CCNA シミュレーション問題対策(コマンド実習)研修コースに参加してみた
- CCENT は 2020 年 2 月に廃止され、エントリー資格として CCT (Cisco Certified Technician) が登場しました。
- CCNA も試験範囲が改訂されました、
この参加レポート公開当時は CCENT があったため、まだ言及されています。ご了承くださいませ。
今回参加した研修コースは CCNA 対策実習 です。
CCNA と言えば、言わずと知れた新人ネットワークエンジニアの登竜門となる資格ですね。受験者数や合格者数が公開されていないので何とも言えませんが、amazon でも 20 冊 ~ 30 冊程度対策書籍が検索されるので、人気ぶりは健在です。
その出題の中でも重要な シミュレータ を使った実習中心の内容でしたが、受講してみると、試験問題そのものが新人ネットワークエンジニアが知っておくべきコマンドになっていて、それを実習しながら確かめるので、試験対策というだけでなく、新人が知っておくべきネットワーク知識と実装の仕上げとして使える内容でした。
では、どんな内容だったのかレポートします!!
もくじ
講師紹介
登壇されたのは「参加してみた」レポートでは久々にご登場の Gene さん です。前回は OSPF のコースにご登壇頂いています。
Gene さんは 2000 年ぐらいから始められた ネットワークのおべんきょしませんか?|ITエンジニアのためのネットワーク技術解説サイト というサイトや、 CCNA などネットワーク関連書籍を執筆されています。
今日やること
早速、 Gene さんからこのコースの狙いを説明されました。
- これから始める人向けではありません
- 一番難しいシミュレーション問題をやってみます
- シナリオとシミュレーション問題
- 設定を自分でやってみる問題
- シナリオとシミュレーション問題
- 3 問やってみます
- ルーターの初期設定
- OSPFネイバーの確立
- アクセス・コントロール・リスト
必要な知識の解説ではなく、シミュレータを使った問題にフォーカスがあたったものなので、対策といえど、とても実践的で期待が高まります。
試験概要
以下は試験改定前の情報です。
CCT ならびに CCNA の情報は Cisco の資格試験ページをご覧ください。
なお、この参加レポートで扱うシミュレーション問題に加え、試験独特なインターフェイス、チュートリアルには変更がありません。
まずは CCENT (シーセント) / CCNA の資格そのものを紹介いただきました。
ICND1合格 -> CCENT
- 50 問 90 分
- 832 点 / 1000 点満点
- 300 点から配点される (謎い…)
- 問題形式
- 選択式
- ドラッグアンドドロップ式
- シナリオ問題
- シミュレーション問題
後述しますが、Gene さんからはとにかくチュートリアルをまずやってみることを強調されました。
ICND2合格 -> 1, 2 合格 -> CCNA
- 問題数や制限時間は ICND1 と同じ
- 811 点 / 1000 点
- 問題形式は ICND1 と同じ
受験時の注意
- 試験問題は人によって変わる
- 最初にシナリオ、シミュレーション問題が出てくることもある (!!)
- 焦らないように
- 先に進むと戻れない (!!!)
