Tableau の使い方 ~様々なグラフでデータを見える化|研修コースに参加してみた
今回参加したコースは Tableau の使い方 ~様々なグラフでデータを見える化 です。
従来の KKD (経験と勘と度胸)からデータで決断する時代になりましたが、結局、様々なデータを抽出して判断材料とするには、手元の Excel が重宝されます。 ただ、それでは限界も沢山あります。
こちらの記事はまさにそれを示していますが、今回はこの記事に登場する BI ツール、 Tableau (読み方はタブロー)の基本的な使い方となるデータの見える化をやってみるコースです。 実際、使ってみると、当たり前ですが Excel を遥かに超える表現力と操作性に圧倒されました。
では、どのような内容だったのか、レポートします!
もくじ
コース情報
想定している受講者 | 特になし |
---|---|
受講目標 |
|
講師紹介
縦(チップ ~ AI まで技術スタックの広さ)にも横(例えば、同じプログラミングでも複数の言語)にも幅広い技術領域を教えられる 植田崇靖 さんが登壇されました。 今回は開発者向けではなくビジネスユースのアプリケーションの使い方ですから、さらに領域が広がっていますね。
「電子回路から機械学習まで、学ぶことが楽しい!」
Tableau とは
まずは Tableau の概要を紹介いただきました。
- BI ツールの一つ
- ビジネスユーザーがセルフで様々なデータに接続し、すばやく可視化できる
- データをさまざまなメジャーで可視化できる
- メジャー:集計対象のデータ(定量データ)
- Excel との違い
- セル単位ではなく列単位
- 元データを変更しない
Tableau Public を使用
Tableau にはいろいろな製品やライセンスがあります。
- いちばんビジネスユースで基本となるのが Tableau Desktop (有償)
- 今回は Tableau Public (無償)を使う
- Tableau Public は ほぼ Tableau Desktop と同じような機能を持っている
- 違いは Tableau Public ではパブリックにしか保存できない
- Tableau に登録 → ダウンロード → インストール
Tableau の使い方 ~ 簡単にグラフを作成
ここから、実際にグラフなどのチャートを作っていきます。
最初に作るのは 棒グラフです。ここでは、項目ごとの売り上げ金額のグラフを表示します。
まずは、以降で共通で使うデータソースを準備します。元データには、 Tableau が公開しているサンプルデータ Supersotre Sales の Excel ファイルをダウンロードして使います。
- Supersotre Sales
- Orders / Returns / People の 3 つのシートのうち Orders を使用
表示するグラフは「項目 (Category) ごとの売り上げ金額」です。
では、植田さんの手順に合わせてやってみましょう。
- Tableau Public を起動
- 「接続」から「 Microsoft Excel 」をクリック → ダウンロードしたファイルを選択
- 「接続」の下の「シート」から「 Orders 」をドラッグしてキャンバスにドロップ
- 自動的にテーブルの詳細とデータグリッドが表示される
- 数値や日付などのタイプも自動的に判別される
- なお、複数のテーブルと繋げられる
- 「データソース」の横にある「シート 1 」をクリック
項目ごとの金額を知りたいので Category が列です。
- シートにグラフが表示される
- データ タブで表示する情報(フィールド名)を選ぶ
- デフォルトでは合計
- データ タブで表示する情報(フィールド名)を選ぶ
これだけで棒グラフが表示されました。簡単ですね。
さらにメジャーを変更してみましょう。
- 合計から平均に変更
植田さんもおっしゃっていましたが、これをエクセルで実行しようとすると 2 つ 3 つ手順が増えるので、これだけでもめちゃ便利です。
さまざまなグラフを表示してみよう
Tableau には使えるグラフが沢山あり、このコースで作ったものだけで、
- 折れ線グラフ
- 面グラフ
- 散布図
- ヒートマップ
- ツリーマップ
- 円グラフ
- ヒストグラム
- 箱ひげ図
これだけのグラフを作りました。
このレポートでは、さらに絞って紹介します。
折れ線をグラフを使ってみよう
まずはよく使う折れ線グラフです。
- Order Date を列に、行に Sales を追加
- 列の Order Date の左横の + ボタンを押すと四半期、月などに列を拡張できる
- 色が緑の場合は日付など法則に則った連続しているデータ
- 色が青の場合は不連続なデータ(法則性がないデータ)
作るのが簡単なだけでなく、ドリルダウンもあっという間にできます。
同じように面グラフも作成でき、カテゴリごとの時系列売上のグラフもサッとだせます。スゴすぎん、これ。
散布図を使ってみよう
今度は散布図です。
