情報処理技術者試験 2020年度 基本情報技術者試験から4連続合格を狙う戦略


2020-06-18 公開
本特集について

IPA は情報処理技術者試験を 2020 年 10 月 18 日に春期の代替、 2020 年 11 月以降に秋期、それぞれ試験実施を検討中です。また 2021 年 4 月には通常通り春期試験が予定され、 2020 年 4 月までの短期間に合計 3 回の試験が実施されることになります。

この異例のスケジュールで、どのようにすると連続合格が狙えるのか、特集しています。

fast_forwardこれまでの特集記事はこちら
特集「情報処理技術者試験 2020年度 春期(代替試験)・秋期連続合格を狙う戦略」
特集1「情報処理技術者試験 2020年度で4連続合格を狙う戦略」

さて、前回の続きです。具体的にどういうスケジュ―ルで挑めばいいのか?ですよね。

まずは、第 1 回目の試験に “基本情報技術者試験” を受験する場合について考えて行きましょう。

基本情報技術者試験の出題分野と配点

令和 2 年の春期試験以降、 “基本情報技術者試験” の午後問題の出題分野と配点は、次のようになります。

info編集部注: スマートフォンでご覧の際は、表を横スクロールするとデータをご覧いただけます

情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 試験要項 ver 4.5 より引用

◎基本情報技術者試験 (11問出題5問解答)
分野 問1 問2~5 問6 問7~11
情報セキュリティ
ソフトウェア・
アハ―ドウェア
○×3
データベース
ネットワ―ク
ソフトウェア設計
プロジェクト
アマネジメント
サ―ビス
アマネジメント
システム戦略
経営戦略・
ア企業と法務
デ―タ構造及び
アアルゴリズム
ソフトウェア開発 ○×5 1)
出題数 1 4 1 5
解答数 1 2 1 1

必須解答問題 ○ : 選択解答問題 ◎
注 1) ソフトウェア開発分野からは、C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフトの問題を 1 問ずつ出題し,その中から 1 問を選択して解答。

試験区分 午前 午後
問番号 解答数 配点割合 問番号 解答数 配点割合
基本情報技術者試験 1~80 80 各1.25点 1 1 20点
2~5 2 各15点
6 1 25点
7~11 1 25点

今( 6 月中旬)から 10 月 18 日に向けて “基本情報技術者試験” を対策しながら、同時に 11 月以後の高度系 2 区分の学習も進めていかなければいけません。つまり、 6 月中旬から、 2 回目と 3 回目に受験する試験区分の対策も行う必要があります。

その結果、仮に、それらの区分が得意分野となった場合に、どれくらいの配点になるのかを一覧表にまとめたのが次の表です。

受験日 3 回目
受験区分 ITストラテジスト システム
アーキテクト
ネットワーク
スペシャリスト
ITサービス
マネージャ
出題確率 33% 75% 75% 33%
配点 15点 15点 15点 15点
2 回目 プロジェクトマネージャ 33% 15点 0~30点 0~30点 0~30点 0~30点
データベース
スペシャリスト
75% 15点 0~30点 0~30点 0~30点 0~30点
エンベデッドシステム
スペシャリスト
75% 15点 0~30点 0~30点 0~30点 0~30点
システム監査技術者 0% 0点 0~15点 0~15点 0~15点 0~15点
情報処理安全確保
支援士
100% 20点 20~35点 20~35点 20~35点 20~35点

この表を見なくても、薄々はわかっていたかもしれませんが…

基本情報技術者試験の午後試験での必須問題は、情報セキュリティ(問 1 )とアルゴリズム(問 6 デ―タ構造及びアルゴリズム)、プログラミング(問 7 ~ 11 ソフトウェア開発)の 3 つで、配点もこれだけで 70 点あるわけですから…(薄々はわかっていたと思いますが)、 2 回目の試験には “情報処理安全確保支援士試験” を受験するのがベストです。アルゴリズムやプログラミングもしっかりと仕上げておかないといけませんからね。

2 回目を “情報処理安全確保支援士試験” にすれば、 6 月中旬 ~ 9 月中旬までの 3 か月間、ガッツリと “情報処理安全確保支援士試験” のテキストを使って勉強をすることができます。しっかりと仕上げておけば、 “基本情報技術者試験” の午後試験の必須問題である問 1 で満点 “20点” を取ることも可能になります。もちろん午前試験にも有効です。 IPA はセキュリティ重視をうたっているので。

それに、以前から言ってることですが、 “基本情報技術者試験”“応用情報技術者試験” の午後対策は、 1 冊のテキストだけで何とかなるようなものではなく、分野別の参考書が必須です。そしてそれに高度系の参考書を使えば余裕をもって仕上げることができます。

そうなると 3 回目( 2020 年秋試験)は “論文系” よりも “ネットワークスペシャリスト試験” がお勧めです。その場合、6月中旬~9月中旬までの 3 か月間は、①基本情報技術者試験の学習、②ネットワーク&情報セキュリティの学習だけになるからです。

 

どうしても “論文系” に合格したいという方は、6月中旬~9月中旬までの 3 か月間に、①基本情報技術者試験の学習、②ネットワーク&情報セキュリティの学習に加えて③論文対策が必要になり負荷が高くなるので、自分の経験分野の試験区分で受験することを考えないといけません。それであれば少なくとも “事例(ネタ)” には困らないので、”表現力” の練習(論文共通部分)だけに絞り込めるので。

 

あとは第 4 回目ですね。ここを何にするのかは比較的長い対策期間( 4 か月)があるので、 6 月中旬 ~ 9 月中旬までの 3 か月間は、まだ特に意識する必要はないかもしれません。そこも含めてさらに効率よく学習を進めていく場合は、今後の記事を参考に決めていただければなと思います。

基本情報技術者試験から連続 4 区分合格を目指すオススメの順番

  1. 基本情報技術者試験
  2. 情報処理安全確保支援士
  3. ネットワークスペシャリスト
    (どうしても論文系が必要なら業務で経験している区分)
  4. どの区分でも OK

日程が変わった場合に備える

ただし、まだしばらくは 3 回になるのか、 4 回になるのか、はたまた中止になるのか流動的です。

そのため、 4 回あると考えて 3 区分を並行して学習していたら、 8 月ぐらいに「春期試験の全ての区分を 10 月 18 日に開催することになった」と決定し、それまで “基本情報技術者試験”“プロジェクトマネージャ試験” を同時並行で勉強していたのに、どちらかの勉強が無駄になったということになる可能性があります。

無駄になるだけなら問題ないのですが、どっちつかずで 10 月 18 日の代替試験(第 1 回目)を落としてしまうと元も子もありません。

そうならないように、 10 月 18 日の春期試験の代替試験が 2 回ではなく 1 回で実施される可能性を常に念頭に置きながら対策を取るようにしましょう。

そう考えれば、 “基本情報技術者試験” が本命でなければ、 3 回開催を基本に考えればいいだけの話ですが、 1 回目の “基本情報技術者試験” が本命の場合( 1 回ならこの区分を受験する場合)は、やはり “情報処理安全確保支援士試験”“ネットワークスペシャリスト試験” の組合せが無難ですね。

 

次回は、1 回目の受験区分を、応用情報技術者試験か情報セキュリティマネジメントを受験する場合について考えて行きましょう。

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