試験問題としては結構、厳しい仕様です。これは事前に知らないと、とてもツラいですね。
合格のポイント
- 50 %以上の問題は「見てスグわかる」
- シナリオ、シミュレーション問題が一番重要
試験チュートリアル
- URL: 認定試験チュートリアル – Cisco
- 複数選択式の場合は必ず選択する数が指定されている
- チュートリアルには何か入力する問題があるが、それはない
- シミュレーション問題の問題文はとても見にくい…
- シナリオ問題は複数の小問に解答する
- 小問の問題は戻れる
- コマンドで確認して選択肢から解答する問題もある
教室では Gene さんに実際にチュートリアルの動画を流して頂いたのですが、マジで一度見ておいたほうがよいです。。(だいぶ衝撃的な UI です)
90 分 50 問 = 1 問あたり 1 分 48 秒なので、問題解答時間もそれほどありません。とにかく特異なインターフェイスへの慣れが重要です。
ルータ/スイッチの初期設定
ここから実際にフリーのシミュレータを使ってシナリオやシミュレーション問題の演習をしてみます。まずは問題演習1で必要となる初期設定の復習です。
設定ファイルの確認
- 設定ファイルにはコマンドが列挙されている
- デフォルトだけでなく独自のコマンドも追加できる
- 設定ファイル
running-config
startup-config
- 使ったコマンドを設定ファイルを入れる
コマンド入力
- コマンドの種類
- 設定コマンドと確認コマンドの2種類
- 設定コマンドが
running-config
に追加される
- 設定コマンドが
- CLI ですべて出題される
- 設定コマンドと確認コマンドの2種類
- CLI モード
- EXE モード : 確認コマンド と コンフィギュレーションモード : 設定コマンド の 2 種類
- User / 特権モード / コンフィギュレーションモード と適切にモードを変える
インターフェイス名のルール
初期設定の主なコマンド
- 試験に出る初期設定のポイント
- 特権パスワードの設定
(config)#enable secret <password>
- 特権パスワード以外のパスワード表示の暗号化
- コンソールやTelnet/SSHの認証
- ログイン時にコンソール画面に表示するメッセージの設定
- 「権限のある人以外のアクセスを禁止する」という内容
- Telnet/SSHでのリモートログインの設定
- 特権パスワードの設定
問題演習 1 : 初期設定
ここから実際にシミュレータを起動し、実際に問題に取り組みます。
問題
演習の様子
このようにコマンドで設定を確認しながら、演習・解答します。
10 分演習時間がありましたが、実際には 5 分で解答しないと間に合わない、というコメントでした。。
演習後は、Gene さんから実際にコマンドを打ちながら解説いただきます。
問題演習 2 : OSPF ネイバー
めちゃくちゃ重要です。肝です。という Gene さんのコメントです。
「 OSPF なにそれオイシイの」と思う方は、ぜひ Gene さんに丁寧に解説いただいた過去「参加してみた」レポをご覧ください!
問題
演習の様子
試験対策とは関係ありませんが、実際、コマンドを打って設定を確認して問題に解答する、というやり方はとても良くできた仕組みですね。
さすが、伝統ある Cisco 資格試験です。
プログラミング言語のトレーニングでも、実行したエラーを見て、問題に解答しながらデバッグを進める、というやり方を思いつきました。(新人研修の課題としてどうでしょうか?)
問題演習3:アクセスコントロールリスト
問題の前にアクセスコントロールリストについて解説です。
- IP アドレスと TCP / UDP ポート番号を使って、どんなアプリケーションの通信なのかというのを識別する
- アクセスコントロールリストの用途によって permit (許可) / deny (拒否) の動作が変わる
- パケットフィルタリングでは deny で捨てる
- NATアドレス変換では deny は捨てない
- よく使われるのはパケットフィルタリング
- 設定の例
- DNSの通信は permit
- ルーティングプロトコルの通信を permit
- 設定は アクセスコントロールリストを作成 -> インターフェイスに適用 と設定
- 設定の例
問題
これは設定を自分で行っていくシミュレーション問題です。
演習の様子
設定したら実際、ping でテストしてみることが必要です。
「実際にはこの3問より、もうちょっとややこしい問題がでてきます」ということでした。
この問題を演習->解説して、このコースは修了となりました。
まとめ
このコースでは CCNA 対策として合格のポイントとなるシナリオ問題、シミュレーション問題を中心に講義->演習しました。
実際に取り組んでみると、シミュレータですが、実際にネットワーク構築・設定で必要となるコマンドを一通り触って、設定・確認作業を行うので、 CCNA 対策だけでなく、基礎の確認としてもオススメです。 (資格試験がそう設計されているので、当たり前といえば当たり前ですが…)
新人ネットワークエンジニアや新しく業務に就かれた方には、資格試験の受験だけでなく、このコースを登竜門として受講されると良いと思います!
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