エンベデッドシステムスペシャリストの対策準備 2022年度 ~ 6月から戦略を決め午後2から始める
さぁ 6 月になりました。 今月を含め試験まで約 4 か月です。
一般的に、企業で開催する試験対策講座は 7 月中旬から始まります。 それゆえ、この 6 月という時期は … ほとんどの人が、まだ始動していません。 モチベ―ションの高い人は、既に学習を開始しているでしょうが、それでも … 少なくとも “プロのノウハウ” を得て急成長する時期ではありません。 プロ野球で例えると、ちょうど … キャンプインするまでの自主トレ期間のようなものですよね。
6 月の方針
この自主トレ期間に何をするのかはこの後じっくり考えるとして、少なくとも “心に余裕をもつ” ことはできるのではないでしょうか。 周りが止まっているわけですからね。
試験を(絶対評価とはいえ)相対的なものだと考えれば … この時期、どんなことをしてもプラスになります。 差が詰まる、差を広げることができます。
したがって、 “合格まで遠いかな” と思う人は「今の間に追いつくぞ」という方針で、 “合格に近い” と思っている人は「今の間に差を広げよう」という方針で、それぞれ学習を進めるとよいでしょう。
全体スケジュールの確認
続いて、全体スケジュールを以下の記事で確認しましょう。
info 学習スケジュールに関する記事
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の特徴は、開発対象のシステムが多岐にわたるという点です。 そのあたりの特徴は、「エンベデッドシステムスペシャリスト 試験の特徴と難易度」で確認してみてください。
したがって、試験対策本だけでは、なかなか全ての対象システムをカバーすることはできません。 それを前提に試験対策を考えることをお勧めします。
合格のための戦略を練る
これから学習を始めるにあたって、まずは戦略を練りましょう。
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の午後Ⅱの問題は、ハードウェア系の問題とソフトウェア系の問題に分かれます。 これは午後Ⅱで見れば非常に分かりやすいのですが、例年通りであれば、問 1 がハードウェア系の問題で、問 2 がソフトウェア系の問題になります。
そこで、自分の経験、現時点での知識、今回の試験に対する意気込み、かけることのできる時間などを総合的に判断して、まずはどちらを優先して仕上げるのかを決めましょう。 おそらく、次のいずれかになると思います。
- どちらも大丈夫なので(現時点で合格に近い位置に居るので)、両方並行して進める
- ハードウェア系の問題から始め、ハードウェア系へと進める
- ソフトウェア系の問題から始め、ソフトウェア系へと進める
何回目かの受験、もしくは実務経験者の場合 … 1. でよいかもしれません。 両方とも “強い” に越したことはありませんからね。
ただ、どちらも不安だという人や、いつもはエンタープライズ系(業務システム)の開発をしているという人、物理が苦手だという人には、 3. のソフトウェア系の問題から始めることをお勧めします。 バラエティに富んでいるといっても、ソフトウェア系の問題の方は … ハードウェア系の問題に比べて、まだ落ち着いています。
午後Ⅱ問 2 の問題には、「制御プログラムには、リアルタイム OS を使用する。 」という一文があって、そこから「主なタスク構成」、「タスクの処理概要」へと展開されるケースが多いので、解答手順を確立しやすいからです。
もちろん、そうではない人やソフトウェア系の問題が仕上がっている人は、ハードウェア系の問題から始めることを検討ください。
いきなり午後Ⅱ対策から始める
戦略を決めたら、すぐに過去問題を使った午後Ⅱ対策に入ります。
情報処理安全確保支援士試験やネットワークスペシャリスト試験では、「まずは個々の用語を理解・暗記して … 」という進め方になるかもしれません。 しかし、この試験の場合、覚えるべきことを先に覚えて … といった暗記中心の試験ではなく、データベーススペシャリスト試験のように「解き方」が重要になるので、早い段階から過去問題を使った(過去問題を解いて、理解するという学習スタイルの)方がよいのですね。 前述の通り、試験対策本だけでは、なかなか全ての対象システムをカバーすることが難しいということもありますし。
また、(午後Ⅰの過去問題ではなく)午後Ⅱの過去問題を先に使うことにも、理由があります。
この試験の午後問題も、他のテクニカル系の試験区分と同様 … 「午後Ⅰは午後Ⅱの簡略版」になるからです。 全ての設問というわけではありませんが、午後Ⅱが確実に解けるようになれば、ある程度 … 午後Ⅰも解けるようになるので、(詳細に説明されている)午後Ⅱから仕上げることを推奨します。
直近の問題から年度を遡るとよいでしょう。 最初に令和 3 年の午後Ⅱの問題、次に令和 2 年の問題、平成 31 年の問題、… という感じで。 ソフトウェア系を先に仕上げる戦略を取る人は、しばらくは問 2 の問題だけを対象にしましょう。
具体的なやり方は、次のようにオーソドックスなやりかたがお勧めです。
- 時間を計測して実際に解いてみる
- 時間内にどこまで解答できたかを把握するとともに、全て納得のいくまで解答したら何時間超過するのかを計る
- その後、試験対策本の解説を活用して、解き方を把握し、知らないことを覚える
この時、参考書タイプの試験対策本があれば “辞書” のようとよいでしょう。 前述の通り、(参考書タイプの)試験対策本だけではすべてをカバーできていないと考えて、知りたいことが書かれていない、わかりにくい場合は、さらにネットで調べたり他の専門書を活用して理解を深める必要もあります。
なお、問題数は多ければ多い方が良いと思います。
データベーススペシャリスト試験のように、問題の構成パターンや設問で問われていることが余り変わらないのであれば「直近の 1 年分を徹底的に理解する」という考え方になりますが、この試験はバラエティに富んでいます。 いろいろなパターンに事前に触れておいた方が良いわけです。
したがって、最初は 1 問に時間がかかるかもしれませんが、最終的には「多くの問題を解く」という考えの元、学習を進めましょう。
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- 株式会社エムズネット代表。
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
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