プロジェクトマネージャ試験 2022 年度 8 月は午後Ⅰの過去問題を読んで午後 2 論文のヒントにしよう
8 月も後半になりました。 10 月 9 日の試験まで残り約 1.5 か月です。 試験対策は順調でしょうか? 夏季休暇でリフレッシュできた人も、そうでもなかった人も、今回は「これだけはやっておこう!」をテーマに記事にしてみました。
順調に来ている人はその確認を、思うように進んでいない人はこれをきっかけに合格目指して頑張りましょう。 まだラストスパートは必要ないので、今回は気楽にチェックしてみてください。
進捗の確認
今回も、まずは進捗の確認です。 全体スケジュールと照らし合わせて、これまでの進捗状況を確認しておきましょう。
info 学習スケジュールに関する記事
順調であれば、 4 つぐらいのカテゴリーに着手しているという感じでしょうか?
7 月前半 | 第 2 章 | ステークホルダー |
---|---|---|
7 月後半 | 第 3 章 | リスク |
8 月前半 | 第 4 章 | 進捗 |
8 月後半 | 第 5 章 | 予算 |
9 月前半 | 第 6 章 | 品質 |
9 月後半 | 第 7 章 | 調達 |
10 月前半 | 第 1 章 | プロジェクトの計画(第0章の振り返り含む) |
読むだけの午後Ⅰ問題
今回ご紹介するのは「読むだけの午後Ⅰ問題」です。
プロジェクトマネージャ試験対策をする上で、午後Ⅰの過去問題は次の 2 点で有効利用できます。
- 午後Ⅰ対策
- 時間内に余裕をもって解けるように、解答手順の改善を目指した利用
- 設問と解答の組合せによる知識補充
- 午後Ⅱ対策
- 午後Ⅱ論文のネタとしての利用
- 知識の整理
通常、午後Ⅰの過去問題は、当たり前ですが「午後Ⅰ対策」 … すなわち午後Ⅰ突破を目的とした学習で使います。 その点はこれまでも話してきた通りで、皆さんも、これまで普通に何問かは「時間を計って解く練習」に使っていたと思います。
しかし、午後Ⅰの過去問題はなかには秀逸なものもあり、「あれ?これって午後Ⅱの論文で使えるぞ」とか、「ほう。 これは知識の整理にいいな」という問題もあるのです。
今回はそういう問題を厳選してみました。
領域 | 過去問題 年度 問題番号 |
参考になる記述 | |
---|---|---|---|
統合 | 変更管理 | 平成 17 年 問 1 | 請負契約で変更要求が様々な形で発生する可能性がある PJ を題材に、 変更管理の体制、変更要求発生時の対応手順等に関する問題。 変更要求への対応( = 変更管理)の具体例を垣間見るのに最適な問題 |
変更管理 + 会議 | 平成 21 年 問 3 | 仕様変更ルール(一連の手順)に加え、会議体のデザインについて言及している問題。 平成 17 年 問 1 の後に見ると効果的な問題。 |
|
リスク | リスク | 平成 21 年 問 1 | リスク管理をテーマにした問題。 リスク評価マトリックス、リスク管理表を用いてリスク対応の優先順位を決めている。 |
タイム | 進捗計画 計画変更 |
平成 27 年 問 3 | 計画変更時の再スケジュールをテーマにした問題。 複数の変更案の比較検討過程、開発標準への追加事項など。 |
進捗遅延 | 平成 31 年 問 3 | 進捗遅延が発生した時の対応をテーマにした問題。 進捗遅延の検知、原因分析、対応計画の策定など一連の流れがわかる。 |
|
品質 | 外部設計 | 平成 24 年 問 1 | 外部設計の進め方、開発標準の例、レビュー(基準値)、発生した問題など |
内部設計 | 平成 21 年 問 4 | 品質管理計画、レビュー時間、摘出欠陥数の基準値、許容範囲、特記事項の具体例など | |
結合テスト | 平成 24 年 問 4 | 結合テスト方針(過去の事例を分析した結果に基づいて作成したもの)、管理指標の例( 4 つ)など。 | |
コスト | EVM | 平成 13 年 問 1 平成 18 年 問 1 平成 20 年 問 1 平成 24 年 問 3 平成 28 年 問 3 |
EVM をテーマにした問題は、これまで 5 問出題されている。 これらの問題は、ある程度知識があれば確実に点を取れる問題であり、 理解していれば午後Ⅱのネタとしても使える。 |
調達 | 外部委託先の選定 | 平成 21 年 問 2 | 外部委託先を選定するための一連の手順(評価基準の策定、評価項目と配点、評価方法など)と 評価の具体例が垣間見れる問題。 |
これらの問題は、時間を計測して解くよりも、問題文に設問ごとの解答例や解説の中で気になるところを書き込んで、それを何度も繰り返し「熟読」するという使い方が向いています。 教科書、もしくは典型例のひとつだと考えて、繰り返し「熟読」してみましょう。
午後Ⅱの過去問題が、ある程度頭の中に入れてから熟読すると、さらに効果的です。 「あ、これは ○ 年度の問 △ で使えるな」という気付きも得られますからね。
古い午後Ⅰ問題を活用するメリット
ちなみに、これらの問題はいずれも古い問題です。
令和以降、 DX 関連の問題が中心に出題されていることもあって、「こんな古い問題意味ないんじゃないか?」と思われるかもしれません。 まったくもってそんなことはありません。 従来型のプロジェクトマネジメントと、 DX 関連のプロジェクトマネジメントは排他的に存在するものではないからです。 過去の知見が不要になったわけではありません。 どちらかというと、応用事例のひとつだと考えた方が良いかもしれません。
これらの問題が古いのは、ただ単に「基礎」だからです。
基礎って重要ですよね。 それがすべてだと思います。 平成 21 年度の問題がすべて入っているのも、現行制度に切り替わった初回試験で、ここぞという問題を出してきますよね。
それに、プロジェクトマネジメントは情報セキュリティほど問題が陳腐化するスピードは速くありませんから、古い問題も重要です。 しかも、筆者の参考書には … (こういう意図もあって)かなり古い問題も Web からダウンロードできますが、それでも書籍の中は最近の問題中心にしています。 このため、古い問題まで手が回らない人も少なくないですからね。 熟読しているとチャンスではないでしょうか。
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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