基本情報技術者試験 年末年始にオススメの勉強方法


2018-12-28 公開

1月中旬からの本格的な学習開始の前に,下記のことをやっておくことを提案します。全部のパターンは時間的にも無理しすぎだと思うので,どれかひとつで構いません。

    年末年始で負担なくできるパターン別4つの勉強方法

  • パターン1:プログラム言語の本を入手して読む
  • パターン2:アルゴリズムの本を入手して読む
  • パターン3:情報セキュリティの過去問題をダウンロードして目を通す
  • パターン4:その他の1分野の過去問題をダウンロードして目を通す

この春,基本情報技術者試験に挑戦する人は,午後試験の必須科目の中で,今の自分にとって“苦手な所”を先に仕上げる戦略を取るのがベストです。

基本情報技術者試験の午後試験の必須科目は,次の3つですね。このうち,得点を考慮して最も苦手なところから着手しましょう。

  1. プログラム言語の問題(20点)
  2. アルゴリズムの問題(20点)
  3. 情報セキュリティの問題(12点)

プログラム言語の問題が苦手な人

仕事でプログラミングをしていなかったり,自分が使用している開発言語が試験の対象になっていない場合で,プログラム言語の問題が苦手だなと思っている人は,最優先でプログラム言語の問題に対応すべく,対策の検討に入りましょう。

一つの言語を覚えるわけですから,すごく時間がかかるからです。しかも,そのプログラム言語を仕事で使っている人がほぼ満点の20点をここで稼いでしまうケースが多いので,そういう経験者との差が大きくなる分野でもあるからです。

 

アルゴリズムの場合は,業務システムの開発をしているプログラマでも,日々の仕事では考えないような部分が問われるので,そんなに差は出ません。したがって,現時点(年末年始)で大きな差がついているのは,プログラム言語の部分になるのです。

 

プログラム言語は,C言語,COBOL,Java,アセンブラ言語,表計算ソフトの5つです。

このうち,何を選べばいいのか?と筆者も良く問われるのですが,合格することだけを考えるのなら,ベストは「身近に,いつでも質問できる頼れる人がいる」プログラム言語です。

社内の仲のいい同期がJavaを仕事で使っているのならJavaを,家に帰るといつも一緒にいるお父さんがCOBOL経験者であればCOBOLを選択するのがベストでしょう。

プログラム言語の問題の場合,わからないところがあっても,参考書もわかりにくかったり,ネットで調べても出てこなかったりすることがあるので,時に探し回らないといけないのですね。そういう時に,いつでも質問できる人がそばにいれば,すごくはかどるというわけです。

ただ,自分の将来を考えてC言語やJavaを選択したり,基礎から徹底的に会得したいからアセンブラを選択したり,合格だけを目標にしない場合はこの限りではありません。身近にいつでも質問できる人がいない場合も然りです。

 

いずれにせよ,選択するプログラム言語をじっくりと考えて,必要に応じて誰かに(身近な人が良いですね。特に今勤務している会社にこのまましばらく居るのなら,その先輩社員等に聞くのがベストです。会社の方針に合致した方がいいですから)相談したりネットで検索したりして,一つの言語を決めましょう。

そして,その参考書をじっくりと吟味(当該プログラム言語の実務書よりも,基本情報技術者試験の対策本としての参考書がいい)した上で購入し,1月中旬からの本格的指導に備えて時間のある時に読み始めましょう。

アルゴリズムの問題が苦手な人

プログラム言語は大丈夫だけど,アルゴリズムの問題が苦手だという人は,アルゴリズムの問題に対する対策を考えましょう。

大型の書店に行ける人は,大型の書店に出向いて自分の目で1冊の参考書を吟味する方がいいでしょう。

参考書には相性があります。何時間も目を通すわけですから,自分のレベルにあった“わかりやすさ”と“知らないことの多さ”のバランスを見ながら,アルゴリズム対策の1冊を購入しましょう。これも,基本情報技術者試験対策の参考書を優先して考えた方がいいですね。短時間で解くために必要なことに対する配慮があるはずなので。

そして,こちらも1月中旬からの本格的指導に備えて,読み始めましょう。

プログラム言語もアルゴリズムも苦手ではない人

この二つが得意な人はかなり合格に近い人です。

合格に必要な60点のうち,40点に近い点数が取れる可能性があるからです。後はゆっくりじっくり仕上げていけばいいでしょう。

 

まずは情報セキュリティ分野から仕上げていくことをお勧めします。

というのも,現行の情報処理技術者試験では,全区分で情報セキュリティ重視になっているため,情報セキュリティに強いと,応用情報や高度系にステップアップしていく時に,かなり有利になるからです。

したがって情報セキュリティは,個々の回=“点”で考えるのではなく,継続することを前提に“線”で考えるのがベストなんですね。

ただ,情報セキュリティ分野に関しては,基本情報技術者試験の情報セキュリティだけで1冊の本になっているようなものを入手するのも効果的ですが,それよりも,過去問題を“軸”に据えて,そこに出てくるキーワードを試験対策本で調べるといったやり方の方が効果的です。どういう傾向があるのかも実感できますから。

 

そこで提案している方法は,平成21年~平成30年の過去問題(10年20期分)を, 試験センターのサイト からダウンロードして活用する方法です。具体的な方法は応用情報技術者試験の年末年始の対策の所に書いているので,そちらを参考にしてください。リンク先はこちらです。

応用情報技術者試験対策 ~勉強を始める前の準備 最強の参考書「過去問」の使い方~

また,情報セキュリティ分野も大丈夫という人は,選択分野の中から1つの分野を選んでそれを仕上げにかかります。ただ,プログラム言語,アルゴリズム,情報セキュリティがOKなら,それだけで52点あるわけですから安全圏でしょう。

なので,そういう人はもう基本技術者試験の次…秋の応用情報技術者試験をにらんだ準備の方がいいかもしれません。

 

ただ,もう一つの分野を得意分野に仕上げようと考えている場合は,その分野を一つ決めて,次のいずれかの方法でリードしておきましょう。

  • 基本情報技術者試験の試験対策本のうち,当該分野の1冊を購入する
  • 当該分野の高度系の書籍を購入する
  • 情報セキュリティと同じように過去問題を“軸”にする

特に,プロジェクトマネージャ試験,データベーススペシャリスト試験を応用情報技術者試験の次に狙っている場合は,筆者の翔泳社から出している 高度系の試験対策本 の購入をお勧めしています。

基本情報技術者試験,応用情報技術者試験の学習範囲を明確にして,長期間使えるように両試験での使用も想定した作りにしているので,後々楽になっていきます。過去問題を軸にして辞書替わりに使うには最適ですね。

 

ひとまず,年末年始はこんな感じでリードしていただき,年始に本格的な計画が立てられるように助走しておきましょう。次回は,学習計画立案に関する留意点をまとめたいと思います。

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