グループワークで体験! 心理的安全性を高める方法|研修コースに参加してみた
今回参加したコースはグループワークで体験! 心理的安全性を高める方法 です。
DX 時代を迎え、チームの生産性を上げ、革新を生み出すための概念がたくさん出ています。心理的安全性 もその中の一つですね。
ただ、心理的安全性を高めたほうがいいとわかるものの、実践するのは難しいものです。
そこで、このコースでは心理的安全性を高められる方法を学びながら、一つひとつグループワークで体験し、職場でスグ実践できるように工夫されていました!
では、どのような内容だったのか、レポートします!
もくじ
コース情報
想定している受講者 |
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受講目標 |
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講師紹介
この「参加してみた」レポートでは初登場となる 入江 元太 さんが登壇されました。
人と組織の革新を伴走する研修講師 「人財育成の教科書」著者 中小企業診断士 株式会社 入江感動経営研究所 代表取締役
一部上場企業や日本最古の障碍者支援施設など、累計 200 社、 1,000 回、 10,000 名以上の研修実績がある。
主な著者
「人財育成」の教科書~指示待ち人間ゼロの組織を作る 5 つの鉄則~( clover 出版 刊)
入江さんのコースを受講してみると、まとめて解説して、そのあと演習するコースも多い中、資料を使って丁寧な説明されたあと、スグに学んだ知識を実践 or 体感できるグループワークを繰り返してらっしゃっていたのが印象的でした。
心理的安全性のような、知ったことと実行の大変さに乖離がある場合、わかった気になったけどできなかった、となりがちです。 入江さんのメソッドはこの課題をクリアしているように感じました。
この体験はコースでしかできないので、ぜひ受講くださいませ! なお、この記事ではポイントだけを紹介します。
心理的安全性とは
まず、心理的安全性( Psychological Safety )の概要です。
- 「チームメンバー、一人ひとりが他人の反応に怯えたり、恥ずかしいと感じたりすることなく、自然体の自分を包み隠さずにすべてをオープンにでき、安心して発言・行動できる環境のこと」
- 2010 年にエイミー・エドモンドソン教授が提唱
- Google が 2012 年~ 2015 年に行ったチームの生産性に関する研究調査の結果から「チームを作るうえで心理的安全性が一番大事」と発表し、注目されるきっかけになった
- その調査結果をもとに Google 社内でも心理的安全性を検証
arrow_forward あるリーダーがガンであることを告白
arrow_forward 弱みを見せられる関係になり生産性が上がる
この話を伺い、 DX が叫ばれるようになったので、日本でも心理的安全性が注目されているのかも知れないと感じました。 DX には失敗がつきもので、その失敗から学習することを何度も繰り返すため、失敗を責めるのではなく歓迎する = 高い心理的安全性が DX には必要ではないでしょうか。
続いて、この解説をもとに最初のグループワークが行われ、入江さんを含めた参加者が、自分のプライベートも含め自己紹介を行いました。 心理的安全性には自己開示が重要と学んだ直後に、それを追体験していますね。 うまいなぁ。
チームの生産性を高める 5 つの要因
先程の Google の調査結果をもとに新しい働き方をまとめた「 Google re:Work 」では心理的安全性を含めた、チームの生産性を高める 5 つの要因を発表しています。 それも紹介いただきました。
構造と明確さの補足として、入江さんから「これが言葉になっていない組織も多い」とのこと。 なんだか、ちょっと耳が痛いぞ … 。
コースでは、さらに心理的安全性が担保されることで得られる 3 つのメリットも紹介いただきました。
心理的安全性を測定してみよう
心理的安全性とは何かわかったところで、次のグループワークです。 参加者それぞれの職場の心理的安全性について 5 段階で答える診断を行いました。
「チームの中でミスをすると不利になることが多い」などの 10 個の質問が用意され、その質問に対して 1 ~ 5 をつけます。 項目によっては重みづけも変わるので、それを加味して合計点数を出します。
私の診断結果は、、、ギリギリ ○ でした! ただ、やってみると主観が入るので、チーム全員で集計していみると良いかも知れませんね。 ぜひコースを受講して診断してみてください!
