知識・経験ゼロから教育研修担当者のプロを目指して基本情報を受験してみた

ブログ、SNS、動画など様々なメディアに情報が溢れ、基本情報技術者試験の対策方法は、さまざまな方の受験体験から、近しい人の勉強法や勉強時間などを参考にして、自身のやり方を決める時代になりました。

この「受験体験記」では、合否問わず、様々な受験体験をインタビューしています。

IT エンジニア向けの教育研修担当者として、経験知識ゼロ・資格ナシなのに、社員には「スキルアップのため情報処理技術者試験を受験してください。勉強会に参加してください」と言っていたことに抵抗があったと話す本海さん。社員にそれを少しでも自信をもって言えるようにと基本情報技術者試験を受験し始めると、そこには 10 回の不合格という圧倒的な壁が立ちはだかっていました。

その過程にあった赤裸々な失敗体験や、驚くべき勉強方法を語っていただきました!

お話を伺った方

槍 萌子 さん (仮名)

異業種から採用アシスタントとして IT 企業に転職。社内の IT エンジニア向け教育研修にも携わる

経験・知識ゼロで社員に「情報処理試験を受験してください」と周知することに抵抗を感じた

―― 基本情報技術者試験を受験されたキッカケを伺えますか?

元々は文系学部出身で IT 知識や開発経験無しで異業種から人事部の採用アシスタントとして IT 企業に転職しました。

その採用業務を続けるかたわら、教育研修担当の業務が徐々に増え、特に情報処理技術者試験の申込開始案内や結果の取りまとめ、社内勉強会の準備などを任されるようになりました。

―― 所属企業は育成に注力しているんですね

そうですね、人材開発、教育に重きを置いていて、 情報処理技術者試験の応用情報技術者や高度情報処理技術者の取得が昇格要件にもなっていて、年間の取得者数は会社の KPI にも挙げられています。

そういった環境で、私自身は異業種からの転職で経験も知識もゼロで情報処理技術者試験に 1 つも受かっていないのに、研修担当者として毎回社員に「試験を申し込んでください。勉強会を受講してください」などと案内することに抵抗や不安を感じるようになったんです。

―― 研修担当だから IT を知らなくても良い、というスタンスでも良いでしょうし、実際、知らない方の方が多いように思いますが …

それよりも不安の方が勝ったという感じでしょうか。

社内の新人や若手向けの基本情報技術者の勉強会などの企画で、外部の研修会社の担当の方との打ち合わせに何度か同席しましたが、カリキュラム内容の詳細を理解できず、とても企画できないと思って、これで案内してもよいのだろうかと悩みました。

それなら、その不安を解消しようと、またやるなら教育研修業務をもう少し極めたいという気持ちになって、基本情報技術者試験を受験することを決めました。

―― なるほど、自分の仕事に自信を持ちたかったのですね。とてもプロ意識がお強い!

知識ゼロには高いハードルだった基本情報

―― まったくの未経験で基本情報技術者試験を受験してみていかがでしたか?

想像以上にハードルが高かったですね。結局、午前免除試験も含めると、合計 10 回ほど受験しましたが、不合格でした。

―― 10 回ですか … 。なかなか想像以上ですね。不合格の要因は振り返ると、どのようなものとお考えですか?

初めて学ぶということもあって、過去問をあまり解かずに動画解説を見たり、教科書を読むことに集中して、苦手なアルゴリズムや言語の学習を後回しにして本番を迎えたり、不合格のたびに教科書や参考書を買い換えたりと色々ありました。

―― その中で午前免除試験を受験されたのですね

コロナ禍になる前に午前・午後どちらも同じ日に受験して、これは体力が持たないと思ったのがキッカケでした。そこで調べて見つけた独習ゼミを使って午前免除できて、午後試験対策に集中できたまでは良かったのですが … それでも午前免除できた 1 回目の本試験は不合格でした () 。

午前免除試験は直近の本試験 2 回で有効です

振り返ると、やっぱり勉強が出来てないということを認識したくなかったんでしょうね。解説を読んで理解した気になっていました

―― 誰しも不都合な真実には目をつむりたくなりますよね

その中でも、特にアルゴリムと表計算は苦手で、過去問を繰り返しましたが、未だに不明の個所がまだまだあります。

例えば、アルゴリズムなら 平成 21 年秋の「数値計算と計算誤差」、平成 25 年春の「食料品店の値引き処理」、平成 26 年春の「空き領域の管理」、平成 30 年秋の「整数式の解析と計算」ですね。

