データベーススペシャリスト ココが出る! 午後Ⅱ[午後2]対策(令和2年度 春期向け)
いよいよ、試験日まで約 2 か月になりました!学習は順調でしょうか?
多くの方が、年が明けた 1 月から本格的に学習を開始されます。筆者の担当する試験対策講座も、毎年 1 月からスタートします。皆さんも年明けには…何かしら参考書や問題集を購入し、午後Ⅰや午後Ⅱの過去問を解いたりしているのではないでしょうか。
仮にそうなら…それから 1 か月、順調に学習が進んでいる方もいれば、小さな壁にぶつかっている方もいるでしょう。
そこで、まずはこのあたりで一旦、これまで実施してきた対策が妥当かどうかを中間チェックしてみましょう。
Check-1前年度の問題は頭の中に入っていますか?
まずは、午後Ⅱ問題の構成がどれくらい頭の中に残っているのかをチェックしましょう。
対象は前年度の問題です。問 1 、問 2 のどちらでも構いません。
問 1 : 物理データベース設計
問2 : 論理データベース設計(概念データモデルと関係スキーマ)
思い出す対象は、問 1 と問 2 では微妙に違ってきます。
問 1 の物理データベース設計問題では、図表とその内容を中心に問題文の 1 ページ目から思い出していきます。そして設問を思い出し、その設問の解き方までを思い出します。
問 2 の論理データベース設計の問題(概念データモデルと関係スキーマを完成させる問題)は、問題文中の “業務の説明” 部分の中にある次の部分を思い出します。
- 問題文の記述
- → 概念データモデルに付け加えるエンティティ、リレーションシップ
- 問題文の記述
- → 関係スキーマに付け加える属性や主キー、外部キー
このように問 1 と問 2 では “思い出す” 対象が異なりますが、どちらか 1 問あるいは両方とも、上記の視点で思い出してみましょう。もちろん一言一句、誤りのない丸暗記は不要です。だいたいで構いません。
そして、思い出せなかった時は問題文を再確認して、またしばらくして思い出します。
これを毎日繰り返してみましょう。
何かを覚えるためには反復練習が一番です。
“覚えて” & “忘れて” を何度も何度も繰返す中で “記憶” は強くなっていくからです。
地味ですが、効果てきめん。まずはこれをやってみてください。
Check- 2他の問題に広げていく
check-1 をクリアしたら(ある程度覚えて思い出すことができるようになったら)、続いて同類の別の年度の過去問に目を通していきます。
平成 31 年度の 問 1(物理データベース設計)が頭に入ったら、その前年の平成 30 年度の問 1 (物理データベース設計)の問題に、平成 31 年度の問 2(論理データベース設計)が頭に入ったら、その前年の平成 30 年度の問題に、それぞれ目を通すという感じです。
1 年ずつさかのぼっていけばいいでしょう。
そして、例えば . . .
「あれ?この表の中に書いていることは平成 31 年と違うな」
という感じで、覚えたこと(例えば平成 31 年度の問 1 )と “差” のある部分(平成 29 年度の問 1 の中にある平成 30 年度との差)を見つけたときには、それをさらに覚えていきます。
そしてその “差” は、解答を求める手順に影響するのかしないのか確認して、そこにも “差” があれば、それも覚えて自分の応用力を高めていくのです。
この時に、様々な “違い” に前年度の問題を見なくても気付けるようになれば、それは平成 31 年度の問題が頭の中に入っているということであり、check-1 がオッケーだったということになります。
しかし、前年度の問題を見た時に「同じような図表があるな」というぐらいで具体的な “差” に気付かない場合は、check-1 が不十分だということです。2 年分の問題で突合せチェックをした上で、check-1 にもどって再度覚えなおすといいでしょう。
なお、いくら “型” があると言っても、当然ですが、それは IPA から「このパターンでいきます!」と明確に宣言されたものではなく、あくまでも過去問題を時系列に分析してみたらそうなっていたというだけのものです。
したがって過去問題と同じ構成になっている保証はどこにもありません。実際、設問単位では普通に変化していますし、予告なく大幅に変更されたこともあります。
このため、1 年分よりも 2 年、3 年と多くの問題に目を通して応用が利くようにしておいた方がいいのです。
出題予想(準備しておくことが望ましい過去問題)
それでは最後に、データベーススペシャリスト試験の午後Ⅱ問題に関する “出題予想” を考えてみましょう。
最大の問題は、Check-1 で説明しているパターンが崩されるかどうかです。
- 論理データベース設計(概念データモデルと関係スキーマ)に関する問題
-
- 試験センターから公表されている平成 16 年以後、毎年、少なくとも 1 問は出題されています
- どういう “業務” が対象になるのか予想するのは困難です。ローテーション的には、ここ 2 年 “製造業” を対象にしたものなので、定期的に出題されている “物流在庫管理” あたりが怪しいとは思います
- 物流在庫管理業務のところが極端に弱いという場合は、業務知識を補充しおくといいかもしれませんが、過去問題をチェックして特に問題が無ければ、それほど “業務” にこだわる必要はないと思います
- 物理データベース設計
-
- 平成 26 年以後、毎年出題されています
- 新しい技術や考え方が問われる可能性はあります。とは言うものの、例えば、ビッグデータがらみの問題が出題されるとしたら、先に午後Ⅰだと思います
午後Ⅱの出題ポイントと対策
令和 2 年の DX やセキュリティを重視することに伴う出題範囲やシラバスの改訂に関しては、試験要綱の Ver4.3 から Ver4.4 に変わるときに「期待する技術水準」の中で「情報セキュリティも考慮し」という文言が追加されただけで、午後の試験に関する部分は何も変わっていません。
したがって、少なくとも “午後Ⅱ” の出題パターンは変わらないと考えてもいいでしょう。
午後Ⅰ試験対策として新規問題への備えをするという方向性で考え、午後Ⅱ対策としては過去 5 年分の問題に目を通すという王道で準備をしておきましょう。
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
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- 販売士 1 級
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