応用情報技術者試験〔午後〕ネットワーク 対策 「過去問で知識を増やす」
応用情報技術者試験の午後問題において、ネットワーク分野(通常は問 5 で出題)をどうするか考えましょう。
もくじ
選択すべきかどうか
応用情報技術者試験の午後問題では、(ご存じの通り)情報セキュリティ分野が必須選択です。それを考えれば、情報セキュリティ分野と密接な関係があるネットワーク分野に強くなると、応用情報技術者試験の合格に有利になると思います。
しかも、過去問題を見てみると「システムアーキテクチャ分野」でもネットワークの問題が出題されることがあります。そのため、運が良ければ … 5 問のうち 3 問が得意分野になりますからね。さらに合格に近づくでしょう。
これらを考えれば、戦略的にネットワーク分野を仕上げておくのも良い戦略だと思います。
特徴や課題、対策方法
ネットワーク分野も、情報セキュリティ分野同様 “知識の絶対量を増やす” ことが基本路線になります。プロトコルや名称など、知らなければ手も足も出ませんからね。
午後の試験では、国語力や、状況把握能力、状況判断などは、さほど必要はありません。そういう意味で、国語力が不安で長文が苦手な人は、ネットワーク分野を選択するべきかもしれません。知識を増やすだけでいいのですから。
どんな知識(何について)を、どのレベルまで知っておくべきか?
したがって、まずやらないといけないことは、 “知識の絶対量を増やしていく” ために、どんな知識(何について)を、どのレベルまで知っておくべきか、把握することです。
IPA が公表している平成 16 年以後の過去問題(平成 20 年以前は、旧ソフトウェア開発技術者試験の問題)をテーマ別に分類したものが次の表です。
カテゴリ | 年 | 期 | 問番号 | テーマ |
---|---|---|---|---|
第 2 レイヤ | h17 | 秋 | 1 | VLAN 基礎 |
h22 | 春 | 5 | 無線 LAN( STP 、L2SW 、L3SW ) | |
h22 | 秋 | 5 | 無線 LAN | |
h23 | 秋 | 5 | 無線 LAN(ルータの設定) | |
h31 | 春 | 5 | 無線 LAN( VLAN、L3SW ) | |
h29 | 秋 | 5 | SDN( L2SW ) | |
第 3 、第 4 レイヤ | h17 | 春 | 1 | IP アドレス基礎( NAT ) |
h18 | 春 | 1 | IP アドレスとルーティング | |
h25 | 秋 | 4 | IP ネットワーク基礎 | |
h20 | 春 | 1 | ルータ( DNS ) | |
h20 | 秋 | 1 | ルータ( RIP ) | |
h26 | 春 | 5 | L3SW(サブネット化) | |
h19 | 秋 | 1 | TCP 、UDP | |
冗長化 | h28 | 春 | 4 | 冗長構成 |
h28 | 春 | 5 | 冗長化( L2SW 、STP ) | |
h29 | 春 | 5 | 冗長化( L3SW 、VRRP ) | |
サーバ関連 | h21 | 春 | 5 | DHCP サーバ( 1 ) |
h27 | 春 | 5 | DHCP サーバ( 2 ) | |
h18 | 秋 | 1 | DNS サーバ | |
h30 | 春 | 5 | DNS サーバ( WAF ) | |
h26 | 秋 | 5 | メールサーバ(移行) | |
h16 | 春 | 5 | BASE64 | |
h23 | 春 | 5 | リバースプロキシサーバ | |
r01 | 秋 | 5 | HTTP/2 | |
r03 | 春 | 5 | HTTP | |
r02 | 秋 | 5 | 仮想デスクトップ ( VDI ) | |
負荷分散 | h16 | 春 | 4 | 待ち行列理論 |
h22 | 春 | 4 | LB(基礎、待ち行列理論) | |
h19 | 秋 | 4 | LB(信頼性設計) | |
h24 | 秋 | 5 | LB( L4 、L7 ) | |
h25 | 春 | 5 | LB( SLB ) | |
h30 | 秋 | 5 | LB( Web サーバ) | |
IP 電話 | h25 | 春 | 4 | IP 電話(基礎構成) |
h28 | 秋 | 5 | IP 電話 | |
その他 | h27 | 秋 | 5 | WAN 総合 |
h24 | 春 | 5 | スループットの計算 |
looks_oneIPアドレスとルータ、ファイアウォール
まずは基本情報技術者試験からの延長で、インターネットの基本的な技術から押さえましょう。 IPアドレスとルータ(ルーティング)、ファイアウォールなどです。メインテーマとなるだけではなく、設問単位でもよく問われています。
looks_two無線LAN、VLAN 、L3-SW 、LB
次に、出題頻度の高い無線 LAN や、 VLAN 、L3-SW ( L3 スイッチ) 、LB (ロードバランサー) などを押えます。基本的な機能に加え、負荷分散や冗長化の視点からも整理しましょう。
looks_3ンターネット関連の基礎知識
後は、サーバ関連としてまとめていますが、インターネット関連の技術に関して知識を整理します。 DNS サーバ、メールサーバ、プロキシサーバ、 Web サーバなどの仕組みです。
これらの知識は、情報セキュリティでも必要になります。したがって、情報セキュリティ分野の問題と合わせて学習すると効率がよくなります。もちろん、いったん覚えてしまうと、情報セキュリティの問題にも有益ですからね。
参考書
こちらも情報セキュリティ分野と同じです。情報セキュリティの記事をご覧ください。そこで紹介している日経 NETWORK は、ネットワーク分野と情報セキュリティ分野の両方をカバーしてくれます。
『定額制』
高度試験対策研修 KOUDO 初公開!
定額制だから、どの区分でも何名でも 受け放題!!
- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
-
- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
オフィシャルブログ 「自分らしい働き方」Powered by Ameba