表計算なら平成 29 年春、平成 28 年春、平成 26 年春、平成 25 年秋、平成 24 年春などです。

―― … それだけスラスラ苦手な問題が出てくるのは驚きです

アルゴリズムと表計算が苦手でも合格できた得点計画

―― 苦手の問題が年度と一緒にスラスラ出てくるのには、なにか尋常ではない勉強方法をされた印象を受けます

あるとき、時間を空けて再度同じアルゴリズムなどの問題を解いてみると、解けないことに気がつきました。過去問題を演習して、解説を読んでわかっていたはずなのに、実は何もわかっていなかったんです。

そこで、今回の令和 3 年度の上期試験では、スプレッドシートに解いた問題の点数 ( % ) と日付を都度記録するようにしたところ、理解度が客観的に見えるようになりました。

結果的には、アルゴリズム、表計算、セキュリティ、データベース、ソフトウェア設計、プロジェクトマネジメントの全ての午後問題を基本情報技術者試験ドットコムを使って、各 3 ~ 6 回ほど、暗記に近くなるほど解きました。



午後問題の演習記録表

―― これは凄い! また、確かに最初は点数のブレがありますが、徐々に点数が安定するようになっていますね。一方で、分野は狙い撃ちされています。どのような計画を立てられたのですか?

データベース、セキュリティは勉強時間に比例して比較的、得点が取れていたため、データベース、セキュリティは 80 % ~ 90 % 以上の正解率を目指しました。

一方で、ハードウェアやネットワークは自分には理解が難しすぎて、選択肢から外しました。また、その他にソフトウェア設計、マネジメント系とストラテジ系も得意分野ほどではなかったのですが、得点が高かったので、ここにも注力して、満点が取れるまで繰り返して、演習しました。

総合すると、セキュリティで 15 ~ 18 点、選択分野 2 問で 25 点、苦手のアルゴリズムと表計算で 20 ~ 25 点を取ろうと勉強計画を立てていました。

―― なるほど、得意分野でしっかり得点を稼ぐ計画にしたのですね。苦手のアルゴリズムと表計算はどのように進めたのですか?

まず、アルゴリムはトレースのやり方が分からず、過去問を解いても理解できなかったため、「うかる! 福嶋先生の集中ゼミ 基本情報技術者 午後・アルゴリズム編」 (日本経済新聞出版 刊) という書籍を購入して対策しました。

この書籍では、小問でトレースをやってみる基本編が用意されていて、トレースのやり方を学べました。ただ、ページが進むにつれてレベルアップし、応用編、過去問になると難しくなり、書籍だけでは解けなくなりました。

そこで書籍の付録にあった「ふっくゼミ」という動画を見ながら、自分でもなぞって勉強していました。動画なら倍速モードなどもあるので便利ですね。

―― 表計算はどのように進めたのですか?

表計算でも、アルゴリズム同様に擬似言語で書かれたマクロが苦手だったので、それを中心に対策しながら、マクロ以外の問題は確実に点を取れることを目標にしました。

―― なるほど、表計算の前半部分ワークシートで着実に得点を稼ごうとしたんですね。一方で、コロナ禍以降、 CBT 方式に移行しましたが、なにか対策されましたか?

そうですね、 CBT 方式前は書籍で解いていましたが、 CBT 方式になるとわかってからは「基本情報技術者試験ドットコム」で解くようにしました。問題と設問を 2 画面に表示する機能があり、本番と近い形だったので、そこで解く練習をしました。

―― では、令和 3 年度の上期試験の結果は?

6 月に受験したのですが、以下のような正解率で 70 点で合格できました!

セキュリティ
100 %
アルゴリズム
36 %
プログラミング(表計算)
44 %
選択分野1(データベース)
100 %
選択分野2(ソフトウェア設計)
100 %

―― おめでとうございます!! しかも当初の計画以上の成果ですね

午前免除できるのが残り 1 回で不合格になるとまた午前試験から受験と振り出しに戻るので、背水の陣で午後の過去問に集中して取り組めたのがよかったですね。

基本情報技術者試験に合格してみて

―― 合格してみていかがですか?

基本情報技術者試験について理解が深まり、少しだけですが、自分に自信が持てるようになりました。

―― 素晴らしいですね。今後は教育研修担当としてどのような目標をたててらっしゃるのですか?

教育研修担当として仕事の幅をもう少し広めて、プロになることが目標です。それに向けて令和 4 年 春期 の応用情報技術者試験を受験しようか検討中です。これまで得意分野だったストラテジ系、マネジメント系が、業務経験が無いとなかなか難しいと聞いたので、テクノロジ系をどう攻略しようか、考えている最中です。

―― ありがとうございます! 応用情報も受験・合格できることを願っています !! また、その際は IT 資格の歩き方という姉妹メディアがあるので、ぜひぜひご活用ください。今日は貴重なお話、ありがとうございました。

ありがとうございました。

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