午後問題の歩き方 | 試験1週間前にやるべき午後問題の知識チェック (チェックシート付き)


2021-09-15 更新

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この記事は基本情報技術者試験の旧制度( 2022 年以前)の記事です。
この記事の題材となっている「午後問題」は現在の試験制度では出題されません。 ご注意くださいませ。

この記事を読まれるということは、間もなく基本情報技術者試験の実施日ですね。

「読者の皆さんが、絶対に合格できますように!」という願いを込めて、最後のアドバイスをさせていただきます。

それは、 「ジタバタしてください」です。 ジタバタするってどういうこと?

まずは、そこからお話ししましょう。

あと 1 問できていれば合格だった、という人が多いのです

「余裕で合格できるぜ」なんて思っている人は、たぶん、この連載を読んでいないでしょう。

「ギリギリかな」「もしかするとダメかも」「いやいや、たぶんダメだろう」などと思っている人が読んでいると思います。

そんな皆さんに、知っておいてほしいのは、 実際の試験(本試験)では、自分が思っている以上に「できる!」ということです。

 

「火事場の馬鹿力」という言葉をご存知ですか。

これは、自宅が火事になったときに、普段なら一人では持てないような大きな家具を担ぎ出した、という逸話から生まれた言葉です。

人間は、いざというときに、自分が思っている以上の力を出せるものなのです。

これを基本情報技術者試験に当てはめると、「本試験の馬鹿能力」といった感じでしょう。

 

そのため、本試験が終わった後に、「思った以上にできた!」と感じる人が多いのです。

そして、 「あと 1 問できていれば合格だった(残念)」という人も多い のです。

 

どうして、その1問のための勉強をしなかったのかと聞くと、「どうせダメだと思ったので、試験の 3 日ぐらい前には勉強をやめてしまっていた」とのこと。これは、実にもったいないことです。

だから、本試験までジタバタしてほしいのです。

 

ジタバタとは、 「こんなことをしても無駄だろうなどと考えずに、何でもいいから勉強を続けてほしい」 という意味です。

本試験の前日でも、
本試験当日に試験会場に向かう電車の中でも、
試験会場に入ってから試験開始時間直前までも、

とにかく何でもいいから勉強を続けてください。そうして、ジタバタして、つまりできる限りのことをすれば、きっとよい結果が得られます。

ジタバタする手段(時間を取れる場合)

ここから先は、ジタバタする手段をアドバイスしましょう。

この連載のテーマである基本情報技術者試験の午後問題は、とにかく時間との勝負です。

 

配点が 12 点の問 1(必須問題)および問 2 ~ 問 7(選択問題)の過去問題 を練習するときには、1 問あたり 15 分程度の制限時間で解いてください。

配点が 20 点の問 8(必須問題)および問 9 ~ 問 13(選択問題)の過去問題 を練習するときには、1 問あたり 30 分程度の制限時間で解いてください。

午後問題の制限時間の目安

問題 テーマ 必須 / 選択 制限時間
問 1 情報セキュリティ 必須 1 問 15 分
問 2 ~ 問 7 テクノロジ系 4 問出題
マネジメント系 1 問出題
ストラテジ系 1 問出題
選択 2 問 15 分
問 8 アルゴリズム 必須 1 問 30 分
問 9 ~ 問 13 プログラミング 5 問出題 選択 1 問 30 分

 

多少あてずっぽうでも構わないので、制限時間内に、とにかく答えを選ぶ練習をしてください。

そして、少しでも時間が余ったなら、見直しをする練習もしてください。制限時間ギリギリまでジタバタしてください。

 

もしも、時間が十分に取れるなら、過去問題 1 回分を制限時間の 2 時間 30 分で解く練習もしてください。

筆者の講師経験上、 残念な結果になってしまった受験者の多くは

「問題を解く順序を誤った」
「時間配分を誤った」
「途中で選択問題を変えて時間をロスした」

と言って後悔しています。

あらかじめ、過去問題 1 回分の練習をしておけば、これらの後悔を本試験でしないで済みます。「今さら面倒だ」などと言わずに、時間があるなら、ぜひやってください。ジタバタしてください。

 

