AWS で クラウドサービス 体験|研修コースに参加してみた
今回参加したコースは AWS で クラウドサービス 体験 です。
SEカレッジで 2020 年 10 月に実施した受講者向けに今後受講したいコースをアンケートしたところ、数多ある技術的なトピックの中でもダントツに受講したいコースのトップに選ばれたのが AWS でした( 2 位に SQL とダブルスコア)。
このコースはその AWS の中でも一番入門にあたるもので、おかげさまで満員でした!
具体的には、クラウドの定義やサービスの種類、実現している技術など概要を整理し、今や 100 以上ある AWS のサービスの歩き方や、実際、 Amazon EC2 でサーバを構築してみました。
ややもすると、クラウドの仕組みや実現している技術などは、それこそ雲のようにフワッと理解していても、画面をポチポチしていれば使えます。しかし、このコースでは特に講師の新谷さんがホワイトボードさながらに(このコースはオンライン開催)フリーハンドで描く図がわかりやすく、整理してわかりました!
では、どのようなコースだったのか、レポートします!
もくじ
コース情報
想定している受講者 |
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受講目標 |
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講師紹介
このコースで登壇されたのはインフラ系ではお馴染みの 新谷 泰英さん です。
どうすれば技術を身につけられるか、理解できるか、研究しつづけるインフラ系の人気トレーナー
今日も演習環境にこだわる新谷さんらしく、事前に OSS の Slack ライクなチャットツール、 Mattermost を用意され、そこでコマンドや手順を共有いただき、つまづかない工夫をされていました。
クラウドとは
まず、クラウドとは何かの解説です。
- クラウド ( cloud ) とは
- ちなみにクラウドファウンディングは crowd (群衆という意味)
- コンピュータ・ストレージなどのリソースをネットワーク上に配置し、使いたいときにだけ使う
- 対義語はオンプレミス
- クラウドの形態
- パブリック: インターネット上にある
- プライベート: 社内にある
- vSphere (老舗の VMware が提供。シェアがある) や OpenStack などを使う
- ハイブリッド: 重要性の低いものをパブリックに、重要なものをプライベートに配置
- パブリッククラウドでの障害の回避などを想定
- コミュニティクラウド
- クラウドのサービス
- SaaS
- ユーザにとってはただ使うだけ。開発する必要がない
- PaaS
- ミドルウェアまでが提供される。 PaaS の環境に合わせた開発が必要
- IaaS
- ハードウェア・インフラ部分だけが提供される。冗長化なども対策してくれている
- IaaS -> SaaS の順番で開発の自由度が下がる
- SaaS
クラウドを実現する技術
- 前提として CPU / メモリ / ストレージ / ネットワークが高性能化したので実現できた
- 仮想化技術が進んだ
- パブリッククラウドになると、ハードウェアの規模は 100 万台などのレベル
- 1 台 1 台のスペックではなく、合計のリソースとしてみなす
- アプリケーションを仮想的に様々なハードウェアに配置できる
- 共有ディスクとして SAN ( Storage Area Network ) を使っている
- パブリッククラウドになると、ハードウェアの規模は 100 万台などのレベル
- 最近はコンテナ ( Docker ) を使うことも増えている
AWSとは
AWS ( Amazon Web Services ) とは、 Amazon が提供するクラウドベースの IT インフラストラクチャサービスです。 2006 年に開始した、クラウドのさきがけです。
- 三大クラウドの一つ
- Google GCP / Microsoft Azure
- クラウドの先駆けでシェアも No.1
- AWS が出来るようになったことを他クラウドが追随する
- 時間、分、秒単位での従量課金
- 一方で、長期利用にすると劇的に安くなる (契約期間中は止められない)
- 性能や容量を上げたり下げたり変えられる
- 様々なセキュリティの認証を獲得している
AWS のサービス
AWS には 100 を超えるメニューがあるのですが、その見方を紹介いただきました。
- たくさんあるので、 AWS のメニューから注目のサービスを見るとよいでしょう
- 使い方を学びたい場合は、 AWS のメニューから 学ぶ を選択するとよいでしょう
膨大な量のサービスがあるので、ここではわかりにくいものを解説いただきました。
- サーバ ( EC2 ) とストレージ ( S3 ) の考え方
- サーバはアプリケーションだけを動かすもの
- アプリケーションによって生まれるデータはストレージに置く
- Immutable Infrastructure (イミュータブル インフラストラクチャ) と呼ばれる構成
- インフラ状態を管理せず、常に新しいインフラに切り替える
- lightsail
- Web サーバ / DB サーバなどを自動で提供してくれる
- アプリケーション開発者向け
- 同じような機能を提供するサービスがあることがある
- 例えば、 RDBMS の Amazon Aurora と RDS
- AWS の中の人に聞くと「競合してもリリースし、適者生存の法則でいいものが残ればよい」という考え方
- AWS のわかりにくさはこういうところ
AWS の使い方
ここからは AWS の実習です。
サーバを 1 台立ててみよう
- 予め用意されたアカウントでマネジメントコンソールにログイン
- EC2 をクリック
- リージョン (地域) を間違えないように
- 国外を使うとレイテンシが発生します
- ディザスタリカバリとして国外のものを使うなど
- インスタンスを起動
- Amazon Linux を選択
- インスタンスタイプは t2 micro を選択
- 高いものがあるので注意
- ネットワークを選択 (今回はなし)
- ストレージは 8 GB と 汎用 SSD を選択
- 10 GB ~ 20 GB ぐらいなら全く高くならない
- タグを入力
- セキュリティグループ (ファイアウォール) は SSH と HTTP で設定
- 目的に合わせて設定
- 今回の目的は Web サーバを立てること
- しばらくすると作成完了する
- IPアドレス / DNS も設定されている
このあと、サーバに ssh して、 Apache をインストール・設定して、起動を確認しました。
ロードバランサを立ててみよう
もう 1 つ演習してみます。構成のイメージはこちらです。
- EC2 を使って Web サーバをもう 1 台立てて起動
- EC2 のダッシュボードからロードバランサーを選択
- 今回は時間の関係で簡単にできる Classic Load Balancer を選択
- ロードバランサーの設定 ( HTTP ) を設定
- 本来は HTTPS が必要だが、証明書が必要になるので今回はパス
- セキュリティグループを設定
- ヘルスチェックを設定
- 紐付ける EC2 インスタンスを選択
- タグを追加して、作成完了
- おしまい。。はやい
ロードバランサが動いていること (同じ URL でもサーバが切り替わっている) を確認します。
まとめ
新谷さんは、重要なのは手順そのものでなく、これが簡単にできることだと強調しました。従来は、必要なキャパシティを予想して、物理サーバの予算を確保して、手配して、設置して、配線して、 OS をインストールして、といった必要はなく、クラウド上で短時間で実現できるわけです。
それでだけでなく、 サーバの設定とロードバランサを設定するのに、下手をすると半日はかかってしまうところ、ものの 10 分で完了し、コマンドの実行も自動化できるため、さらにショートカットができます。
クラウドとは、料金やスモールスタートといった魅力もありますが、このアジリティこそが、その価値なんだと気づけたコースでした!
AWS Logo from Amazon.com Inc., Apache License 2.0, via Wikimedia Commons
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