理想は「学習する組織」
続いて入江さんから、心理的安全性についてにエイミー・エドモンドソンさんの著書のほかに、石井遼介さん執筆のベストセラー「心理的安全性のつくりかた」(日本能率協会マネジメントセンター 刊)を紹介いただき、その書籍を有名にした図を解説いただきました。
ここでは書籍内容をもとにした図ではなくエイミー・エドモンドソンさんの 2008 年の論文から、その図を紹介します
- “心理的安全性” と “責任” を軸にとり、それぞれの高低で 4 象限にわける
- 左上の Confort zone (快適) = 「ヌルい職場」: いい関係性だが、チャレンジしない
- 左下の Apathy zone (無関心) = 「サムい職場」: 無関心で最低限の仕事しかしない
- 右下の Anxiety zone (不安) = 「キツい職場」: 恐怖や罰で士気を上げ、助け合いが起きにくい
- 右上の Learning zone (学習) = 「学習する職場」 : チーム一丸になって目標達成に向け意見交換が活性化している(理想)
確かにズバリの表現! また、心理的安全性が高いだけではダメで、目標と両立していることが重要なんですね。
ここで再びグループワークです。 先程の診断結果とこの組織タイプの話を元に、自分の職場に関して意見交換しました。 なかなか「学習する組織」の達成は難しそうですね。 “意見交換が活性化” ということは、衝突も起こるということですから、一筋縄ではいきません。
心理的安全性を高める 5 つの方法
では、どのように心理的安全性を高めることができるのでしょうか?
入江さんから 5 つの方法を紹介いただきました。
- チームメンバーの不安を解消する
- チームメンバーを人として承認する
- マネージャーがチームに弱みをさらけ出す
- 1 on 1 ミーティングを行う
- 感謝の気持ちを見える化する
コースでは、一つひとつ丁寧に何をするのか解説いただきました。
印象的だったのは 1 on 1 のゴールを、「相手のモチベーションがやる前より高まっていること」 = 内発的動機づけ が進むこととしていました。 が、これはムズい … 。
1 on 1 がうまくいくスキル
ムズいと感じた気持ちを入江さんが察したのでしょうか、 1 on 1 がうまくいくスキルについて深堀りしてもらいました。
1 on 1 は対話なので、以下の 3 つをサイクルとして回します。
- 傾聴
- 承認
- 質問
コースでは、それぞれが必要な理由やテクニックを詳細に紹介いただきましたが、ここではキーワードだけを記載します。 興味がある方はぜひご参加ください!
- 傾聴
- うなずき / 相づち / 笑顔
- 3S を実践しよう
- 3D は気づいたら直しましょう
もちろん、ここでもグループワークがあります。 2 人 1 組になって傾聴の実験をしました。 実験だとわかっていても傾聴しない姿勢は話しにくいものですね。
続いて、あと 2 つの項目です。
- 承認
- 美点凝視
- 長所伸展
- 質問
- 過去質問
- 未来質問
特に質問は難しい! ただ聞いていると 1 on 1 だけでなく対話シーンが多い、営業やインタビューの仕事にも使えそうなテクニックだと感じました。
対話の例
では、実際に対話をシミュレーションしてみましょう。
ここで紹介されたのがメッセージのテクニックです。 ここでもキーワードを記載します。
- YOU メッセージ / I メッセージ の違い
- アドバイス /フィードバック の違い
このメッセージのテクニックにはとてもハッとさせられました。 だから、私の妻は怒っていたのか w 。 明日から直してみます!
そして、お約束のグループワークがあり、実際にペアで対話して「傾聴・承認・質問」のできている部分とできていない部分を意見交換しました。 皆さん、早速 3 つを実践されていました!
コースでは、このあと自己開示がなぜ必要なのか解説いただき、もちろんそのあと練習として LTP(ライフタイムプレゼンテーション) に挑戦しました。
そして最後に、 グループワークでは、 3 つの質問に 5 分間で答えを書いて、話しあいました。
- あなたのチームの現状は?
- あなたのチームの理想は?
- 現状を理想にするために、あなたは何をしようと思いますか?
最後のグループワークで、明日から使える心理的安全性を高める施策を具体的に考えられたかも知れませんね。 このグループワークをもってこのコースは修了しました。
まとめ
心理的安全性と言われて、「 “リスクのある行動をしても安全である” といっても、じゃあどうすればいいんだ、部下を叱らなければいいのか?」と悩むマネージャーの方も多いのではないでしょうか。
このコースでは心理的安全性を高める一つのキーとなる 1 on 1 を中心に、「コミュニケーションのテクニックを解説 + 一つひとつグループワークで実践」を繰り返しながら学びました。
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