データベーススペシャリスト 7月は SQL 対策からはじめよう|2023年度


2023-07-03 公開

7 月です。 試験まで残り 3.5 か月になりました。

いよいよ企業で開催される “本格的な試験対策講座” が始まります。 受験申込も始まるので(インターネット受付 7 月 7 日から)、合格を強く願っている人は … 一段ギアを上げていきましょう! いまいちモチベーションが上がらないという人は、早めに申し込むのも一つの手。 そこそこ高額な受験料を支払うことで、やる気になるかもしれません。

全体スケジュールの確認

前回、令和 4 年 秋期試験での傾向をお伝えしました。 その傾向を踏まえて、全体スケジュールの確認と微調整を行いましょう。 王道のスケジュールで良いのか否か。 この記事で確認ください。

info 学習スケジュールに関する記事

データベーススペシャリスト 学習計画と対策

記事にも書いている通り、この試験区分はSQL 学習か、あるいは午後Ⅱ対策から始めるのがベストだと思っています。

7 月から学習を開始する人

上記のスケジュールや王道の対策を見ながら秋の合格に向けて開始している人は、上記のスケジュールに沿って学習を進めていけばいいでしょう。 しかし、企業での本格的な試験対策が始まる 7 月から対策を開始する予定の人は(これまで、ちょっとやる気にならなかった人を含む)、次のような線引きで合格を狙いましょう!


1 午前Ⅱ:過去問題を活用した SQL 対策

昔は避けていても合格できた SQL ですが、今は避けることができません。

令和 4 年も、平成 29 年以後の傾向通り、午後Ⅰで 2 問(問 2問 3 )、午後Ⅱで 1 問出題されました。 問 3 に関しては SQL の設問は少なかったのですが、それでも午後Ⅰは 3 問のうち 2 問選択しないといけないですからね。 避けられませんでした。 もちろん、午前Ⅱでも数問は出題されています。

SQL が得意な人や実務で使っている人は “welcome” だと思いますが、そうでない人は、まずは SQL から覚えることを考えましょう。 一つの言語ですから、時間がかかります。

SQL 対策は、次の 3 ステップで考えればいいと思います。

第 1 ステップ
基本構文と典型的な使用例を覚える
第 2 ステップ
午前Ⅱの問題が解けるようになる
第 3 ステップ
午後Ⅰ・午後Ⅱの中で「速く解く」ことができるようになる

午後Ⅰや午後Ⅱで点数が伸びない場合、第 3 ステップの練習をしていない可能性があります。 第 2 ステップ(午前Ⅱの問題が解けるようになる)と第 3 ステップ(午後の設問でも速く解けるようになる)は完全に別物ですからね。 違った練習をしないといけません。 午前Ⅱの SQL の問題は解けるのに(ある程度構文も覚えているのに)、午後Ⅰや午後Ⅱ試験の SQL の問題が解けなかったり、(そこに時間がかかりすぎて)全体的に点数が低かったりするのは、第 3 ステップの練習をしていないことが原因かもしれません。 とにかくデータベースの午後Ⅰも午後Ⅱも時間が足りなくなるくらいの分量があるので、単に構文を覚えるだけでは不十分で “速く解く” ことを考えないといけません。

とは言え 7 月は、第 1 ステップと第 2 ステップまでで構いません。

この 7 月は、まだ午後Ⅰの問題に着手する必要がないからです。 先に説明したとおり、今は自主トレ期間のようなものですから。 本格的に SQL 関連の午後Ⅰ対策や午後Ⅱ対策を開始するのは 8 月中旬以後に設定して、今は参考書を使って構文を覚えながら、(午前Ⅱ対策として) SQL に関する午前問題を解けるところまでいきましょう。

2 午後Ⅱ対策に着手(戦略の立案)

そして、遅くとも今月中旬ぐらいからは午後Ⅱ対策に着手しましょう。 SQL に不安が無い人は、午後Ⅱ対策を先にもってくるべきです。 特に、午後Ⅱの問題をまだ見ていない人や午後Ⅱに不安を抱いている人は、早めに目を通した方がいいと思います。

