データベーススペシャリスト 過去問から見た特徴と対策


2020-01-27 公開

午前Ⅱ は、過去問でしっかり対策できる

過去 3 期の午前Ⅱ突破率(午前Ⅱが 60 点以上の人 ÷ 午前Ⅱの得点ありの人)は、67.1 % ~ 78.6 % です。毎回、おおよそ 7 割前後の人は午前Ⅱを突破しています。 他の高度区分に比べると若干低い気もしますが、それでもしっかり準備していれば、午前Ⅱで不合格になることは避けられます。

過去 3 回の午前Ⅱ突破率の推移
平成 31 年 67.1 %
平成 30 年 78.6 %
平成 29 年 73.3 %

出題される区分は、自区分(データベーススペシャリスト)の問題が 25 問中 18 ~ 20 問ぐらい出題されます。他の区分に比べ、かなり多いと思います。しかも、過去問題の再出題も多いのが特徴です。

他区分の問題は、情報セキュリティの問題が 2 問出題されてきましたが、令和 2 年の試験では、情報セキュリティの問題は 1 問増えるかもしれません。

午後Ⅰ [午後1] 過去問からみた特徴

データベーススペシャリスト試験の午後Ⅰ問題には次のような特徴があります。

    データベーススペシャリスト 午後Ⅰ問題の特徴

  1. 問題のパターンが少ない(平成 26 年に傾向が変わる)
  2. 平成 26 年より前の「基礎理論」の知識は、問われなくなったが必要
  3. “データベース設計” の問題は午後Ⅱと同じ。
  4. “SQL” が必須
  5. “物理データベース設計” の知識も念のため。これも午後Ⅱと同じ

データベーススペシャリスト試験の午後Ⅰ問題は、以前は、定番の問題が多かったため、個々の定番問題に対する “型” を覚えて、そこに当てはめて解答するというものが主流でした。「問 1 が基礎理論、問 2 がデータベース設計、問 3 が SQL 」という感じです。中でも基礎理論は、数学の試験のように公式を覚え、その公式に数字を当てはめて計算するが如く解答するという感じでした。

しかし、平成 21 年にそれまでの 4 問出題から 3 問の出題に変わり(同時に 3 問選択解答から 2 問選択解答に変わり)、平成 26 年には、それまでずっと問 1 で出題されていた「基礎理論」が無くなったのです。

その結果、現在は次のようになっています。

    午後Ⅰ出題テーマ

  • データベース設計の問題
  • SQL の問題
  • 物理データベース設計の問題

但し、基礎理論で問われていた知識が必要なくなったのかというと、そういうわけではありません。問われているのが応用部分になっただけで、知識として必要なことに変わりはありません。

また、以前は午後Ⅰと午後Ⅱで全く別のことが問われているような感じだったのですが、平成 26 年以後は、同類の問題に変わったようなイメージがあります。明確に試験センターから公表されているわけではありませんが、過去問題を見る限りでは、午後Ⅱがきちんと解けるだけの知識があれば、午後Ⅰも解けると思える設問が増えているのは間違いありません。

午後Ⅱ [午後2] 過去問からみた特徴

データベーススペシャリスト試験の午後Ⅱ試験は、問題の構成パターンがある程度決まっています

これまで、試験制度を改革するタイミングで、微妙に傾向を変えてきていますが、平成 26 年以後前回の平成 31 年までは、次のようなパターンで出題されています。

午後Ⅱ試験の問題

問 1
物理データベース設計
問 2
論理データベース設計(概念データモデルと関係スキーマ)

いずれも図表が多く、毎年、同じような問題の構成要素になっています。

この点が、他の試験区分と大きく異なる特徴だと言えるでしょう

他の試験区分で…例えば、プロジェクトマネージャ試験では、テーマによって用いられる図表も構成も異なりますよね。進捗管理ではガントチャートや EVM が、品質管理では評価指標やテスト結果の表が使われるのですから。

しかし、データベーススペシャリスト試験では、そのあたりが毎回同じような図表になるのです。

後は…そうですね。時間が足りなかったり、分からなかったりで “空白が目立った答案用紙” でも案外、合格点が取れているのも、この試験の大きな特徴だと言えると思います。

数学と同じように答えが一意になる設問が多いため、答案用紙を埋めた解答の正答率が高いから、解答用紙に書いたものがほとんど正解になり、「なにか空白が目立つな」とうケースでも 60 点はクリアできているというわけです。

自分の書いた解答が全部正解なら、 4 割は空白でもいいわけですからね。

対策の順番とデータベーススペシャリストならではの勉強方法

以上のような特徴があるので、午後Ⅱから仕上げていくのがいいでしょう。

先に説明したとおり、午後Ⅱが解けるだけの知識があれば、午後Ⅰは解けますからね。

そして、SQL だけは午後Ⅱではあまり出題されないので、SQL が得意な人は午後Ⅰから、不得意な人は、SQL の問題だけ別に、午前Ⅱから進めていきましょう。

あとは、これも他の試験区分とは異なる進め方なのですが、午後Ⅱ試験対策では、直前の問題(平成 31 年)の問 1 と問 2 を徹底的に繰り返しましょう。問題文の構成パターンを覚えて、どうやって解くのかとともにワンセットで覚えていきます。

他の試験区分と違い、問題文の構成はワンパターンに近いので “数多くの問題を見て多くのパターンをストックする” というのではなく、 “1 問を徹底的に覚える” 方が効果的 です。

labelSQL 以外

午後 Ⅱ 問題
1 問を徹底的に

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午後 Ⅰ 問題

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午前 Ⅱ 問題

labelSQL

午後 Ⅰ 問題

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午前 Ⅱ 問題

SQL が不得意な人は 午前Ⅱ午後Ⅰ

具体的な対策は次回に!

具体的な練習方法は次の機会に。それまで、市販の試験対策本を使って学習を進めておきましょう。

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