応用情報技術者試験 午後対策 ~ システム開発編 「最新の過去問題から学ぶ」
応用情報技術者試験の午後問題において、選択問題になっているシステム開発分野(通常は問 8 で出題)をどうするのかを考えてみましょう。
この分野は、その名の通り、システム設計や開発の経験があるかどうかで大きな差になる という特徴があります。
経験者にとっては、どの問題もとても簡単に感じると思いますが、未経験者にとっては “ピン” と来ない問題が多く、しかも問題の種類がバラエティに富んでいるので、短時間で効果的な対策を取るのが難しいでしょう。
もくじ
“経験” の内容
ただし、そのシステム設計の “経験” も、何でもいいというわけではありません。
基本的に、データベース設計はデータベース分野の問題になるので、この「システム開発分野」では、ほとんど問われません。
一番多いのは、オブジェクト指向設計とそこで使用される UML です。
クラス図、シーケンス図、アクティビティ図などですね。他には、Web システムの設計では CSS やマッシュアップ、さらに今後はアジャイル開発も出題頻度が増えるでしょう。
要するに、“最近の新しい開発技法” が問われる傾向にあるというわけです。
システム設計の経験者は “選択” !
したがって、こうしたシステム設計の経験がある人は選択対象に、そうでない人は、選択対象外にするか、優先順位を下げましょう。
プロジェクトマネージャやプログラマの知識がある人は “問題を見て決める” !
もちろん、未経験であっても十分な知識があれば選択しても問題ありません。プロジェクトマネージャやプログラマの方々でも、普段から設計書に目を通していれば解答できるはず です。
一度、問題を見て「組みやすい」かどうかを判断して決めましょう。
対策する場合
そして、この分野を選択する可能性があると判断した人は、残りの期間、この分野の対策することになると思いますが、その場合は次の一覧表を参考にしながら、目を通しましょう。
この分野の特徴は、比較的新しいことが問われる傾向にあるので、平成 20 年以前の古い問題(旧体系の問題)は無視してもいい でしょう。
最新の問題(平成 31 年度 春期)からさかのぼっていきながら、問題文の中に知らないキーワードを見つけたら、それがたとえ選択肢の中の選択しなかったワードであろうとも、しっかりと調査して知識を付けておきましょう。
「次、このワード行くよ!」
という IPA のメッセージかもしれませんからね。
過去問題ロードマップで体系的に学ぶシステム開発
- 過去問題を読んで解答を考える
- 解答例を元に解答を問題文に書き込む
- それを覚える
- なぜその解答になるのか、意味が分からないところは次のような方法で補う
- 市販の参考書
- ネットで検索
過去問中心の学習手順
カテゴリ | 年 | 期 | 問題番号 | テーマ |
---|---|---|---|---|
オブジェクト指向設計と UML | 23 | 秋 | 8 | 要求分析(ユースケース図) |
21 | 春 | 8 | クラス図,アクティビティ図 | |
28 | 春 | 8 | クラス図,アクティビティ図 | |
22 | 春 | 8 | クラス図,シーケンス図 | |
23 | 春 | 8 | クラス図,シーケンス図 | |
26 | 春 | 8 | クラス図,シーケンス図 | |
27 | 春 | 8 | シーケンス図 | |
24 | 秋 | 8 | クラス図,ステートマシン図 | |
25 | 春 | 8 | ステートマシン図(状態遷移) | |
パッケージ | 27 | 秋 | 8 | フィット&ギャップ分析,クラス図 |
アジャイル型開発 | 29 | 春 | 8 | アジャイル全般 |
30 | 秋 | 8 | 継続的インテグレーション | |
Web システム | 22 | 秋 | 8 | CSS |
31 | 春 | 8 | CSS | |
24 | 春 | 8 | マッシュアップ,XML | |
見積技法 | 25 | 秋 | 7 | FP 法 |
設計技法 | 28 | 秋 | 8 | モジュール分割( STS 分割,TR 分割,ジャンクソン法) |
品質評価テスト | 21 | 秋 | 8 | テスト基礎 |
26 | 秋 | 8 | 単体テスト,結合テスト(定量的数値) | |
29 | 秋 | 8 | ソフトウェア適格性確認テスト | |
30 | 春 | 8 | サイクロマティック複雑度 |
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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