たとえば、以下は、平成 30 年度 春期 基本情報技術者試験の午後問題の一覧です。

皆さんは、どのような順序で解きますか。

選択問題は、どれを選択しますか

(実際の試験で選択する問題は、問題の一覧ではなく、設問と選択肢を見てから決めてください)。

「試験当日に考えればいいや」では、ダメです。きっと後悔することになります。

どうしても、時間が取れないなら、問題を解く順序だけでも考えておいてください。
実際に問題を解く練習をしないなら、問題を選択する練習だけでもしてください。

「そんなことをしても無駄じゃないの」と言わずに、ジタバタするのです。

問題
番号
出題分野 テーマ
問 1 情報セキュリティ Web サービスを利用するためのパスワードを安全に保存する方法
問 2 ハードウェア 論理回路
問 3 データベース 小学生を対象とした、ある子供会の名簿を管理する関係データベース
問 4 ネットワーク クラウドサービス上でのシステム構築
問 5 ソフトウェア設計 健康管理システムの設計
問 6 プロジェクトマネジメント EVM( Earned Value Management )手法を用いたプロジェクトの管理
問 7 経営戦略・企業と法務 収益の検討
問 8 データ構造及びアルゴリズム ヒープの性質を利用したデータの整列
問 9 ソフトウェア開発( C ) 簡易集計プログラム
問 10 ソフトウェア開発( COBOL ) 注文と入金の情報の突合せ
問 11 ソフトウェア開発( Java ) 表現式を構築するためのライブラリ作成
問 12 ソフトウェア開発(アセンブラ) 数字列の数値への変換
問 13 ソフトウェア開発(表計算) 会議室の予約システム

ジタバタする手段(時間が取れない場合)

午後問題を解いて練習するには、それなりに時間がかかります。通勤電車の中や、会社の休み時間では、十分な時間が取れないかもしれません。

そんなときは、 午前問題を解いてください。

午前問題なら、1 問あたり2 、3 分でできるでしょう。

これまでの連載でも何度か書いてきたことですが、基本情報技術者試験の出題範囲の細目を示したシラバスの内容は、午前問題と午後問題で分けられていません。

午前問題は、用語の意味や概念を知っているかどうかを問う問題であり、 午後問題は、それらを具体的な事例(架空の事例)に当てはめたもの です。

 

したがって、 午前問題の学習は、午後問題にも有効です。

苦手な分野の午前問題を解きましょう。

苦手な分野を 1 つでも多く克服すれば、得点が上がるからです。

たとえば、2 進数が苦手なら、2 進数に関する午前問題を数多く練習してください。セキュリティが苦手なら、セキュリティに関する午前問題を数多く練習してください。

 

どこが苦手分野かわからないなら、以下のチェックシートをご利用ください。

これは、シラバスに示された主な用語を、分野ごとにまとめたものです。

本試験直前となった今であれば、どの分野の用語も 80 % 以上わかっていてほしいものです。80 % 未満の分野があったなら、そこが苦手分野です。

もしも、「うわ~、50% ぐらいしかわらない! あせる~!」と感じたなら、好都合です。大いにジタバタできますよ。

(編集部より) 基本情報技術者 午前知識 チェックシートの使い方について

このチェックシートをWebから無料でダウンロードできますので、ぜひお使いください。

またフィルターを有効にしていますので、ご自身が弱点だと思われる項目だけをピックアップしたり、カスタマイズしてご自由にご利用下さい!

 

Google Drive の マイドライブ にコピーしたい場合

  1. この リンク を開くと、Google スプレッドシート が開きます
  2. ログインボタンが右上に表示されていれば、そのボタンからログインしてください
  3. ファイル名「基本情報技術者_午前知識_チェックシート(基本情報技術者受験ナビ) 」の横にある「マイドライブボタン」を押してください
  4. ご自身のマイドライブにコピーしたメッセージが表示されます
  5. ダウンロード後、ファイルをコピー (ファイル > ファイルをコピー を選択) してお使いください

ファイルのダウンロード方法

  1. この リンク を開くと、Google スプレッドシート が開きます
  2. メニューの「ファイル」>「形式を指定してダウンロード」>「(お好きなファイル形式)」を選択します
  3. ファイルがダウンロードされます

 

なお、 Excel 形式のファイルをダウンロードした場合、チェックボックスが有効になりません。このためご自身でチェックボックスを作成してください。

「午後問題の歩き方」の連載は、今回で最終回です。

過去の記事を何度でも読み返せるのが、Web 記事の便利なところです。

これまでの記事の中に、理解が不十分なテーマがあるなら、再度目を通しておいてください。そして、合格するために必要な知識、解法テクニック、心構え、などを、1 つでも多く身に着けてください。

ジタバタしてください。

皆さんのご健闘をお祈り申し上げます!

 

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