プロジェクトマネージャ試験 論文対策【午後Ⅱ[午後2]】残り3週間ですること


2020-09-23 公開

1. 大きく理解する

まずはプロジェクトマネージャの論文試験のポイントの理解の確認です。どの試験でも、細かい部分を理解するとともに、常に、大きくとらえておく必要があります。プロジェクトマネージャの論文試験の場合は、こうですね。

今回のプロジェクトの特徴に対して、あなたは、普段行っているプロジェクトマネジメント(プロジェクト標準等に準拠したもの)を、どうカスタマイズしましたか?

要するに、テーラリングが問われているわけです。


こう考えれば、なぜ設問アで「プロジェクトの特徴」が問われているかがわかりますよね。

それゆえ, “論文の中での表現” は次のようになるわけです。

「今回は、…である(=という特徴がある)ため、標準なら…であるところを、…というようにした。」

例えば、

「弊社のプロジェクト標準で見積もると、今回の規模なら外部設計工程は 3 か月あれば十分である。しかし、今回は…という点を考慮すると、プロトタイプを作成して、そこで実際に操作をしてもらいながら進める必要がある。その結果、改善要求が多発することも考えられるため、それらの期間を加味して 4 か月確保することにした。」

みたいな感じですね。

したがって、残り 3 週間、まずは次の 2 点を準備しているかどうかを確認し、まだ準備できていなければ早急に着手しましょう。

  1. 設問アで問われている最初の「プロジェクトの特徴」を 400 字で作成しておく
    汎用的な部分を 300 字、プロジェクトの特徴を 100 字準備しておけばいいでしょう。そして、プロジェクトの特徴は複数パターンあれば万全です。
  2. プロジェクト標準の “数値” の確認
    会社標準があればそれをしっかりと覚えておく。無ければ午後Ⅰの問題から抽出して疑似的に会社標準を作っておきましょう。

2. 過去問題の読み込み、予防接種、テーラリングのイメトレ

筆者のこれまでの経験(論文添削本数 2 万本以上、受講者 3 千人以上)から、ザックリ言うとプロジェクトマネージャ試験の受験生には、次のような特徴があります。

  • プロジェクトマネージャ経験者が受験することが多い。ゆえに、原則経験者同士の競争になる
  • 全区分の論文共通部分(具体的でかつ第三者に伝えるための要素を含めた表現にするということ)は、ある程度までは出来ている人が多い。

したがって、最も多い “不合格理由” は、 “題意に合っていない” ことと、 “相対的に表現が稚拙である” ことになると思っています(あくまでも筆者の経験からですが)。

それゆえ、まずは過去問題をしっかりと読みこんで、解説を確認し “題意” を正確に把握するという練習をしておきましょう。一度、勘違いだと認識できれば、試験本番での勘違いは無くなりますからね。ちなみに筆者は,その練習を “予防接種” と呼んでいます。

そして、プロジェクトの特徴(上記の 1. )を踏まえてと、標準(上記の 2. )をどのようにカスタマイズしたのか?を考えておきましょう。テーラリングですね。単純に、脳内だけで行うイメージトレーニングでも構いません。

後は、定量的表現、差分での表現、図表(スケジュール図など)を正確に文字だけで行う表現を意識して、固めていくことも忘れずに。他の受験生に、正確な表現で “差” をつけると考えましょう。

3. 新規問題(先端技術+ PoC 、アジャイル開発等)の想定

最後に、ある程度余裕のある人限定ですが、今年は「先端技術( AI、ビッグデータ、IoT )を導入するプロジェクト」、「 PoC 」、「アジャイル開発のプロジェクトマネジメント」が出題される可能性があります。

政府は DX 推進を全面に押し出してきていますし、PMBOK ® も第 6 版からアジャイル開発に言及してきているからです。平成 30 年 4 月に公表された新しい “システム監査基準” 及び “システム管理基準” でもアジャイル開発の監査が含まれており、実際に平成 30 年 4 月のシステム監査技術者試験では、午後Ⅱ論文試験で「アジャイル開発の監査」が出題されています。したがって、プロジェクトマネージャ試験でも想定しておいて損はありません。

これらの新規問題がテーマになる場合、これまでとの違い(基幹システムの開発プロジェクトや、一般的なウォータフォール型でのシステム開発との違い)が問われる可能性が非常に高いので、その観点を中心にチェックしておきましょう。

具体的には次のような資料に目を通しておくといいでしょう。

まとめ

ということで、残り 3 週間、きっちりと仕上げていきましょう!

プロジェクトマネージャ試験の午後Ⅱ論文試験では、受験生の頭の中にあること(知識や経験)に大差はありません。前述のとおり…経験者が多く,しっかりと勉強して受験する人が多いからです。

差が出るのは、題意を正確に把握することと、客観性のある正確な表現です。

出題者の意図を正確に把握し、自分の頭の中にあるイメージを、どうすれば正確に採点者に伝えることができるのか?そこをしっかると考えたうえで、再度、上記の視点でチェックしておきましょう。

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