 段階で資格保有者を優先するのも理解できますよね。

ちなみに、例年、 約3割は学生が受験 します。応用情報技術者試験になると1割程度なので、学生の受験者が多い区分だと言えます。そして約7割の社会人のうち、プログラマの割合は約半数になります。

難易度や合格率

基本情報技術者試験の合格率は 20%~30% です。

他の試験区分に比べてバラつきが大きくなっています。午前も午後も60点以上でクリアできる “絶対評価” なので多少のバラつきも出てくるとは思いますが、それは他の試験区分も同じです。にもかかわらず、基本情報技術者試験だけが大きいのは、それだけ開催回によって難易度にバラつきがあるのでしょう。アルゴリズムやプログラム言語の難易度を一定にするのは難しいですし、それ以前に基礎知識において難易度を調整するのは難しいのだと思います。

また、社会人と学生の合格率を比較してみると、 大学院生や大学生の合格率が社会人よりも高い傾向にあります。 社会人でもプログラマの合格率が高いわけでもありません。

このような傾向から、”難易度” は次のように考えればいいと思います。

  • ITエンジニアがプロとして認識されるための登竜門の試験なので、ITに関する知識を “0” から “1” にする 必要がある。そのために、かなりの勉強時間が必要になる。
  • アルゴリズムとプログラミングを一から覚える。そのためにかなりの勉強時間が必要になる。
  • 基礎なので個々の知識に “難しさ” は感じられないが “量” が多い。だから、やっぱり、かなりの勉強時間が必要になる。
  • 基礎なので断片的で、かつ、その知識の活用イメージができない。ゆえに難しく感じる。

要するに、個々の問題はそれほど難しくはないのですが、ピンと来ないものが多いため記憶しにくく、さらに”量”が多いので、とにもかくにも時間がかかります。したがって、合格できるかどうかは、 勉強時間がたっぷり取れるかどうか にかかっていると考えればいいでしょう。

 

ちなみに、令和2年の春期試験(次の次の試験)から、この試験は大きく変わります。今年、2019年の1月にIPAから発表がありました(下記参照)。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)国家資格・試験部は、国家試験である「基本情報技術者試験」について、AI人材育成のニーズ等を踏まえ、出題の見直しを実施しました。

具体的には、プログラム言語の見直し(COBOLの廃止、Pythonの追加)、プログラミング能力、理数能力等に関する出題の強化です。これらの詳細をIPAのウェブサイトで公開しました。

プレス発表 基本情報技術者試験における出題を見直し:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構より

令和元年の秋の試験では関係ありませんが、念のため確認しておきましょう。

2019年度 春期試験 受験者へ

そして最後に、今年の春試験(2019年4月)を受験された方向けに、合格のしやすさとおススメ度を紹介したいと思います。

基本情報技術者試験は、通常なら “情報処理技術者試験・初挑戦” になると思うでのすが、ITエンジニアの心の奥底には常に “プログラミング” があるものです。したがって、突然、基本情報技術者試験を受験したくなることもありますからね。

それに、多忙な社会人にとって “勉強する順番” はとても重要です。知的資産の再利用を考えて上手に順番を組めば生産性が高まるからです。つまり勉強時間が少なくてすむんですね。

受験した区分 基本情報技術者試験との関連( 3 つで評価)
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(1) 基本情報技術者 (不合格者)

(合格しやすさ:★★ おススメ度:★★★

基本情報技術者試験は、多くの勉強時間が必要になるので、前回不合格でも全く悲観することはありません。受験し続けることでいつか合格できますし、知的資産は確実に形成されているはずです。

しかも初挑戦の方とスタートラインが違いますから、かなり有利なのは間違いありません。

ただ、自分の得意分野と不得意分野、知っていること知らないことを、自分自身が把握していることが必要です。メタ認知ですね。

そして基本は不得意分野、知らないことを中心に時間を割いてバランスよく知識を身に着けていくことを目指します。

あとは、先に説明した通り令和2年の春試験からこの区分の出題範囲や傾向が大きく変わるので、それを考慮して「今回絶対に合格する」ことを狙っていくのか、「令和2年春試験の方がチャンスがある」と考えるのか、よく考えて時間を確保するようにしましょう。

(2) その他の区分受験者 (合格しやすさ:★★★ おススメ度:★★★

プログラミングは IT エンジニアとしての生命線です。業務で担当したことがなくても、担当しないようになっても、プログラミングスキルは “必須” だと、(今はコンサルタントでプログラマではない)筆者はそう思っているので、どのタイミングで挑戦してもいいでしょう。定期的に “基礎に帰る” という観点からもおススメです。

合格のしやすさに関しても、レベル3や専門分野の知識があるので有利なのは間違いありません。この試験区分ならではのアルゴリズムやプログラミングに集中特化して勉強することができるからです。

なお、先に説明した通り令和2年の春期試験からこの区分の出題範囲や傾向が大きく変わります。したがって、合格を狙うのならどちらが有利なのか? “挑戦する” あるいは “実務に役立たせる” のならどちらが効果的なのか? そのあたりを十分考えて、今回受験するのか、次回受験するのかを決めましょう。

勉強方法や勉強時間

このあたりは、今後の記事にご期待ください。

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