文系の営業職でもAI資格「G検定」に合格できた方に対策を聞いてみた!
話題の AI の資格「G検定」を、IT エンジニアやデータ分析職ではなく営業職で取得された畑さんに、気になる試験の難易度や対策の内容や、オススメの参考書・問題集など、勉強方法をインタビューしました!
畑 友里菜 さん
株式会社SEプラス
e&TS Division チーフ
もくじ
自己紹介
-今日はよろしくお願いします!
-早速ですが、畑さんは普段はどのようなお仕事をされているのですか?
-そのポジションでどれぐらい経験されているのでしょうか?
また、大学は文系で、前職で 1 年ぐらい証券営業をしていて、今の会社に入ったときは IT はまったくの未経験でした。
G検定 と、取得したメリットは ?
-では、改めて、取得されたのはどのような資格ですか?
その認定資格が 2 つあり、1 つは私が取得した G検定 (ジェネラリスト) と、もう 1 つが E資格 (エンジニア) です。
G検定 はビジネス職向けでディープラーニングを事業に活かす知識があるかが問われます。
E資格 は IT エンジニア向けでディープラーニングを実装する知識があるかが問われます。
参考リンク:
人材育成 | 一般社団法人 日本ディープラーニング協会 Japan Deep Learning Association
-研修の企画や提案でそこまで知識がなくても OK な気がしますが、なぜ、取得しようと思ったのですか?
SEプラスでも、AI に関連する研修を幾つか実施しているのですが、他の技術研修と比べて非常に人気が高く、お客様の関心が強い分野である一方、私自身の知識が不足しているという意識がありました。
といいつつ、個人的に AI の最新テクノロジーに興味があり学んでみたかった、というのも多分にありました。(笑)
-興味があっても勉強はしないケースが多いので、すごいですね。
ちなみに、取得されて何か変わったことはありますか?
例えば、AI 開発のフレームワークやライブラリに関する話をしたり、AI の時事ネタでお客様と盛り上がったり、今までになかった話の引き出しが増えたと感じています。
今後、SEプラスで AI やディープラーニングに関する研修企画が増えると思うので、その際に声を掛けてもらえるよう、さらに知識を磨いていきたいです。
合格ラインに数学の知識はどこまで必要?
-勉強する前の知識はどの程度あったのですか?
ただ、興味本位で Youtube の GLOBIS チャンネルで、この試験を運営している JDLA の理事長 松尾豊さんが出演されている、AI に関するディスカッション動画を視聴したりなど、表面的な知識はかじっていました。
-なるほど。興味があるけど、特に専門的な知識を持っていた訳ではないのですね。
この G検定 では数学の知識も必要になりますが、試験はどれぐらいのレベルだったのですか?
具体的には、関数、行列演算、確率関連 (標準偏差、分散、正規化とか) などなどです。
-そう伺うと、ちょっと難易度が高そうに聞こえますね
ただし、関数など数学の用語がわからないと、そもそも試験範囲の内容が理解できない可能性があるます。特に微分は必須です。
なので、しっかり勉強したほうがよいと思います。
ろくに勉強しないと合格しなかった1回目
-いよいよ対策について伺いたいのですが、最初どのような学習計画をたてたのですか?
- 1 回受験されているんですね! そのときはどんな勉強をされたのですか?
話にならないのですが、試験中に Web で検索ができる!という理由でたかをくくっていました。
結果、問題数が多すぎて、いちいち検索していたらあっという間に 2 時間たち、当然不合格でした。
これはちゃんと勉強しないと受からないと身に染みてわかったので、気持ちを切り替えました。
-試験中に検索してよいとは珍しい!! たしかにサボってしまいそうですね。
そこで、1 回目の失敗で 2 回目はどのように?
まずはインプットのために 1 ヶ月公式テキストで勉強し、残りの 1 ヶ月はとにかく問題を解いたりノートにわからないところを書きだすなど、アウトプットすることを意識しました。
-どれぐらいの時間、勉強されたのですか?
-社会人の場合、勉強する日を確保するのが難しいと思いますが、何かコツはありますか?
たとえば、高いブランドのノートやボールペンを買ったり、行きたいカフェに行くついでに勉強するなどして、毎日勉強している自分をかっこいいと思い込んでどうにかしていました (笑) 。
-とてもユニークなモチベーションの高め方ですね!!
役に立ったのは推薦図書と松尾豊先生のYoutube!?
-では、勉強していて役に立った勉強法やツールはどのようなものですか?
まず、この公式テキストの基本をなぞりながら勉強するのがオススメです。
です。
公式テキストでは触れられていない問題も出てくるので、それはこの問題集でカバーできました。
AI がまったくわからないという方は、先にこの本を読むと、AI に関する概要がさっと頭に入ってくるのでオススメです。
JDLA でも推薦書籍に挙げている本ですね。
-推薦図書は本当に推しなんですね。テキスト以外ではどのようなものを使ったのですか?
先程お話した通り、試験中に検索できるので、試験前に必ず開いておいてスグに見れるようにしておいた方が良いです。
-しっかり失敗を活かしていますね! 他にオススメはありますか?
中でも、個人的に理解が進んだのが、この動画です。
非常にわかりやすく説明してくださるので、本はちょっと読む気がしない、という方はまず動画からなんとなくみてみると、意外と理解が進むように思います。
-すごい。確かにとってもイマドキですね。
では、逆に役に立たなかった勉強方法やツールはどのようなものですか?
ただ、「試験に合格する」ということを考えると、量が多すぎて全部読み切るのは大変でした。また、サイズが大きいので持ち歩きしにくいんです。
今のところは、電子版が無いようなので試験勉強用には不向きかもしれません。
-それは何か逆説的ですね
先走って、とりあえずディープラーニングの専門書を買ったものの、数式まみれで素人には無理でした。
というより、G検定 ではそこまで問われませんでした。。。同じ書籍で覚えるべき知識をしっかり習得した方が良いですね。
参考リンク:
推薦図書 | 一般社団法人 日本ディープラーニング協会 Japan Deep Learning Association
-勉強方法では、他にどのようなことをされたのでしょうか?
当たり前ですが、過去問が出回っていないので、テキストで勉強するのが一番手っ取り早いです。
先程の問題集と、公式テキスト内の問題を何周かして覚える。意外と試験でも同じような問題が出てきました。
対策勉強中に心が折れたこと
-2 ~ 3 ヶ月の勉強時間は社会人にとっては期間が長いと思うのですが、その中でモチベーションになったものはなんですか?
もちろん、複雑な関数まではまだまだ勉強不足ですが、ディープラーニングはどういう課題を抱え、かつ改善されてきたのか、またディープラーニングに使用されている関数の特徴などがわかってきたときは、とても面白かったですね。
わかる、わかるぞー、という感覚です。
-それはなんとなくわかります (笑)
逆に心が折れそうになったのはどのようなときでしょうか?
ディープラーニングの仕組みに使用される関数の特徴や種類、その仕組みが腑に落ちるまではとても時間がかかりました。
私もそうですが、文系の方は時間がかかるかもしれません。
-ちなみに、どうして心が折れなかったのでしょうか?
結果、社内でも関心が高まっているので、合格できて良かったです。
-本当におめでとうございます!
これから受験されるかたへ
-では、最後にこれから受験しようかな、と思うかたにメッセージをお願いします!
やや試験料が高いのが気になりますが…
なので、AI というと、IT エンジニアや分析職の方向けと思われがちですが、私のような営業や HR 関連、職種を問わずチャレンジできると思います!!
今日はありがとうございました!
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