基本情報技術者試験の過去問から見た特徴と対策
午前 過去問の分析と対策
午前試験は 選択式 で出題されます。
選択肢はア、イ、ウ、エの4つで、アイウエオ順に並んでいます。問題数は 80問、1問あたりの点数は 均等 で 60%以上(48問以上) の点数で 合格 になります。
午前試験の最大の特徴は、 過去に出題された問題が繰り返し出題されるケースが非常に多い という点です。
午後試験は全ての試験区分で、全く同じ問題が出題されることは無いのですが、午前試験はそれが結構多いのです。
そのため、 午前対策は過去問題を解けるようにしておくという練習が王道 になります。
では、どうやって過去問題を手に入れるのでしょう?
その方法はいくつかあります。大別すると次の2つです。
- IPAのWebサイト から過去問題をダウンロードする
- 市販されている参考書、過去問題集、ネット上の過去問題の解説サイト、スマホアプリなどを使用する
IPAのWebサイト(上記の 1. )には平成16年以後の約16年分(31期分)の過去問題と解答例が無償でダウンロードできるようになっています。問題数としては十分です。
しかし、IPAのWebサイトからダウンロードできる過去問題には、 「なぜその解答になるのか?」という “解説” が付いていません。
解説が必要な場合は、市販されている参考書、過去問題集など(上記の 2. )を使用するのですが、 書籍だと絶対的に問題数が足りないケースがある ので注意しましょう。
そこで、午前対策には、上記の 1. と 2. を併用するのがベストだと思います。
そのポイント、及び手順は次のようになります。
- STEP looks_one
- IPAのWebサイトからダウンロードした過去問題を順次解いてみる。直近 (平成31年春期試験) から遡っていきましょう。
- STEP looks_two
- ただ覚えるだけの問題(解説が不要なもの)を、選択肢含めてすべて覚えているかどうかをチェック。覚えていなければ覚える。
- STEP looks_3
- 解説が必要なものは、市販の参考書などを使って理解する。
基本情報技術者試験 過去問と参考書の学習手順
今は、まだまだ時間があるので、上記の “STEP looks_3” に十分時間をかけることができます。このパターンで、IPAの過去問題を片っ端から解いていきましょう。
できればそのときに、あとで見直すために解けなかった問題や、わからなかった問題をチェックしておくといいでしょう。
午後 対策の優先順位
基本情報技術者試験の午後問題も全問選択式になります。
ただし、午前問題のように4択ではなく、問題文も長文になり、その長文に対して設問がいくつか用意されているという形式になります。
問題数は全部で 13問(下表参照)。
このうち、必須問題が 問1 の 情報セキュリティ、問8 の アルゴリズム 、プログラム言語の 1問(問9 ~ 問13 の 5問から1問 選択)の 合計3問 です。
配点は合計で 52点 ですね。
問題番号 | 出題分野 | 配点 | 時間配分 | |
---|---|---|---|---|
問1 | 必須 | 情報セキュリティ | 12点 | 18分 |
問2 | 選択
6問中4問 |
ソフトウェア | 12点
×4問 |
18分
×4問 |
問3 | データベース | |||
問4 | ネットワーク | |||
問5 | ソフトウェア設計 | |||
問6 | サービスマネジメント | |||
問7 | システム戦略 | |||
問8 | 必須 | アルゴリズム | 20点 | 30分 |
問9 | 選択
5問中1問 |
C言語 | 20点 | 30分 |
問10 | COBOL | |||
問11 | Java | |||
問12 | アセンブラ | |||
問13 | 表計算 |
学習の優先順位は、配点を考慮すれば、
- アルゴリズム と プログラム言語 が最優先
- 情報セキュリティ
- (問2 ~ 問7 の)選択問題
このように進めればいいでしょう。
そして、それぞれの分野ごとに、得意であれば過去問題を順次解いていき「本当に得意なのかどうか?」を確認しながら進めていきます。
そこで「あれ?点数が取れないな」となれば、参考書の活用を考えます。
特に、アルゴリズムやプログラム言語なら、それで1冊の試験対策本が用意されているはずなので、それをチェックします。
また、アルゴリズムやプログラム以外の分野の問題が、思ったように点数が取れなかったり苦手だったりしりたら、そのときにも参考書の活用を考えましょう。
なお、基本情報技術者試験の午後試験の参考書を購入する時には、ちゃんと考えて “自分の知りたいこと” が載っているものを選ばなければなりません。
そのためには、参考書を購入する前に「何を知りたいのか?」を明確にするために、 過去問題を一度解いてから書店に行って選ぶのが鉄則 です。
ネット通販で適当に「売れているから」という理由だけで購入したりするのは言語道断ですし、書店で中身をチェックして選択するにしても過去問題を解かずに(つまり、知りたいことが無いまま)行ったりしないように注意しましょう。
まずは、IPAのサイトから過去問題をダウンロードして解いてみて、ある程度、どんな問題が出ていて、自分は何を知りたいのかが明確になったら、書店に行って参考書を選びましょう。
label関連リンク (著者の三好康之さんのブログで詳細をまとめられています)
『定額制』
高度試験対策研修 KOUDO 初公開!
定額制だから、どの区分でも何名でも 受け放題!!
- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
-
- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
オフィシャルブログ 「自分らしい働き方」Powered by Ameba