南葛SC下平匠選手 基本情報技術者試験 合格体験記 特別インタビュー<後編>

ブログ、SNS、動画など様々なメディアに情報が溢れ、基本情報技術者試験の対策方法は、さまざまな方の受験体験から、近しい人の勉強法や勉強時間などを参考にして、自身のやり方を決める時代になりました。

この「受験体験記」では、合否問わず、様々な受験体験をインタビューしています。

今回は 、約半年間の学習期間を経て基本情報技術者試験に合格された、南葛SCでサッカー選手 兼 システム会社のエンジニアとして活躍されている下平匠選手にお話しを伺います。
なぜ基本情報技術者試験を取得しようと思ったのかや、少ない時間でどのように学習を進めて合格されたのかなど、前後編に分けてたっぷりお届けします!

前編はこちら

後編では、科目B試験に向けての学習裏話や受験を通して気付いたことなどを中心にお話しいただきました!
※SEプラス公式YouTubeにて、本対談の様子も公開しております!

 

※SEプラスでは南葛SCパートナー企業として、IPA認定eラーニング「独習ゼミ」の提供や勉強会の実施など、下平選手の学習のサポートをさせていただきました

お話を伺った方

下平 匠さん

多くのプロ経験者が集う南葛SCの中でも、トップレベルの実績を持つ。
中学時代からG大阪のアカデミーに所属し、2007年にトップチームへ昇格。その後、大宮、横浜FM、千葉へ活躍の場を移し、これまでJリーグでプレーした14年間のうち、実に11年半をJ1で戦い続けてきた。横浜FM在籍時の2015年には、リーグ戦でフルタイム出場を達成。J2のクラブを含め多くのクラブから誘いがあったものの、“大きな魅力”を感じ、2021年に南葛SC加入を決めた。昼はシステム会社のエンジニアとしても勤務する。

インタビュアー: SEプラス 山田裕輔、SEプラス 寺井 彩香

科目B試験に向けて切り替えた勉強方法

――(寺井) 科目A試験の免除資格を取得し、その後は科目B試験に向けた学習に切り替えられましたが、科目B試験の問題を見たときはどんな風に感じられましたか?

科目Bはアルゴリズムとセキュリティの問題で、科目Aとは全く違う内容だなって思いました。

――(山田) 科目Aは実務と関係ないところも多く出題される印象だったと思いますが、科目Bに関しては、少し実務でのプログラミングの経験も生きてきたのですか?

そうですね。データの流れとかは普段業務でやっていることとほとんど一緒なので、そんなにすごく難しくはなかったです。
でも、まず問題全体を理解するのに時間が足りなかったので、要領を掴みながらやっていかなくてはなという感じでした。

――(山田) 勉強方法は変わったんですか?

そうですね。
セキュリティは移動時間でも勉強できたんですけど、アルゴリズムは解いている間に乗り換えがあったり、座れなかったりすると厳しくて…(笑) 

科目Aの時と同じような感じでいけるかな?と思っていたのですが、勉強に充てる時間をどうするかは考えないといけないなと感じました。

――(山田) 移動時間で難しいアルゴリズムなどは、どこで勉強されてたのですか?

自宅と、あとは南葛SCで寮を一部屋借りているので、そこでやったりしていました。

――(山田) ご家族にも今試験勉強していることは伝えていたのですか?

そうですね。大分迷惑かけていたので、「年内で受からんかったら諦めや」みたいな感じで言われていました(笑)

――(山田・寺井) (笑)

――(山田) やっぱり、どうしてもそこで勉強時間を捻出しないといけないですもんね…

はい。子供と遊んだり、子供の勉強をみたりする時間を少し削って勉強をしていたので、なんとか年内に合格できてよかったです。

――(寺井) 試験勉強中の1日の流れとか、どのような感じだったのですか?

1日の流れだと、午前中はサッカー、お昼から夜くらいまでは仕事をして、その後に1時間半~2時間くらい勉強して、そのまま寝るみたいな感じですね。寮にいる時はそんな感じです。

――(山田) 本当にすごいのが、サッカーをされながら、エンジニアとしてのお仕事を時短とかではなくフルタイムでされてるっていう。
さらにそこから勉強する時間を作られていたのが本当にストイックだなと思いました!

科目Bの初受験は南葛SCファン感謝祭前

――(山田) 科目A免除を7月に取ってから、8月、9月と勉強会もしながら着実に実力をつけられて、10月8日、南葛SCファン感謝祭の日に受験されたんですよね。

そうなんですよ。
午前中に試験を受けて、お昼過ぎからファンカン(ファン感謝祭)だったので、合格して気分よく行こうと思ってたんですけど見事に落ちて…あまり元気なかったかもしれないです(笑)

――(山田) なるほど(笑)
ではファン感謝祭に来られた方は、下平選手は当時そういう状況だったということで!