午後Ⅱの問題は 2 問出題されます。 おそらく令和 5 年も変わらないでしょう。

  • データベースの論理設計(概念データモデル、関係スキーマの完成)
  • データベースの物理設計(データベースの実装)

まずは、どちらを優先するのか(午後Ⅱの問題としてどちらを選択するのか)を決めます。 午後Ⅰのことを考えると、最終的には両方の知識が必要なのですが(うまくできている)、当然、午後Ⅱで解く問題の方に学習の比重を置かないといけませんからね。

問題をみないと始まらないので、令和 4 年の 2 問にざっと目を通してみましょう。 令和 4 年度も、問 1 がデータベースの物理設計(実装)で、問 2 がデータベースの論理設計になっていました。

そして、現段階でどちらを優先するのか(ゆえにどちらから着手するのか)を決めましょう。

筆者が推奨しているのは「論理設計」の方です。 ご自身が、特に「データベースの実装の方が良い!」というこだわりや明確な意思がない限り、そうした方が良いと思っています。 相対的に大きくぶれることがありません。 そのため、ちゃんと勉強すれば安定して点数が取れます。 しかも、午後Ⅰの問 1 の対策にもなります。

他方、物理設計の方は、(過去問題をチェックすると明らかですが)年度によって設問が大きく変わる時があります。 したがって、練習したことが無駄になる可能性と未知の問題に出くわす可能性が高くなります。 それぞれに対応しようとすると準備に時間もかかります。 したがって、特にこだわりがなければ論理設計の方がいいと思います。

データベースの論理設計を優先する人
令和 4 年の午後Ⅱ・問 2 の問題を徹底的に理解する

どちらを優先するのかを決めたら、いよいよ午後Ⅱ対策に着手します。

データベースの論理設計を優先すると決めた人は、まずは令和 4 年の問 2 を徹底的に理解しましょう。 全体スケジュールを確認した時にチェックした「データベーススペシャリスト 学習計画と対策」にも書いている通り、この試験の午後Ⅱ対策のうち、特に論理設計の対策は … 直近の問題を徹底的に理解することが重要です。

1 か月間、何度も何度も解説を読みこんでも構いません。

概念データモデルと関係スキーマを完成させるために必要な知識は、いずれの参考書にも書いていると思います。 筆者の書いている参考書でも、第 2 章と第 3 章にまとめています。 しかし、いきなり第 2 章や第 3 章を読んでも “ピン” と来ないと思います。

そこでおススメしているのが、令和 4 年の午後Ⅱ問 2 の問題を通して理解する方法です。 その方がイメージが付きやすいはずです。 理論や理屈に加えて、より実践的に把握できますからね。

ということで、午後Ⅱ対策は、令和 4 年問 2 を通して(見ながら)、理論や理屈を覚えましょう(筆者の著書なら、令和 4 年問 2 の問題と解説を見ながら、書いていることを整理して第 2 章と第 3 章を覚えるというイメージです)。

データベースの物理設計を優先する人
令和 4 年の午後Ⅱ・問 1 の問題を徹底的に理解する

データベースの物理設計を優先すると決めた人も、基本的には同じです。 まずは令和 4 年の問 1 を徹底的に理解しましょう。

但し、物理設計の場合はそれだけでは不十分です。

令和 3 年の問 1令和 2 年の問 1平成 31 年の問 1平成 30 年の問 1 の 4 問にも目を通したいところです。 そうすれば、論理設計に比べてパターンが多いことも理解いただけると思いますし、カバーできる範囲も広がると思います。

その上で、個々の設問に対して、解法のパターンを覚えます。

データベーススペシャリスト試験は時間との闘いです。 「おいおい、これを 2 時間で解けっていうのか?」というぐらいのボリュームの出題も少なくありません。

「なぜその答えになるのか?」も重要ですが、それだけではなく「どうすれば速く解けるのか?」も考えながら理解を進めましょう。

まとめ

ということで、 7 月は「午前Ⅱの SQL 対策」と「午後Ⅱ対策」から着手しましょう。

まずはそれから始めて、ペースをつかむのです。

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