3週間で仕上げる 情報処理安全確保支援士 午後Ⅰ[午後1] 対策 ~解答スピードアップのコツ~
午後Ⅰ試験は“時間との闘い”です。
現時点で、「午後Ⅰの過去問題を解いたときに、時間が全然足りない」と感じている人は、残り3週間でその課題をなんとかしなければなりません。
時間が足りない(すなわち解答のスピードが遅い)場合、その根本的要因は次の2つに分かれると思います。
- 「知識が足りなかったり体系化できていない」から瞬時に取り出せない
- 「国語の読解力の部分(特に長文だから)に問題がある」から状況把握に時間がかかる
まずは、この2つのどちらかを把握した上で、効率よく合格を目指していきましょう。
もくじ
Check-1. 知識不足のレベルは把握していますか?
ひとくちに“知識不足”と言っても、その“知識の付け方”によって対策は変わります。その順番は次のようになります。
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午後Ⅰの解答スピードアップへの3ステップ
- Step-1:午前Ⅱの選択問題が解ける
- Step-2:知識が体系化できている(連想して関連キーワードがアウトプットできる)
- Step-3:午後Ⅱ以上の実務レベルで詳細な知識がある
Check-2. 午前Ⅱの選択問題は解けますか?
まずは、情報処理安全確保支援士(旧情報セキュリティスペシャリスト)の午前Ⅱ問題が確実に解けるかどうかです。
もしも、このStep-1(午前Ⅱ問題の選択問題が解ける)で自信が無いのであれば、残り3週間は、この午前Ⅱ対策を最優先で実施します。

Check-3. 知識が体系化できていますか?(Step-2)
午前Ⅱの問題にある程度自信が持てるのに、午後Ⅰや午後Ⅱになると不安に感じる人は、その知識が体系化できているかどうかを考えてみてください。
体系化できている状態とは、次のような感じで「関連キーワードが連想できて瞬時にイメージできる」状態です。PMのWBSのように下方に“細分化”したり、上方に“集約”できるように階層化されて記憶できている状態のことをいいます。
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(例)DNSサーバのセキュリティ
- オープンリゾルバの禁止
- キャッシュサーバとコンテンツサーバを分離
- コンテンツサーバにキャッシュ機能を持たない
- キャッシュサーバにコンテンツ機能を持たない
- キャッシュサーバに外部からのアクセス禁止
- DNSSEC
(2つ、ひとつはさらに4つに細分化)
知識がこのように階層化されて記憶できていれば、問題文のネットワーク図の中に「DNSサーバ」を見つけた時や、設問で「DNSサーバのセキュリティ…」という記述を見つけた時に、“パッ”と関連キーワードが思い浮かぶようになります。あとは、そこから選択するだけです。
その“階層化された記憶”の中に無いキーワードが答えであれば仕方がありませんが、そうでない場合は解答のスピードアップも期待できますよね。
いかがでしょう? そのような感じになっているでしょうか?
午後Ⅰの問題文の中に出てくる多くのキーワードを見た時に、瞬時に関連キーワードが思い浮かばない場合には、筆者の推奨する次のような方法で知識を整理することを検討してみてください。
筆者が推奨しているのは、受験勉強で使っていた“単語カード”を使った暗記です。
表面に問題を…例えば「DNSサーバのセキュリティ(2つ、ひとつはさらに4つに細分化)」のように書いて、裏面に上記のように解答を書きます。
表面を見て裏面を瞬時(おおむね1秒以内)にイメージできるようになるまで徹底して反復練習をします。
その“単語カード”は参考書や過去問題を使って作成します。
自分だけが使うので、自分なりのまとめ方で構いません。別に同レベルのことを綺麗に分類して体系化できていなくても大丈夫です。とにかく連想しないといけないキーワードを瞬時に取り出せるようにしておくことです。
残り3週間、時間が足りないという方は、午前Ⅱ対策のところでも紹介していますが、筆者の試験対策本の利用も検討してみてください。
というのも、その単語カードの元になるものを「暗記チェックシート」という名称で提供しているからです。
Check-4. 午後Ⅱ以上の実務レベルで詳細な知識がありますか?(Step-3)
Check-3. のレベルでも問題なければ、後述する“国語力”の対策を除いて午後Ⅰ対策は必要ないのかもしれません。午後Ⅱ対策を中心に考えましょう。

Check-5. “国語力”は大丈夫でしょうか?
一方、知識は十分なのに午後Ⅰが不安な人は、国語力に課題があるのかもしれません。
午後問題の記述式を解くために必要な国語力は次のようになります。
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午後Ⅰの記述問題に必要な国語力
- (1) 問題文を速く読む(状況把握を速く正確に行う)
- (2) 解答を速く書く(速く正確に“言葉”を字数内にまとめる)
まずは上記の (1)、すなわち状況把握に必要以上に時間がかかっていないかどうか、それをチェックします。
具体的には、試験対策本の解答テクニックを参考にするか、情報処理技術者試験を得意としている人(高度系区分をいくつも合格している人が身近にいたらその人)に聞くなどして、自分の解答手順に無駄が無いかどうかを見直します。
そして、速く解ける人がどういう手順で問題文を処理しているのか、それを真似して速くなるかどうかを試し、「いけそうだ」とわかれば本番までに練習して、解答速度を速めていきます。
一方、上記の(2)、すなわちアウトプットに時間がかかっているなと思う方は、次のような手順で練習してみてください。
- 問題文と解答例を比較して、解答例の中に使われている用語が問題文中のものかどうかを切り分けます。
- 上記の1. の問題文中の言葉が使われているのに、自分が解答に使っていない場合、なぜ使わなかったのか?どうして使おうとしなかったのか?を想い出し、次から注意するようにしようと覚えておきます。
これを繰り返すだけで、状況が改善されてくるはずです。
要するに、解答に問題文中の言葉を使わなければならないのかどうか、それはどういう時に多いのか、どれくらいの割合なのか、その感覚がずれていることが多いので、すり合せするのです。
これから開始する人、これまでに準備ができている人
これから試験対策を開始する人も、これまで学習が順調に進んでいる人も、自分の課題が知識不足なのか国語力かを把握した上で、上記のCheck-1. ~ 5. を順番に進めていきましょう。
これまで学習が順調に進んでいる人は、これらのチェックも早い段階でクリアできるかもしれません。その場合は、試験対策から離れて専門書を読んだり、Webで検索して(試験対策以外の実務レベルの情報を探して)深い知識を得るのも有効です。
そのあたりは午後Ⅱ対策で説明しているので、そちらにいきましょう。
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- 略歴
- 株式会社エムズネット代表。
大阪を主要拠点に活動するIT コンサルタント。 本業のかたわら、大手 SI 企業の SE に対して、資格取得講座や階層教育を担当している。高度区分において脅威の合格率を誇る。 - 保有資格
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- 情報処理技術者試験全区分制覇(累計 32 区分,内高度系 25 区分)
- ITコーディネータ
- 中小企業診断士
- 技術士(経営工学)
- 販売士 1 級
- JAPAN MENSA 会員
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