基本情報技術者試験 とは

プログラミングだけじゃない、IT エンジニアの基礎教養が詰まった国家資格

IT エンジニアの基礎とはどこからどこまでを指すのでしょうか?

人によってコンピュータの基礎を挙げる人もいれば、プログラミングで簡単な処理を書けるようになることだという人もいます。

どれが正しいかは人の主観によって変わりますが、実は、「国家として、これが基礎です」と定めているものがあります。それが基本情報技術者試験です。

統計など数学、アルゴリズムとデータ構造、コンピュータ、OS 、メディア表現、データベース、ネットワーク、セキュリティ、Web 、アーキテクチャ、開発手法、プロジェクトマネジメント、経営戦略、プログラミング、これら全てが基本情報技術者の試験範囲です。

それぞれの分野でどこまでが基礎なのか、それは、この資格が教えてくれます。

合格して、エンジニアとして基礎教養があることを証明しましょう。

どんなことが問われる?

期待する技術水準

試験を運営する経済産業省所管のIPAから要求される技術水準が発表されています。

  1. 情報技術を活用した戦略立案に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
    • 対象とする業種・業務に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
    • 上位者の指導の下に、情報戦略に関する予測・分析・評価ができる。
    • 上位者の指導の下に、提案活動に参加できる。
  2. システムの設計・開発・運用に関し、担当業務に応じて次の知識・技能が要求される。
    • 情報技術全般に関する基本的な事項を理解し、担当業務に活用できる。
    • 上位者の指導の下に、システムの設計・開発・運用ができる。
    • 上位者の指導の下に、ソフトウェアを設計できる。
    • 上位者の方針を理解し、自らソフトウェアを開発できる。

出題範囲

中分類だけで 23 項目あり、コンピュータサイエンス、プログラミングから経営戦略、法務まで非常に広範囲であり、また、それぞれの基礎が問われます。

初めて受験される方は腰を据えて、学習計画をたてることをオススメします。

基礎教養は一朝一夕で身につきません。じっくり、繰り返し、学ぶことで身につきます。

分野 大分類 中分類 小分類
テクノロジ系 1 基礎理論 1 基礎理論 1 離散数学
2 応用数学
3 情報に関する理論
4 通信に関する理論
5 計測・制御に関する理論
2 アルゴリズムとプログラミング 1 データ構造
2 アルゴリズム
3 プログラミング
4 プログラム言語
5 その他の言語
2 コンピュータシステム 3 コンピュータ構成要素 1 プロセッサ
2 メモリ
3 バス
4 入出力デバイス
5 入出力装置
4 システム構成要素 1 システムの構成
2 システムの評価指標
5 ソフトウェア 1 オペレーティングシステム
2 ミドルウェア
3 ファイルシステム
4 開発ツール
5 オープンソース ソフトウェア
6 ハードウェア 1 ハードウェア
3 技術要素 7 ヒューマンインタフェース 1 ヒューマンインタフェース技術
2 インタフェース設計
8 マルチメディア 1 マルチメディア技術
2 マルチメディア応用
9 データベース 1 データベース方式
2 データベース設計
3 データ操作
4 トランザクション処理
5 データベース応用
10 ネットワーク 1 ネットワーク方式
2 データ通信と制御
3 通信プロトコル
4 ネットワーク管理
5 ネットワーク応用
11 セキュリティ 1 情報セキュリティ
2 情報セキュリティ管理
3 セキュリティ技術評価
4 情報セキュリティ対策
5 セキュリティ実装技術
4 開発技術 12 システム開発技術 1 システム要件定義
2 システム方式設計
3 ソフトウェア要件定義
4 ソフトウェア方式設計・ソフトウェア詳細設計
5 ソフトウェア構築
6 ソフトウェア結合・ソフトウェア適格性確認テスト
7 システム結合・システム適格性確認テスト
8 導入
9 受入れ支援
10 保守・廃棄
13 ソフトウェア 開発管理技術 1 開発プロセス・手法
2 知的財産適用管理
3 開発環境管理
4 構成管理・変更管理
マネジメント系 5 プロジェクトマネジメント 14 プロジェクトマネジメント 1 プロジェクトマネジメント
2 プロジェクト統合マネジメント
3 プロジェクトステークホルダマネジメント
4 プロジェクトスコープマネジメ ント
5 プロジェクト資源マネジメント
6 プロジェクトタイムマネジメン ト
7 プロジェクトコストマネジメント
8 プロジェクトリスクマネジメント
9 プロジェクト品質マネジメント
10 プロジェクト調達マネジメント
11 プロジェクトコミュニケーショ ンマネジメント
6 サービスマネジメント 15 サービスマネジメント 1 サービスマネジメント
2 サービスの設計・移行
3 サービスマネジメントプロセス
4 サービスの運用
5 ファシリティマネジメント
16 システム監査 1 システム監査
2 内部統制
ストラテジ系 7 システム戦略 17 システム戦略 1 情報システム戦略
2 業務プロセス
3 ソリューションビジネス
4 システム活用促進・評価
18 システム企画 1 システム化計画
2 要件定義
3 調達計画・実施
8 経営戦略 19 経営戦略マネジメント 1 経営戦略手法
2 マーケティング
3 ビジネス戦略と目標・評価
4 経営管理システム
20 技術戦略マネジメント 1 技術開発戦略の立案
2 技術開発計画
21 ビジネスインダストリ 1 ビジネスシステム
2 エンジニアリングシステム
3 e-ビジネス
4 民生機器
5 産業機器
9 企業と法務 22 企業活動 1 経営・組織論
2 OR・IE
3 会計・財務
23 法務 1 知的財産権
2 セキュリティ関連法規
3 労働関連・取引関連法規