はい、どうしたんだろう?って思われていたかもしれないです(笑)

――(山田) (笑)
科目B試験は科目A免除試験とは違って、今度はパソコンで受ける試験でしたが、そこはどうでしたか?

パソコンのモニターが思っていたよりもそんなに大きくなくて、プログラミングのコードとかが画面の途中で切れてしまって、スクロールしないといけなかったので、問題を解くのが難しかったです。
なので用意されているメモ用紙をうまく使わないといけないなと、1回目の試験を受けたときに思いました。

あと、1個の問題を解くのにすごく時間をかけていたら時間が足りなくなって、全部の問題をきっちり解けなかったというのもありました。

――(山田) なるほど。
科目Bは試験終了後に画面をポチって押したら、すぐに結果がでてきますよね。

そうなんですよ。あんなあっさり出てくるとは思わなくて(笑)これ落ちたんかなーと思って(笑)

――(寺井) どうだったかな?とかドキドキする間もなくってことですよね(笑)

はい。結果突きつけられました(笑)

1回目の反省を活かし、2度目の受験へ

――(山田) 元々年内の合格が目標だったので、我々も下平選手もまだチャンスがある!というところで切り替えましたよね。

はい。10月8日に受けたので、まだあと2回チャンスがあるから、うまくやればまだ全然大丈夫と思ってました。

――(山田) そこからの勉強会では、1回目の反省点を踏まえて時間配分の話とかもありましたよね。

そうですね。冨原講師にも、“全体で問題が何問あって、それに対して全体の時間が何分あるから、見直しの時間も含めると1個にかける時間はこれくらいだ”っていう形で時間配分の仕方を教えてもらいました。

あとは、問題をいかに早く解くかというか、どういうところに要点があるかみたいなコツを教えてもらいつつ勉強していきました。

――(寺井) そして結果、2回目の受験で見事合格されましたもんね!
改めて本当におめでとうございます!

ありがとうございます。

――(寺井) 無事合格された時の心情はいかがでしたか?

半年近く合格を目標にやってきたので、すごく嬉しかったのと、サポートがなかったらと思うと、ちょっとゾッとしましたね…

――(山田) いやいや、それはご自身でしっかりと勉強されたからですよ!
今回科目A免除制度を使われましたが、振り返るとこれはいかがでしたか?

科目A免除制度はめちゃくちゃ助かりますね。
1日でAもBも受けるとなると集中力だったり、勉強量だったり、頭に詰め込む量とかも変わってくると思うので、本当に使えてよかったです。

――(山田) そう言っていただけて良かったです!

 

合格証書を見せてくださる下平選手

 

基本情報技術者試験の学習を通して気付いたこと

――(寺井) 基本情報技術者試験の学習そして合格を通して、新しく気付いたことや感じたことなどはありましたか?

まず、合格できたのがすごく嬉しかったです。

あと今回、自分のSNSで“勉強します”とか“こんなことやってます”っていうのを発信してきたんですけど、合格を自分のことのようにすごく喜んでくれる人がたくさんいたりとか、“おめでとう”っていうメッセージをたくさんいただいたんです。
なので、「挑戦します!」と発信するのは成功しても失敗してもすごくいいことだなと思いました。

――(寺井) たしかにリプライ欄もお祝いコメントの量がすごかったですよね!

はい、ありがたかったです。

――(寺井) 私たちも勉強会を通して下平選手が学習されている姿を見ながら、本当にすごく良い刺激をいただきました!
今後ITエンジニアとして何か挑戦されたいことはございますか?

そうですね。
さらに上の資格にも挑戦してみたい気持ちが湧いてきています。

ただ、上の資格になればなるほど、現役中は日程的に難しかったりするので、そういった兼ね合いもありますけど、できれば是非挑戦したいなっていう風に思います。

――(山田) たしかに基本情報技術者試験より上のレベルの試験となると、試験日程が決まっていて、かつ試験時間も長いですもんね。ちなみに今気になっている資格はあるんですか?

応用情報よりも、プロジェクトマネジメント試験とか、そっちの方に興味があります。

――(山田) そうなんですね!めちゃくちゃ難しい試験ですけど、受かったら本当にすごいです!

――(寺井) その際は是非またサポートさせてください!

はい!是非よろしくお願いします!

――(寺井) 最後に、これから基本情報技術者試験を受験しようと思われている方々に向けて、一言メッセージをいただけますか?

僕みたいな人間でも合格できたので、皆さん、一生懸命やれば必ず合格できます。
それに免除制度もあるので、可能な方はそういった制度もうまく使いながら一緒に頑張っていきましょう!

――(寺井) 本当に一生懸命努力をされた下平選手だからこそ、一生懸命やるという言葉の重みを感じますね。
下平選手、本日はありがとうございました!

ありがとうございました!

下平選手(写真左)とインタビュアーの寺井(写真中央)、山田(写真右)
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