VLAN 再 入門 研修コースに参加してみた
今回参加した研修コースは VLAN再入門 です。
VLANというと、少し地味なタイトルに見え、受講者は少なめかと思っていましたが、めっちゃ満席でした。失礼しました。。
このコースでは実際にルータを使った演習だったのですが、まずは簡単に物理LANを構築して、次にそれをVLANにして、さらにVLAN同士を繋ぐという内容で、ステップアップしながら取り組みました。
実機演習するときは、私はカメラマンになるのですが、傍からみていると、受講者の皆さんがとても楽しそうに演習されていて、実際、コース修了後にはある受講者から「達成感があって面白い」と講師にコメントされていたのが、とても印象的でした。
では、どんな内容だったのかレポートします !
もくじ
想定している受講者
- TCP/IP通信の基礎知識(IPアドレス、サブネットマスクなど)と基本設定方法を習得していること
- Windows PCの基本操作ができること
受講目標
- VLANの機能と使い方を理解する
- VLAN導入のメリットと注意点を理解する
- VLANの基本的な構成パターンを理解する
講師紹介
インフラでおなじみ 岩木 慎一さん です。もう何回目の登場でしょうか。いつもありがとうございます。
講師紹介とともに、昔に比べて、現在のネットワーク構成は物理的な構成から論理的な、抽象的なシステム構成に移っていて、本当に複雑になりました、とコメントされていました。
今回のVLANも見た目のLANとは違っています。
VLAN (Virtual LAN) とは
- L2スイッチに繋がっているものがLANだった
- データリンク層
- L3がネットワーク同士の通信を担当する
- ポートVLAN
- ポート単位でグループを分ける
- どのポートで受信したかで判断する
- ポートに繋げる数が制限される
- MACアドレスVLAN
- ポートではなくMACアドレスをグループにしてLANの単位にする
- VLAN間の通信は面倒なのになぜ使うのか?
- IPアドレスを探すときに arp のプロトコルを使うので、ブロードキャストしてしまう
- ブロードキャストが多いとそれだけ通信速度が遅くなってしまう
- なのでVLANで区切りたい
- タグVLANというのもあるがそれは後述
演習
これまでに解説したことをもとに、早速、実際にルータを使って演習します。
物理LAN -> VLAN を作る
受講者同士でペアになり、PC2台とルータを繋ぎ物理LANを構築し、次にVLANを構築します。この演習はほぼ確認するだけですね。
タグVLANを作ってみる
タグVLANとは
- スイッチのポートごとにケーブルを繋ぐのはとても大変 (事故のもと)
- パケットにVLANのタグを加えて識別できるようにした
- これでケーブル1本で済むようになる
- トランクポートというポート同士で繋ぐと、そのタグを付加してくれる
これをもとに演習です。
ルータ同士をケーブルで繋いで、IPアドレスを設定して、VLANを作るコマンドを打って確認するだけなので、サクサク進みます。
VLAN間を繋ぐ
ここからがこのコースの本命です。
VLAN間の通信
- さっきの演習のように異なるVLANでは ping が通らなかった
- L2スイッチは通信をハードウェアで制御
- 具体的にはパケットの送信元MACアドレスをハードウェアが記憶
- ルータはソフトウェアで制御する
- L3スイッチはハードウェアで制御している -> ハードウェア制御なので速い
- 社内LANなどで使用
- ルータはインターネットを含むWANを作るときに使用することが多い
- L3スイッチはハードウェアで制御している -> ハードウェア制御なので速い
- 今回のVLAN間の通信は Cisco 1812J (L2スイッチ+ルータ)のルータで繋ぐ
- Cisco機器の場合、VLANに割り当てられているSVI というインターフェースを使う
- SVI (Switched Virtual Interface)
VLAN間のルーティングの設定
- SVIにIPアドレスを設定
interface
- ルーティングを設定
ip route
- VLAN間のルーティングをアクティベート
ip routing
コースの資料にあるCisco機器のコマンド表をもとに演習です。
なかなか今回は手こずります。そもそもこの時点で3つのペアを繋いで、SVIのIPを決めて、IPアドレスを順次調整して、とやるので時間が掛かります。
またCiscoのコマンドで設定が慣れない方もいるようで、上手く繋がらないところが出てきていましたが、全員VLAN同士を繋いで通信できました。 この演習でコースは終了しました。
まとめ
このコースでは徐々に演習内容をステップアップしながら、最終的に異なるVLANを繋ぎました。
この演習を見ていると、インフラ構築は一発で通信できることはなく、繋がらないところの原因を調べては設定を変えて、ということを繰り返し、最終的に “繋がった” という、とても原始的な達成感が感じられるのだろうと思います。普段は意識していませんでしたが、繋がるということは当たり前ではない、ということを感じました。
ネットワークエンジニアとして走り始めた方には、実際にルータを設定しながら、こういった試行錯誤と繋がる達成感が経験できるので、とてもオススメです!
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