散布図は通常、データをプロットして、傾向を確かめたりしますが、ここでは製品ごとの売上と利益を表示して、
- 売れていて、しかも利益率の高い製品
- 売れているけど利益率の低い製品
- 売れていなくて利益率の低い製品
などがひと目でわかります。
- Sales を列に、 Profit を行に入れる
- マークの詳細に Product Name を入れる
- マークのラベルに Product Name がはれる
製品ごとの売上と利益を散布図で表示
値引率もデータにあるので、これを使ってみます。
- マークの色に Discount を入れる
値引率を表示
値引きしなくても購入されている製品、値引きしないとうれない製品などが人目でわかるので、価格戦略に繋げやすいですね。
もちろん散布図らしく傾向もサッと出せます。
- マークのラベルに Product Name を入れる
- マークの色に Category を入れる
- アナリティクスタブから 傾向線 をグラフエリアにドラッグ
- ドラッグすると線の種類が表示されるので 線形 にドロップ
- ドラッグすると線の種類が表示されるので 線形 にドロップ
各カテゴリーの売上と利益の関係を表示
ちなみに、ほぼ一瞬で表示されます。 結構データ量があるのに … 。
その他に、散布図ではマークが密接しすぎているとよく見えないため、ヒートマップを使う方法も紹介いただきました。
ツリーマップを使ってみよう
続いて、ツリーマップを使ってみます。
恥ずかしながらツリーマップを知らなかったので、植田さんの解説がありがたかったです。
- 長方形の面積で大きさを表すビジュアル表現
- 割合をたくさん占めているものを面積で表す
- 全体に占める割合の大きい構成要素を大まかに把握できる
- 左上から下に並べる
- 右下になるほど割合の少ないものになっていく
今回はサブカテゴリ別に売り上げ合計と利益をツリーマップで表示します。 売り上げを大きさで、利益を色で表現します。
- マークのサイズに Sales を入れる
- マークの色に Profit を入れる
- マークのラベルに Sub Category を入れる
各サブカテゴリーの売上と利益の関係を表示
これもひと目でわかりますね! ツリーマップ、覚えておこう。
- 電話は売り上げも大きく利益も大きい
- テーブルは売り上げが比較的大きいが利益はマイナス
- コピーは売り上げはそこそこだが利益率は高い
独自のメジャーを追加してみよう ~計算フィールドの作成
次に円グラフを作ったのですが、この中で新しい使い方を紹介いただきました。
これまでは Tableau が自動で作ったメジャーを使用してきましたが、独自のメジャーも使えるので、それをやってみます。
- メニューの 分析 > 計算フィールドの作成 を選択
- ダイアログが表示されるので 売上原価 cost を入力
- 計算フィールド に Sales から Profit を引くように入力
- 計算フィールド に Sales から Profit を引くように入力
- フィルターに生成された メジャーネーム を入れる
- マークの角度に メジャーバリュー を入れる
- マークのラベルに メジャーネーム と メジャーバリュー を入れる
売上原価という新しいフィールドを作成
よく KPI を設定しますが、だいたい独自計算が必要になるので、定義できるととてもラクですね。
ヒストグラムを使ってみよう
このレポートで最後に紹介するのが ヒストグラムです。
これも植田さんに解説いただきました。
- ある一つのメジャーの分布やばらつきを表現するときに使う
- 棒グラフに似ているが、棒グラフが不連続フィールドで分けるのに対して、ヒストグラムは連続フィールドを ビンと呼ばれる一定間隔の幅で区切る
- 隣りあう棒がくっついている点も特徴
ここではビンのサイズを 10,000 円にした Profit に対して、その取引数を表すレコード数の分布を表示します。
- Profit を右クリック > 作成 > ビン を選択
- 間隔を 100 に変更
- 行に生成された Profit (ビン) と列に カウント (Orders) を入れる
Profit 0 〜 100 のあいだに 7233 件の取引があったことがわかります。 ビンのサイズをいろいろ変えて見てみるのもよいでしょう。
コースでは最後、箱ひげ図も紹介いただき、修了しました。
まとめ
Tableau でさまざまなグラフを作ってみました。 なんだかんだと分析に使ってしまう Excel より、 Tableau は簡単に、俊敏に、リッチに表現できました。
コースでは紹介されませんでしたが、 Power BI と同様に各種クラウドのデータソースとの自動接続もできます。 さらに、 BI らしく、それらのデータソースからダッシュボードとして使用できます。
KKD (経験と勘と度胸)よりデータで決める時代、 Excel ではパワー不足を感じる方には、とっても魅力的な Tableau の使い心地を試せるコースでした!
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