プロトコルとネットワーク機器 ( ネットワーク 入門 ) 研修コースに参加してみた
今回参加した研修コースは プロトコルとネットワーク機器 です。
新人研修ではネットワークの仕組み、階層ごとのプロトコルの入門的なお話が大半ですが、このコースではそういった説明に加えて、実際に機器を繋いで簡単なLANを構築してみました。
新人研修後にインフラ関連プロジェクトに配属となった、もしくは新人研修以降、インフラ関連と離れているという方には、知識と実践が合わさったコースなので、とてもオススメです。
では、どんな内容だったのか、レポートします !!
もくじ
想定している受講者
- Windowsを触れた経験があること
- コマンドプロンプト(もしくはBashシェル)の知識があればなお可
受講目標
- 今日の階層型のネットワークモデルを知り、TCP/IPプロトコルの基本知識を習得します。また、最低限の実地技術を習得します。
講師紹介
今回登壇されたのは 山口 祐輔さん です。この参加してみたレポートでは初登場ですね。
マイクロソフトのOS、ネットワーク系のテクニカルサポートを経て、研修講師としてSEカレッジではインフラ系を中心にご登壇頂いています。
ネットワークアーキテクチャ
OSIは学術的で、現場では TCP/IP が主流。ただし、レイヤ3、レイヤ2などはOSIのレベルを指しているので注意が必要です。
標準化
- OSI参照モデル 国際標準的な組織が作成
- ISO
- ITU-T
- TCP/IP 地域団体が作成
- IEEE アメリカの団体
- ANSI
標準化団体が違うので、先程の 学術的 / 現場 のニュアンスが出るのですね。
とはいえ、IEEEがアメリカの団体だったというのは、ちょっと驚きです。コンピュータ技術はアメリカ主導のものが多いので、先行発表される地域の学会が注目されて、今のような世界的な学会という位置づけになったのかも知れませんね。
OSI参照モデルとTCP/IP
続いて、プロトコルのレイヤ、レベルのお話です。
- OSI参照モデル
- 細かく7層にして変更しやすくした
- TCP/IP
- 4層
- ネットワークインターフェース層: 物理
- インターネット層: 宛先
- トランスポート層: 通信制御
- アプリケーション層: アプリケーションによって決まる層
このあたりは新人研修でよく習うところなので、ほぼ確認のように進めます。
演習準備
ここでは演習に備えて実機をセットアップします。
- 2人ペア
- スイッチングハブとLANケーブルを使用
- PCのIPアドレスを設定
- IPアドレスを確認
ipconfig
- 隣のPCとの疎通を確認しましょう
ping [IPアドレス]
- 前後の机でつないで4台にしましょう
機器の名前
- ポートを NIC と呼んでいる
- Network Interface Card
- 無線もあります
- ルーター (L3)
- 外部ネットワークの出入り口
- L3なのでIPアドレスまで識別
- L2スイッチ (スイッチングハブ)
- MACアドレス同士を覚えることができる
ipconfig /all
でMACアドレスを調べてみましょう- MACアドレスの先頭6行はベンダーID、下6桁は機器固有
- 注意したいのはPCごとではなくNIC毎に決まってます (無線と優先で違います)
- 登場してから10年ぐらいで比較的新しい。今や1000円弱で安くなった
- ハブ
- 届いたものをそのまま流すだけ
- 昔はよく使われていた
- スイッチングハブと区別して「リピータハブ」と言います
- もう売られていない
ちなみに家庭用ではルーターもスイッチもハブも一緒にしたものが売られています。確かに、一緒になってないとあれだけ簡単に接続できないですよね。
L2スイッチ、L3スイッチを使ってみよう
まず、各機器がどんな役割を果たしているのか、実際に使って試してみながら検証します。
- L2スイッチ (スイッチングハブ) 同士をつなぎます
- PCのIPを変えて設定
ping
で異なるIPを叩く- 繋がらない… -> L3スイッチが無いから
- L3のルーターを繋ぐ
- IPアドレスを設定
- サブネットマスクを設定 255. 255. 255. 0
- デフォルトゲートウェイを設定 192.168.3.1
先程の説明にない、サブネットマスク?? デフォルトゲートウェイ?? など出てきました。が、山口さんからあとで解説します!! というフォローがありました。
ルータ (L3) の役割
そのサブネットマスクやデフォルトゲートウェイなどL3ルータの説明です。
- ネットワークを繋ぐ
- ゲートウェイを必ず通る
- IPアドレスとMACアドレスの対応を保存している
- IPアドレス とは?
- 32桁の数値
- 0,1 だけでは間違えやすいので、8桁ごとに10進数に変換
- ネットワーク部とホスト部でわかれ、サブネットマスクで設定
- 255.255.255 までがネットワーク部
- 0.がホスト部
TCP/IPの演習
最後に先の説明に上がったデフォルトゲートウェイなどを、実際に確認してみます。
- ルーターのNICを2つと、L2スイッチを使って3つのネットワークをつなぐ
ipconfig /all
でTCP/IPの設定と詳細情報を確認するping (デフォルトゲートウェイ)
で確認するping (インターネット)
で確認する
このように書くと、結構簡単に見えますが、実際には複数人数で設定していますので、グループ内での調整が必要になります。ということは、なかなか繋がりません。
ネットワークは字面以上に繋げにくいもの、というのも体験頂いて、最後全グループが繋がってコースは終了しました。
まとめ
このコースではレイヤーごとのプロトコルと、それぞれのレイヤーで使われる機器を実際使ってみて、その役割を確認しただけでなく、ネットワークを繋げる、という体験ができました。
教科書通りの知識ではなく、実際に体験を伴った知識になったので、基礎として身についたものと思います。
新人配属、プロジェクトや組織の転属でネットワークに携わるようになったという方にはとてもオススメです!!
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