出題形式

IPA から発表されている出題形式と所要時間を確認してみると、 1 日がかりの試験で、また午前と午後で大きく出題形式が変わります。

午前 9:30 ~ 12:00 80 問出題 (四肢択一)
-> 60% 以上の正答率
午後 13:00 ~ 15:30 11 問出題(選択肢解答)
-> 5 問解答 ( 60% 以上の正答率)
fiber_new 2019/07/08

令和元年の試験範囲改訂により、試験範囲が広がっています。こちらの記事で最新情報を確認下さい。

基本情報技術者試験の 2019 シラバス改訂 で注目すべきポイント (用語解説付き)

基本情報技術者試験は、英語の試験で例えると、午前の問題が短文で文法や単語の意味を問う問題に対して、午後の問題は長文読解と同じように、長文の技術文書を読んで設問に答える形式です。

このため、用語をただ暗記するだけなく、その技術が何を解決し、どのような仕組みで動いているのか、理解しておくとスムーズに解答できます。

なお、午前試験だけを本試験前に2回受験でき、どちらかに合格できると、午前試験を免除できる制度があります。

基本情報技術者試験 午前免除制度 活用スケジュール

得点分布と難易度

info編集部注: スマートフォンでご覧の際は、グラフを横スクロールすると全データをご覧になれます

(出典: IPA 公開 平成 29 年度 秋期試験 の得点分布)

午前問題では受験者の 45 % が 50 ~ 59 点 と 60 ~ 69 点 に集中しています。

「あと 5 点あれば!」はまったく惜しくないのが午前分野なので、試験範囲を少しでも広く学習する、つまり苦手分野でも理解しておく必要があります。

午後問題では受験者の 73% が不合格になっており、大きく合否が分かれる傾向にあります。長文問題を読み解く力と、知識の深さが求められます。

どんな人が受験する?

応募者数と合格者率

年間 13 万人が受験していましたが、2017 年度より応募者数が増え、2018 年度 春期試験 でも前年度比 8.5% 増加しています。エンジニアの人気が高まるにつれ、基礎を身につけようとする人が増えています。

 

一方で、合格率はここ 10 年で 20% ~ 30% の間を推移しており、一般のビジネスパーソン・社会人向けの IT 入門資格、IT パスポートの合格率が 48.3% (平成 28 年度実績) と比べると、難易度は高く、しっかりと学習する必要があります。

(合格率は合格者数を受験者数で割ったものです)

応募者の職種と年齢

IPA の統計資料によると、学生が約 30% 、新人~若手が約 30% とそれぞれ占めており、まさに基礎をしっかり身につけようとしている方が受験しています。

受験から合格までどんなスケジュール?

勉強期間は 3 ヶ月

申込み開始から学習を開始すると、およそ 3 ヶ月 となります。

(春期) 1 月中旬
(秋期) 7 月中旬
情報処理技術者試験 申込開始

  • 受験費用: 5,700 円 (税込)
  • インターネット or 郵送で申込
  • クレジットカード / ペイジー / コンビニ で決済可能
  • 受験地も選択 (引っ越しなどに注意が必要です)
(春期) 2 月中旬
(秋期) 8 月中旬
情報処理技術者試験 申込締切
(春期) 3 月下旬
(秋期) 9 月下旬
情報処理技術者試験 受験票発送
(春期) 4 月第 3 日曜
(秋期) 10月 第 3 日曜
情報処理技術者試験 実施
試験翌日 問題 / 解答発表
(春期) 5 月中旬
(秋期) 11 月中旬
合格発表
(春期) 6 月中旬
(秋期) 12 月中旬
採点講評 発表 (午後問題)

合格する戦略と戦術

基本情報技術者試験 受験ナビではお馴染みの 矢沢 久雄 さんに、はじめて基本情報技術者試験に挑む方に向けて、合格できる戦略と戦術をまとめてもらいました。

勉強方法から午後問題の抑えておくべきポイントなどの戦略から、午前試験の解答テクニックなどの戦術まで、合格する術が詰まっています。ぜひご覧くださいませ。

はじめての 基本情報技術者試験 で合格できる戦略と戦術

 

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