本番で午後がわからなすぎて諦めて途中退室した悔しさをバネに、8割まで正解率アップできた勉強方法

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この記事は基本情報技術者試験の旧制度( 2022 年以前)の記事です。
この記事の題材となっている「午後問題」は現在の試験制度では出題されません。 ご注意くださいませ。

ブログ、SNS、動画など様々なメディアに情報が溢れ、基本情報技術者試験の対策方法は、さまざまな方の受験体験から、近しい人の勉強法や勉強時間などを参考にして、自身のやり方を決める時代になりました。

この「受験体験記」では、合否問わず、様々な受験体験をインタビューしています。

今回は 1 回目の受験で午後がわからなさすぎて途中退室してしまった悔しさから、午後の攻略を誓って、見事、正解率を 8 割までアップさせた 秦野 さんに、選択問題の選び方やアルゴリズムのトレースのコツなどをインタビューしました。

お話を伺った方

秦野 亘 さん (仮名)

IT 企業所属。開発未経験で試験勉強を開始

選択問題は自分の将来なりたいITエンジニア像から選ぶ

―― 受験は 2 回目と伺いましたが、 1 回目はどのような結果だったのでしょうか?

1 回目の試験では、午前で 6 割は取れましたが、午後は 2 割しか取れませんでした。午後問題の対策が不十分なまま、試験日を迎えたこと、試験当日、問題がわからないからといって諦めて途中退室したこと、どちらの体験もとても悔しいものでした。

―― その悔しさをもとにどのような対策を考えられたのですか?

まずは午前免除を活用することで、午後試験の対策に少しでも多くの時間を割こうと考えました。その中でもアルゴリズムが苦手だったので、重点的に対策しようと計画しました。

―― 午前免除試験はいかがでしたか?

もともと午前は 6 割の正解率でしたが、 8 割の正解率で合格できました。午前だけに集中できるのはよかったですね。

―― いいですね。では、続く午後の対策について。幅広く分野がありますが、どこに注力されたのですか?

苦手のアルゴリズムの次に重視したのが、配点の変わった情報セキュリティです。ちなみに、今回の試験制度変更で必須問題の対策はどれも重要になったと思っています。

あとは選択分野ですが、私は将来的にどのような IT エンジニアを目指したいかで選びました

―― なりたい将来像をベースにするのはとても良いですね。具体的にどんな IT エンジニアになりたいとお考えなのですか?

様々な分野をまんべんなく知っているマネージャのようなジェネラリストではなく、テクノロジのスペシャリストを目指しています。なので 1 つだけ外して、選択分野はテクノロジ系の分野をすべて勉強しました。

―― いいモチベーションですね!ちなみに外したのはどの分野だったのですか?

将来的なことを考えてネットワークだけ外しました。ただ情報セキュリティでもネットワークの知識が必要なので、ある程度は勉強していました。

基本情報の JOIN の攻略方法

―― 計画は順調に進んだのですか?

基本的には計画通りに進みましたが、想定よりラクになったものはなく、逆に想定よりつまづいたものがありました。

―― どこでつまづいたのでしょうか?

ピンポイントですが、データベースの JOIN を使う問題です。

―― とても細かいところですが、確かに難所ですよね。基本情報の問題ではテーブルのレコードが少ないので、 SQL は演習にしにくいのですが、どのように対策したのですか?

問題文に定義されているテーブルや、問題の選択肢でイメージしにくいものを、紙に書き出して整理していました。特に JOIN は RIGHT で結合しているか、 LEFT で結合しているかで結果が変わるので、紙に書き出すと整理しやすくなりました。

―― 確かに!それはわかりやすくなりますね

JOIN の問題もそうですが、現場で SQL をよく見るので、データベースの問題で学んだことが、将来、自分一人で SQL を書くときには役に立ちそうです。と言っても、これは基本情報で学ぶ知識全般にも言えることですね。

アルゴリズムのトレースのコツは自分の間違えを辿りやすくすること

―― では、先ほど挙げて頂いたアルゴリズムですが、どこが苦手だったのですか?

見慣れない擬似言語で、かつ長いプログラムを読んでいると、とにかく何をしているのか分からず、迷子になってしまっていました。そこで、頭の中で処理がイメージできるようになるまで、トレースの練習をしていました。

―― トレースにもコツがあるのでしょうか?

アルゴリズムの問題では、ほとんどの年度で空欄を埋める問題が出ています。その空欄の使い方にコツがあると思います。

例えば、解答を見て「自分はウだと思うが正解はイだった」だった場合、イの選択肢が入った状態、ウの選択肢が入った状態でそれぞれトレースして、比べてみると理解が深まると思います。

―― なるほど、自分がなぜ間違えたのか、わかりやすくなりますね

あとはそれぞれのトレース結果に、登場する変数が 1 行毎にどのような値になるのか、面倒がらずに書くと、さらに良いですね。あとで見直したときに、どこでトレースを間違えたのか把握しやすくなります。

―― トレースは自分の考えた軌跡を修正していくのがコツなんですね。
では、その勉強の成果はいかがでしたか?

情報セキュリティ
100 %
アルゴリズム
70 %
プログラミング言語
100 %
選択問題1
100 %
選択問題2
70 %

で全体では 8 割 近くまで正解率をアップできました! 1 回目が 2 割だったので、しっかり成果を出せてよかったと思っています。

―― 素晴らしいですね!!
最後に受験者の方へのメッセージがあればお願いします

まずは必須問題で得点を稼げるように、具体的には練習時に満点を取れるまで演習することをおすすめします。最悪、選択問題まで手が回らなくても、必須問題全てが取れていれば合格できます。

また、選択問題もなるべく捨てない、捨てても 1 ~ 2 分野までにするのがよいと思います。選択問題が 2 問しか出ないからといって、自分の好きや得意で 2 つだけ選んで勉強するのは NG です。なぜなら、本番でその分野が出題されず、まったく勉強していない分野を選ぶことになってしまって、痛い目を見るからです。

―― 必須問題が最優先ですね。貴重なアドバイスありがとうございます。今日はありがとうございました!

ありがとうございました。

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